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2018年1月、Voicyがいきなりバズった日【声の履歴書 Vol.22】

こんにちは。Voicy代表の緒方憲太郎です。

このnoteはVoicyがこれまで歩んできた道のりについて振り返るシリーズです。

Voicyをローンチしてから1年はひっそりとサービスを運営していましたが、ある日いきなり話題になって慌てふためいたことがありました。

忘れもしません、2018年1月のことです。

たぶんいまもVoicyを使ってくれている人の多くがその時に初めて「Voicy」という言葉を知ったんじゃないかと思います。

今回は自社サービスが突然バズった話をします。

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「声のニュースメディア」から「声のブログ」へ

Voicyは2016年9月にリリースしました。そこからはずっと鳴かず飛ばずといいますか、よく言えば「知る人ぞ知る」ネットサービスでしたね。

当時のコンセプトは「声のニュースメディア」でした。新聞社と提携して、ニュース原稿をパーソナリティが読み、感想なども付け加えるというチャンネルがメインです。

そこからだんだんと人気が出るパーソナリティの特性が見えてきました。やっぱり自分の意見とかキャラクターをちゃんと出す人がよく聴かれるんです。

そこで2017年12月ぐらいに、ちょっとしたリブランディングを考えました。「今日を彩るボイスメディア Voicy」というワードを作って、「声のブログ」という世界観を打ち出そうと話していました。

「声のニュースメディア」から「声のブログ」へ。キャッチコピーが1つ変わっただけでも受ける印象はだいぶ違います。

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(同じくらいのタイミングで旧ロゴともお別れ)

すでに多くの人がブログというメディアで気軽に発信をしている一方で、声についてはまだまだプロの方々が発信するものであり、普通の人の声なんて広く発信して聞かせるものではない、みたいな空気がありました。

でも、僕らは毎日しゃべってるんですよね。そこは文字=ブログとたいした違いはありません。プロしかしゃべっちゃあかん、そしてプロになりたい人しかしゃべらないっていう考えはそもそもおかしい。

なので、ブログと同じように、自分のことを気軽にしゃべってほしいという思いから、「これは声のブログなんです」と言うようにしました。

エンジェル投資家を回っていたら、あの人が…

一方そのタイミングで資金調達にも動いていて、いろんなエンジェル投資家の人たちに「出資してくれ」って言ってまわっていました。

その時にペパボの創業者として知られる家入一真さんにも会いに行きました。

出資してくださいって言ってるうちに、家入さんが「僕はラジオが大好きで、ラジオの世界も好きなんだよね」っていう話をしていて、「じゃあ配信もやってくださいよ!」ってその場でVoicyアプリをダウンロードしてもらって、家入さんのチャンネルを作って帰りました。

まあ想像通りだと思いますけど、すぐには使ってくれなかった。

でも年が明けると、ある日突然、家入さんが放送するんですね。『家入一真の咳をしてもひとりラジオ』という番組です。

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中身を聴くと驚きました。

ATMを操作しながら話しているみたいで、時折「ピコンピコン」っていう音も入っちゃってる。

これはすごいなと思ったんですよ。

ああ、こういうのもありなんだと。

聴いた人も「めっちゃ面白いじゃん」って盛り上がっていました。そして家入さんがまた何か新しいことを始めたなとネット界隈がざわつきました。

それが着火点になってブワーッて広がって、その火は次にはあちゅうさんに引火したんです。

はあちゅうさんも家入さんの放送を聴いてVoicyを知り、他のチャンネルも聴いてくれたんでしょうね。「この◯◯っていう番組も面白いよ」ってツイートをしてくれて、そこでまたワーッと広まりました。

なにしろそれまでがほぼ無風状態だったので、いきなりインフルエンサー的な人の目に止まってこちらもだいぶ焦ります。「どうする?」「Twitterで面白いって言ってくれたね」「声かけていいのかな?」って社内でずっと話していました。

その後、はあちゅうさんをTwitterのDMでお誘いすると、さっそく放送してくれました。

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たぶんはあちゅうさんの声ってそれまであまり聴いた人がいなかったと思うんですけど、「声が可愛い!」とか、「ブログもいいけど声も好き」みたいな感想が多かったのを覚えています。

それがまたものすごい人気が出てサーバがドンと落ちるわけですよ。TwitterのタイムラインはVoicyの話題が溢れ(エゴサしてたから当たり前ですが笑)、いろんな方が「私もVoicyやってみたい」と言ってくれるようになりました。

そういう人をTwitter上で捕捉しては、僕がTwitterで「やりませんか?」って声かけてまわるという。2018年の1〜3月はTwitter上で走り回っていた記憶しかありません。どんどんチャンネルを増やしていきました。

一気に広まっていったので、もうメンバーもみんな対応に追われて、その時期は全然家に帰れないみたいな状態。増え続けるパーソナリティに使い方を説明しないといけないし、サーバはガンガン落ちるしで、もうてんやわんやでした。

Voicyアプリに残されていた大きな欠陥

そして実はその時期、会社の外では話していなかった奇跡が起こっていたんです。

2017年末までVoicyにはめちゃくちゃ大きな欠陥がありました。

それは「発信アプリがめちゃくちゃ落ちる」というかなり致命的なやつでした。

ーーVoicyの発信アプリにはずっと解決できていない不具合があり、満足に録音できない状況でした。それなのに日々、パーソナリティは増えていく。もうどうすんねん! という話はまた次回……。

声の編集後記



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