季節によって読みたくなる漫画ってあります。春が近づくと、わたしは吉田秋生さんの「夢みる頃をすぎても」が頭に浮かびます。大人になる手前の数年間のこと、若者たちの関係や心情が静かにうつろいゆくさまが描かれた短編集。いつ読んでも新鮮な感情が心の底に留まるから何度も読みたくなるのです。 漫画の主人公たちのように、自分も学生のころはくだらない話ばかりして朝を迎えていました。あてもなく街を歩いたり、傷ついたり傷つけたり、ときには思いつめて世界の終わりかのように絶望したりしていました。け
はじめまして。 わたしは、ハンカチを主に扱っているオールドファッションという会社の広報担当で、Dといいます。 ハンカチという、なんだかささやかなものを主力商品としていますが、会社にはそのささやかな宇宙に魅せられたスタッフが集まり日々楽しく(ときにドタバタしながら)働いています。 自分はまだ会社の歴史でいうと半分にも満たない在籍年数ではあるけれど、もともと凝り性なところがあったからか、プロダクトの目に見える面だけではなく製作背景、使い心地、使ってくれるひとの生活まで気になって