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なんでVoicyのパーソナリティは「審査制」なのか? に答えます【声の履歴書 Vol.66】

こんにちは。Voicy代表の緒方です。

この「声の履歴書」という連載は、Voicyがこれまで歩んできた道のりについて創業者の私があれこれ語っていこうというシリーズです。よかったらマガジンをフォローしてくれると嬉しいです。

今日は僕が皆さんによく聞かれる、「なんでVoicyが審査制となっているのか?」について、その理由をあらためて書いてみたいと思います。

より多くの人に使ってほしいと思っているのに、なぜ誰でも歓迎、フルオープンではないのでしょうか?

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実はまだ「聞く文化」ができていない

Voicyの審査制について語るにあたって、前提条件として、「音声市場」いうものがどういう状況にあるのか、という話をする必要があります。

声というのは、動画や文字と比べて、国民全員が毎日使っているものなんです。その一方でメディアとしては市場が若い。だからこそ、まずはヒカキンさんみたいなヒーローをうまないといけない、ということが1つあります。

そこを重点的にやろうと思っているので、いまは「できるだけ多くの人が使う」よりも、「スターを、ヒーローを生みたい」というのがまず思っていることです。

そしてもう1つ大事なことは、話す側もやはり聞かれないとテンションが上がらないんです。声って聞いてもらったらすごく嬉しいんですけれど、聞かれないとすごく寂しいんです。

いまはまだ聞く文化がそんなにできていないにもかかわらず、喋りたい人のほうが多い。ここで話したいほうばかりをドカッと入れても、話を聞いてもらえないという人がたくさん出てしまい、テンションが上がらない人を増やしてしまうことになる。

基本はそういう寂しい状態をつくりたくないわけです。聞く人がどんどん増えていくという体験を話し手に用意できる状態に、いち早くしていきたいと思っています。これはVoicyの課題でもあります。

なので現時点ではちゃんと僕たちの未来をわかってもらい、一緒に声の文化を作っていける人、そしてそのパーソナリティが話すことで「誰かの人生を変える」ようなギブができる人が集まる場所にしています。

僕たちの会社のバリューの「make value」や「give first」にあるように、一緒に新しい価値を生み、リスナーさんにギブできる人たちとこれからめちゃくちゃ大きくなる音声の世界のスタートを作り上げていこうとしています。

「この人の話だったら聞きたい」と思ってもらえるか

そしてVoicyとしては、話してくれる人に伴走して、どういう人が伸びていくのか一緒に考えていきたい。

配信開始のタイミングでサポートをしたり、その後の伸びなどもモニタリングしながら、ある程度伸びてきたらユーザー課金をしてみるとか、スポンサーを紹介するとか、そういうところまでやっているので、そもそも物理的に限界があったりもします。

そうするとやっぱり僕らとしては、なんでもかんでもしゃべりたい人をお招きするわけではなくて、その中でも「人から聞きたいと思われる人」を選んでいることになります。いまは僕らの力が及ばず「人に聞いてほしいと思っている人」のコンテンツは載せられていません。

例えば普通に考えて、リスナーさんの多くは音声コンテンツを選ぶときに、よくわからない人の話なんて聞きたくないんです。

「この人の話だったら聞きたい」という一定量の信頼感があって初めて、この人の話を聞くのに時間を費やしてもいいかなと思う。

その信頼感を最初から担保するために、Voicyにいる人は基本大丈夫だろう、Voicyにいる人は誰かが聞きたいと思っているコンテンツだから、聞く価値があるに違いないだろう、と。

いまはそういう土壌をつくる必要があります。

Voicyの審査に通る人はだいたい2〜5%

いまこのような応募ページをオープンにしていますが、1か月でだいたい1000人くらいの方から応募をいただきます。

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そのうち実際にチャンネルを開いていただく方は月に30人~50人ほどです。なので、通過率でいうとだいたい2%から5%あたりです。

なかなか狭き門ということになりますね。

しかしこの「応募」というのも難しい。ジレンマはあります。やっぱり審査させてもらうからにはいろんな情報が欲しいけれど、忙しくて優秀で声を聞きたい人ほど、そんなものを書いている時間がないわけです。

意外と「厳しいって聞いたから私なんて無理だと思ってました」って言うすごい実績の方とかもいるんですよ。そのへんの気の持ちようはけっこうみんな違うんです。


次回、「どんな人が審査に通るのか?」

Voicyのトップ100人くらいは、ほぼ全員、1週間に1000人以上に声を聞かれているんです。1週間に1000人から話を聞きたいと思われる人って、すごいですよね。

誰にとっても、「初めてだけど聞いてみよう」と思えるような人が集まっている場所をまずつくろうと思っています。

そういうことがあって審査制をとっています。

ではこの審査、どういったポイントで決まるのでしょうか。次回は「審査に通るのはこういう人」という話をしてみたいと思います。

ーーお読みいただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

声の編集後記


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