【連作短編】水の声(No,0)あらすじ
この物語は私の過去の経験をもとに書きました。
小説はいくつか書いているのですが、初めて書いた処女作品です。作成時は2008年でした。
水泳の事を題材とし、水の中で声が聞こえる不良少年の物語です、
主人公 小川純は、小学4年で水泳部でもないのに検定試験を受けることになります。
合格した彼は水泳部に入るのかと思われたが、そういう事には一切興味がなく、ただ単に水の中でゆっくりと声を聞きたいというたったそれだけの為でした。
時は流れ、中学1年になった時、彼は学校では有名な不良少年になってしまっています。廊下を歩けば道が出来る位の不良でしたが、誰とも組まず、徒党を嫌う一匹狼でした。
そんな彼をある女の子が校内水泳大会で選手に抜擢します。
小川純の初恋の相手、新木めぐみでした。
彼女は彼の水泳の素質を分かっていた、たった一人の良き理解者でもありました。
小川が通っている学校には、水泳で全国大会にまで行った男、鈴木龍平がいました。学校でも地元でも有名な彼は、とてつもない泳ぎをする小川の存在を知る一人でもあり、校内水泳大会で選手名簿にある小川の名前を見て、それまでなかった競技項目を校内水泳大会につけ足し、小川との勝負を願い実現に至らせます。
水泳などには興味がなく、ただ単に水の声が聞きたい不良少年の小川は心の中で水の声との葛藤が生まれ、新木めぐみと鈴木龍平が作りだしていく現実に立ち向かうのです。
一匹狼の彼が、初めて誰かの為に行動し、誰しもが経験したであろう、大人になる前の少年と大人の狭間にある『目に見えぬ心の中にある複雑な何か』という青春に向かっていきます。
そして、この水の声が何故彼だけに聞こえるのか、この水の声の正体とは何なのかが徐々に見えてくる物語です。
2021年6月7日から2~3日おきに続けていきます。
本を読んだことがない私がいきなり書いて、4.5日で書いてしまった短編小説。
読んでくださるとうれしいです。
どうぞ宜しくお願い致します。