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夏の思い出

思えば僕は7月に自分の作品の上演をすることが多い。そしてなぜか2年周期でやっている。

2014年「ヨシナニ」
2016年「ライカボ」
2018年「GARAZY」

今年の7月に上演する作品のタイトルは「サマバケ」。
こうして見ると、自分がいかにカタカナ四文字が好きかが分かる。笑

夏をテーマにするときは、だいたい自分の夏の思い出や記憶を辿っていく。
本当だったらメモして、克明に刻んでおかなきゃいけないだろうけど、だんだん忘れていく。僕はこうして忘れていくのもをなんとか自力で思い出そうとするけど、結局同じようなことしか思い出せなくて諦める。

高校生の時、夏の大会が終わった帰りに地元の祭りに遊びに行ったこと。翌日、他の部員がヤンキーに絡まれた話を聞いたこと。その部員は女子といたからかっこつけようとしたけど、カッコつけたせいで余計にヤンキーがキレてそいつだけ殴って「なーんで俺だけ」って言ったことをいじられていたこと。

大学1年生の頃、牛丼屋で夜勤のバイトをしていて先輩たちが店にたまりに来ていたこと。先輩たちは元気で朝まで店にいて色んな話をしたこと。たしかパチンコとか競馬とか、僕が興味ない話題がいっぱいだったこと。
たまにラウワンに連れて行ってくれて、ボーリングがそこまで上手くない(というか全然上手くない)僕は先輩たちのハイスコアが不思議でしょうがなかったこと。
でもとりあえずその場にいることが楽しくて、だらだらその場にいたこと。

大学2年生になってからは撮影が始まったこと。お芝居を始めたことを周りの人に内緒にしていたこと。でもSMAPのMVの撮影に野球部のエキストラで行って、中居くん(まだ遠すぎる方なのでくん付けで許してね)を生でみてめっちゃかっこいいなぁって思ったけど、その日バイトに数時間遅れてしまったため、仕方なく撮影に来ていることをカミングアウトしたらバイト先の人が全然怒らずに応援してくれたこと。

大学3年生の7月から舞台が始まってからはとにかく稽古と本番の日々で、友達と遊びにいく時間もお金も全然なくなっていったこと。
そうだな、そういえば初舞台も7月だったな。今から11年前。え、11年前?やばいな。昔話じゃん。もうすっかりおっさんじゃん。こわ。20歳だったもんな。本当に舞台を始めたあたりから遊びの記憶がごっそり消えている。
稽古の合間に遊びに行ったりしてたけど、もう本当に合間すぎたから曖昧になっている。合間が曖昧。語呂がいいね。

大学4年の7月なんてもっと覚えてない。何してたっけ?なんか納涼船に乗ったことあるんだけど、あれはたぶんもっとあとだ。2013年だ。Facebookでたまに過去の写真出てくるけど、あのズボンを買ったのは2013年だから。

もはやそんなような覚え方だよね。
こういうのを“断片的”っていうのかな?

僕はわりと記憶力が良いほうだと思ってたし、周りにもそう言われることがよくある。

でも最近はそういう記憶がどんどん遠のいていく。思い出に執着がなくなったのか、老化で記憶力が衰えているのか、はたまた両方なのか。

もっと旅したり自然に触れたり人に触れたりして、新鮮な感覚を保っていられるようにしたいなと思う。

遊びにいく仲間もだんだん固定化されたりして、それは自分にとっては心地良いことで安心感が半端ないからこの調子で死ぬまでよろしくって気持ち。

中学も高校も大学も昔いた劇団もそのあと旗揚げした主宰団体もよその仕事場でも、常に一期一会で、その中の本当にごく一部と今でも濃密な関係でいられるのは嬉しいことだよなぁ。歳を取るとお互いあまり連絡を取らなくなるけど、たまに会った時に昨日の続きみたいになれる関係の仲間がいるのが嬉しいな。

あれ?なんの話だったっけ?
夏の思い出か。まぁいいか。まぁそんなようなことで今年の夏は「サマバケ」という夏真っ正面なお話を作ってみます。

6年前に旗揚げした時、僕が初めて演出した作品はオムニバスでした。

6年ぶりにオムニバスをやります。
あれから自分で色んな作品を作りました。
4人だけで芝居をつくるのは2017年6月30日の「おぶちゃ#1」ぶり。懐かしい。あの頃から10回以上おぶちゃをやっている。


さぁ今年はどんな夏の思い出ができるかな。

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