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復職日記29


今週は週末なのに同居人氏1がお仕事。
しかもいつもは在宅勤務なのに、なんとお外でみんなで仕事をすると言う。


いつも始業時間ぎりぎりに起き出して、着の身着のまま仕事をしている同居人氏1。


しかも最近は、わたしはよくわからないけれど、株のチャート?かなんかを夜中によく見ており、寝るのが遅い同居人氏1。


わたしが夜中に起きてぼんやりトイレに向かうと、同居人氏1の部屋からこうこうと灯りが漏れており、でかいモニターで株のなんかよくわかんないグラフを見ている同居人氏1の姿があり、それはまるで宇宙飛行士のようだった。なんかすごいコックピットみたいな。


そんなわけなので、いつも絶対に起きない6時に起きなければならなかった今日。
同居人氏1の部屋からアラームの音はすれど、何の物音もしないので、致し方無く起こしに行った。


どうして眠たい人って、「もう起きるから」「もう起きたから」って、言うんでしょうね。


何度目かのもう起きたから、を聞き届けても尚寝ておるので、最終的におでこをぺちぺちして起こした。


同居人氏2の部屋をそっと見遣ると、死んだように眠っている。死んでんじゃないかと不安になったところでイビキが聞こえたので、ひとまず安心した。


久しぶりに外出着に着替えて、メイクをして、髪型を整えた同居人氏1は、見違えるようにかわいかった。
いつも着の身着のまま、パイナップルみたいな髪型をしているから、尚更新鮮だった。


もそもそと起き出してきた同居人氏2とともに、きれいな晴れ着(?)になった同居人氏1を、口々に、かわいいね、いいね、かわいいよ、と褒めたたえた。


わたしは、同居人氏1のおでこをぺちぺちして起こしたあと、食器を洗って、洗濯をまわして、お風呂に入って、洗濯物を干した。
これ以上やると動けなくなるので、今日の業務は終了です。よくできました。


かわいいよ、いいよいいよ、とさらに褒めたたえたまま、同居人氏1を見送り、今、お気に入りのソファの上にいる。


もそもそと起き出して、一緒になって同居人氏1を褒めたたえていた同居人氏2は、なにやらパソコンで仕事をしている。



実は昨日、仕事行ってきます!とつぶやいたあと、急に調子が悪くなって、涙が止まらなくなって、休んだのだった。
昼間は眠りこけて、夜スマホをみながらぼんやりしていたら、かなしいの波がまた襲ってきて、涙が溢れそうだった。


そういうとき、なぜか勘の良い同居人氏2が、なんか、どした?と聞いてきてくれて、涙腺が崩壊し、うわあんうわあんと、幼稚園児のように泣いて、わたしはいらない子なんだ、わたしはずっといらない子だ、と、同居人氏1、2からしたら一体急になに?ということで大泣きした。


でも、2人はいつもの調子で話を聞いてくれて、必要以上には深掘りしないで、ただ手を握ってくれていた。
泣き止んで、2人に言われた言葉は、うちらにとっては必要だから、あなたはここにいなさい、だった。


同居人氏1は、こうも言っていた。


✖︎✖︎(わたしのこと)が欲しかった愛情の形が○だとして、✖︎✖︎のお母さんがくれた愛情の形は□だったから、うまく凹凸が合わなかったのかもしれないね。でも、もういいんだよ。うまく凸凹が合う場所にいればいい。そうしたらいつか、お母さんとのことも、ちゃんと受け止められるようになるかもしれないよ。こんな風に泣けるようになったんだから。


それを聞いて、また、うわあんうわあんと泣いて、ずるずる鼻を啜りながら、うん、わかった、とうなづいた。


そんな昨夜だったことをすっかり忘れたように、おでこをぺちぺちして同居人氏1を起こして、見送って、家事をやって、自分でも自分がよくわからないけれど、たぶん、これで、いいのだと思う。


泣いてくれてありがとう。わたしのなかの、小さなわたし。
受け止めてくれてありがとう。同居人氏1と、同居人氏2。



同居人氏1が半年ぶり以上の外仕事を終えて、晴れやかな顔で帰ってきますように。
同居人氏2のお仕事が、つつがなく終わりますように。


今日いちにちが、なんでもない日が、ちゃんと平和に終わりますように。
そんなことを思っている。

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