休職日記71
今日は1日中、アニメを観ていた。
わたしにしては、とっても珍しいこと。
観ていたのは、このアニメ。
season1を昔に観ていて、すっかり内容を忘れていたのだけれど、そういえばseason2が始まったと同居人氏1に教えてもらい、今日、観ていた。
午前中は眠りこけていて、午後を使ってこのアニメをずっと観ていた。
主題歌がseason1と引き続き宇多田ヒカルだったのが嬉しかった。
お話の内容は、ちょっと難しい。
不死身のからだを持った主人公が、様々なことを経験して、さまざまなものを生み出す力を得てゆくのだけれど、主人公を阻む「敵」がいて、それと戦ってゆく物語。
最初は人間として生を与えられたわけではなくて、「球体」として地上に送り込まれたのが主人公なのだけれど、というところから話が始まってゆく。
なにかを亡くすと、その亡くしたものになれる力があって、生きる時間が長くなるにつれて、亡くしたものも増えてゆき、感情も覚えてゆく。
人間になってゆくけれど、そのからだは朽ちることがなくて、何のために地上に送り込まれたのか、その目的は定かじゃない。
ひとつだけ確かなのは、「敵」がいることで、その「敵」と戦うために、戦うたびに、誰かと出会ったり、亡くしたり、を繰り返してゆく。
原作はマンガらしいのだけれど、わたしはアニメから見始めたので、先のストーリーはわからない。
主題歌が宇多田ヒカルというところに惹かれて、このアニメを見始めたのだった。
なんでだか、このアニメを観ていると、落ち着く。
人間になってゆくさまを、じっくり丁寧に描いてくれたからかもしれない。
時間の流れが、壮大だからかもしれない。
不死身の体だから、平気で200年とか過ぎてゆく。
その間、主人公は誰かを得たり、亡くす悲しみに耐えられなくて1人になったり、「敵」と戦うためにまた誰かと共にいることを選んだり、する。
言葉も知らなかった主人公が、言葉を覚えて、字を覚えて、喜怒哀楽を覚えて、さらに複雑な感情を得てゆくさまは、人の人生のミクロな部分を、丁寧に、丁寧に見せてくれているようでもある。
不死身なのに、スーパーヒーローじゃない。
主人公の存在そのものが、まわりの人間の価値観によって、悪魔になったり、神様になったりする。
でもそれは主人公にとってはどちらでもよくて、ただ主人公は、「敵」から人間を守りたいと思っている。
「敵」は人間を殺してしまうからだ。
死んでしまうのは、殺されてしまうのは、かなしい。
だから主人公は、「敵」から人間を守ろうとする。
自分を悪魔だと言ったり、神様だと言ったりする人間のことを、守ろうとする。
亡くしてきた人たちのからだを借りて、何度も何度も、「敵」と戦う。
主人公は不死身だけれど、その命が全てを知り尽くしたときに、「自由」が訪れると、言われている。
その「自由」ってなんなのか、それより前に、「敵」との戦いに終わりはあるのか、これもまだわからない。
わからないことだらけなのだけれど、わたしはこのアニメにすごく惹かれる。
他人に薦めづらいというか、観る人を選ぶ作品だとは思うけれど、わたしは好きみたい。
命ってなんなのか、人ってなんなのか、何があれば人たり得るのか、世界ってなんなのか、そういうこと、人間のミクロと、世界のマクロと、両方の視点を教えてくれる作品のような気がしている。
でも、さすがに4時間くらいぶっ通しで観たから、頭が爆発しそうだ。
まだ残り何話かあるから、また今度の楽しみにしよう。
season3も制作決定したらしい。
たのしみだ。