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関西のしゃべりに対する意識の高さはちょっとおかしい 【声の履歴書 Vol.30】
こんにちは。Voicy代表の緒方憲太郎です。
この「声の履歴書」という連載は、Voicyがこれまで歩んできた道のりについて創業者の私があれこれ語っていこうというシリーズです。よかったらマガジンをフォローしてくれると嬉しいです。
今日も前回に引き続き、僕と起業、そして音声メディアの原体験について書きます。
僕がVoicyというサービスで起業した背景には、きっと出身地である「関西」という土地柄が関係していると思っています。それくらいちょっと変な場所なんです。
ラジオが好き。なかでも人の声が好きだった
高校生の頃は毎日夜10時からラジオを聞いていましたね。『ABCミュージックパラダイス』という番組でした。
当時は小室時代、音楽全盛期。ミスチルがいて、B'zがいて…。ランキングのイントロだけでだいたい何が来るのかわかるくらい聴き込んでいました。
親父に悪いなと思ってたまにはMBSも聞きながら、音楽に合わせてラジオを切り替えては聞いていた世代ですね。
その時はもうすでに、「あの人の声が好きだな」という感覚がありました。いまだに覚えてるけど当時、大角香里さんという方の声がめちゃめちゃ好きでした。
大角香里さんはMBSかな、ラジオパーソナリティで『ヤングタウン』にも出ていたと思います。その人の声にまた会いたいと思う気持ちは、小さい頃から持っていました。
でもやっぱり、僕は聞くほうよりもしゃべるほうが好きなんですよね。Voicyというサービスもとにかくしゃべる人に向けて作りました。
なんでだろう? と考えてみると、それは僕が関西人だからじゃないかと思います。関西人は人をしゃべらせるのが大好きなんです。
「ごめん、この話、オチないからやめとくわ」が当たり前
関西人のしゃべりに関する熱っていうのは相当なものなんです。普通の人も異常な情熱を持っています。
関西の人ってよく、しゃべってるときに「ごめん、この話、オチないからやめとくわ」って言ったりします。
日常会話にオチが必要だって思ってます。
なぜかというと僕ら関西人はみんなとにかくしゃべりたいんです。そして自分がしゃべったことで周りのみんなが笑ってくれるのが何よりも嬉しい。
どんなにドジをしたり、失敗したりしても「おいしいなー」って笑われたら最高に嬉しい。本当クレイジーな世界なんですよね。
そんな感覚を持っているから、せっかく人様に聞いていただいてるのに、相手が面白いと思ってくれないような話をするのは申し訳ない。むしろ金払わなあかんぐらいの気持ちがあります。
無駄にプロ意識があるんですよ。
だからちょっとでも自分の話がつまらないと思ったら、「ごめん、この話、オチないからやめとくわ」って謝る。これは本気で悪いと思っているわけです。
みんな勝手に関西人を背負ってる
僕、海外を放浪したあとに、しばらくニューヨークで仕事をしていました。その時も、関西とか大阪出身の人は自己紹介するときに決まったパターンがあるんです。
それは、「僕、関西なんですけど、面白くないほうなんであまり期待しないでください」というやつです。
もう勝手にプレッシャーを感じてるんですね。「関西を背負って来てますけど、変に期待しないでくださいよ…」っていう自己紹介をする人、めっちゃ多いんですよ。
僕はだいたい「そんなん言っても関西人は面白いって聞いてますよ!」「言うても面白いんでしょ!」みたいなことを言っていじるんですけど、「それが一番嫌なんですー」みたいな流れになるのがお決まりです(笑)
関西人は「関西人は面白いはずだレッテル」を勝手に自分たちに貼っていますからね。周りの関西人に対する期待を乗り越えられない人も出てくる。
僕も東京暮らしが長くなってきて、だんだん忘れちゃいますけど、関西に帰ったときにあまりボケないでしゃべると、「うわ!つまんなくなったなー」とか、標準語でしゃべったら「うわ!キモ!」とか、めちゃくちゃ言われます。
もちろんエリアにもよるし、人にもよりますけど、やっぱりそういう環境で育ったのはすごく大きいし、小学校、中学校とかでもやっぱり笑わせる子がクラスの中心にいましたね。
(僕もこれくらいの頃からたぶん関西を背負っていました)
そういう生い立ちは原体験としてめちゃくちゃあります。
僕自身も話が面白い人をリスペクトしていると思うし、人に褒めてもらうんだったら、見た目とか仕事よりもやっぱり「話が面白い」って言われるのが一番嬉しいです。
これは声優の平野文さんが言っていた言葉ですけど、「声はすべてを看破する」。すごくいいワードだなと思います。声は全部が見えちゃう。見破られちゃうぐらいその人を写し出す。そこが面白いって思ってもらえるのはやっぱりすごい嬉しいんでしょうね。
(平野さんがやってるVoicyチャンネル2つありますどちらも是非きいてみてください!素敵ですよ!)
うん、こうやって書いてみて思いましたが、関西、とくに大阪は本当に変なところですね。大好きですけどね。
ーー次回はも引き続きよろしくお願いします。
声の編集後記
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