詩04 ほんとうの夏
水曜日
今年はじめて蝉の声を聞いた
たしかに
蝉の声だった
蝉に混じって
こどもの歓声
ボールの跳ねる音
ひとりで蹴り続けているのかもしれない
誰もいなくとも
弾ける声
蝉
蝉の声と混じり合って
夏を知らせる
今年は
まぼろしの夏が
6月の終わりにやってきて
しばらく居座った
今日
水曜日
ここからの夏は
ほんとうになるだろうか
今日
水曜日
蝉の声が聞こえた
たしかに
聞こえた
蝉
はじまりの声
まぼろしのおわり
夏の嬌声
ゴールはすぐそこ
ひとりで蹴り続けて
何度でも
投げ銭?みたいなことなのかな? お金をこの池になげると、わたしがちょっとおいしい牛乳を飲めます。ありがたーい