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同居までのお話

「なんで長野から北海道なんて来ようと思ったんですか」

移住してから一番尋ねられた質問なのでここでお答えしておきますね。

正直、行き先が北海道でも沖縄でもなんでもよかったんです。
たまたま同居人が住んでいたのが北海道だったから。それに尽きる。
わたしは、同居人と生活ができるならどこでもいいと思っていました。

簡単に自己紹介をしますね。長野出身の社会人2年目の22才。毎日自宅と職場の往復をして思考停止の日々を送っていた、自炊が趣味の恋愛不適合者。

「わたしはもう寝るので自撮り送ってくださいおやすみなさい。」

これははじめて同居人にTwitterのダイレクトメッセージ(以下DM)で送ったもの。

挨拶も何もない、本当にひょんなことからはじまったやりとりが、自分を取り巻く環境を一変させるものになるとは思ってもなかったな。ここから約3ヶ月間、ほぼ毎日DMで様々な話を重ねていま同居までしている。忘れる前に振り返りたくて、今回この記事を書くことにした。

まず、わたしたちはお互いにセクマイ(セクシュアルマイノリティ)のアカウントでいつのまにか相互フォローになっていた。いつから繋がっていたのかも正直分からないので、お互いの存在を本当に意識しだしたのは、このDMからということになる。

そして、2019年12月初旬からやりとりがはじまった。最初はお互いの性癖の話とかお酒の話とか、本当にあり得ないレベルでかなり内容の薄い会話をしていたんだけど、言葉遣いとか礼儀とかのおかげかほどよい距離感も相まって、1日にかなりのやりとりをしていた。なぜかわたしは同居人に対して、最初の段階から根拠のない信頼をおいていて、人として好きだなと感じていた。わたしは昔から、あとあと長いつきあいになる人を見極める勘がかなりよかったからうまく説明できないけど、この人とはいつか必ず会うことになるだろうな…と勝手に思っていた。

いつしかお互いの恋愛観を話すようになって、お互いに似たような恋愛観を持っていることが分かった。(詳しくは下の記事を読んでね)

わたしは、恋愛感情を介さずに人として接することができる相手だと認識してから、同居人のことを好きとか嫌いとかそんな簡単な感情で処理できる相手じゃないなと感じるようになっていた。それは心地の良い距離感と、わたしという人間以上の役割を求められない関係性を構築できる相手だったから、もう好きというのは前提の相手になっていたのかなって。

それから、今まで以上にお互いの話(人間関係とか人間関係とか人間関係とか)を深掘りしていって、どんどんただのフォロワーから現実味を帯びた個人になっていくという、ネットとリアルの不思議な感覚のなかでやりとりをしていた。12月中旬からは、LINEを交換して通話をするようになり、この頃からお互いに一緒に生活をしたら楽しそうですよねと冗談半分で話すようになっていた。だってこの時点で自分たちのできることとできないことがお互いわかるようになってきてたからね。

2020年1月にはいると、時間を忘れるほど(最高36時間とか平気で)通話をするようになって、お互いの行動原理とか、将来やりたいこととか、とりあえずたくさんたくさん話し合った。通話をしながらそれぞれの生活をするのが心地よかったし、同居人と話すことで自分の思考の癖とか、どうしたら生きやすくなるのかとか、そんなことまで知ることができた。(おかげでなにもかもどうでもよくなって夜更かしが増えた)

ここまできたら、もう一緒に住むしかなくない?(そんなことはない)初対面でそのまま同居だなんてこともわたしにとってはハードルだとは思わなかったし(危ないからみんな気をつけてね)、わたしはひとり暮らしの社会人2年目だったけど、仕事も人間関係も好きじゃなかったし、飛行機に乗って北海道に移住することだってできるんじゃない?22年間普通に生きてきてこのまま何もなく生きるのもつまらないし…。同居人の存在もあって、辞職の話からアパートを空にして実家に戻るまで約1ヶ月でケリをつけた。(2月の末には実家でニートしてた)

そしてわたしは、2020年3月11日にキャリーケースとリュック(段ボール2つは配達済)で北海道へ来た。はじめて同居人と会ったのはこの日で、それからワンルームロフト付きでふたりの同居生活がはじまった。

という感じで同居までの流れをざっくり書いてみた。たった一行の、本当にしょうもないやりとりから、人生はわりと簡単にどうにでもなるらしい。



ふたりとも、はじめはよそよそしくて目をあわせるのもやっとみたいなところがあったのに、同じ空間で暮して対話を重ねに重ねていたら、お互いに人が変わってしまったようで、愛情を持って接するようになって(ぎゅーとかちゅーとか2秒に1回はしちゃうし同居人がめっちゃ皿洗いするようになった)ふたりで笑っちゃうくらい仲良しになってるんだよね。
今後のこととか書こうかなって思ったけどわたしたちはいまのことしか考えられないしここで筆を置きます。

詳しくはまた今度。

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