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Rainbow Disco Club 2020 初配信イベントを終えて

COVID-19騒動の中、多くのアーティスト・箱・フェスを含むエンタメ業界が活動や表現を制限され、どうあるべきか議論され、活動が模索されてきた。私も贔屓にしているクラブの状況が気になり、話し合い、政府が出す情報や世の中の情勢に一喜一憂しながらどのようにしたら自分の遊び場が生き残れるか考える日々を過ごしていた。

そんな中で今回Rainbow Disco Club 2020(以下RDC)は一旦は中止を発表するものの1-2ヵ月という短期間の中で映像配信イベントとして切り替えて4/18を迎えたことに対して一ファンとして「どんな内容になるのだろう?」という期待と不安と少々の諦めをもっていた。毎日更新されるFBでシェアされるTeaserではいつもの伊豆稲取RDC野外ステージと屋内で撮影している映像が出されて「あれ?これはなんの映像?ライブ配信じゃないの」と感じた方も少なくないはずだ。*私は2-3日前にライブ配信ではないことを知る。

配信イベントに参加して思ったこと、 RDC2020は

①リアルのイベントを望んでいたファンを満足させてくれる内容を提供してくれたと(少なくとも私はそう感じた)

②次世代のウィルスと付き合いながら過ごすWith コロナ時代でのフェスティバルがどのような形を模索するかという試行錯誤の扉を開いてくれた

③コンセプト・ストーリー・メッセージ性が素晴らしかった(beyond space and timeのリンクの仕方、somewhere under the rainbowのモチーフなど)

イベントに参加して感じたことと考察をここに残したい。

(拙い文章ですが、、、、お許しを)

4月18日(土)12:00 酒とつまみを用意してPCの前でスタンバイ。

外は大雨&風が強く、なんとなく憂鬱になる天気。

一方伊豆稲取は快晴で現実とのコントラストを感じながら、「ライブ配信じゃなくてよかったねー少なくともライブだったら今の社会情勢では開催無理か、なるほど」と納得しながらtwitterやZoomのバーチャルダンスフロア(若干シュールな絵であったが、一人で見てるのは自分だけではないと安心感も感じた)を徘徊しながらアルコールを注入して気持ちをビルドアップ。

RDC野外ステージではRDC盤石のローカルDJsの布陣が心地よいセットを披露して画面の向こうで「本来あの場所にいるはずだったんだなと」物思いにふけながら、踊り、アガり、SHAZAMし、笑い、感動し、泣き、自宅待機のどんよりした日々を忘れさせてくれた。SISI・KIKIORIX のレジデント勢が作り出すフェスの安定、YOSHINORI HAYASHIの変幻自在のセット。CRUE-L のレーベルボス TAKIMI KENJIからは渋みの極みを感じ、SOICHI TERADAからはハッピーな気持ちを分け与えてもらえたり、SAUCE81 のセットの最初の曲「SOMEWHERE OVER THE RAINBOW(RDC DUB?)で、副題の伏線を発見したりと楽しい時間はあっという間に過ぎた。

個人的にやはりハウスディスコは多種多様な人々を一つにしてくれる力があり、テクノは世の中に対して鬱憤を晴らす意味で感情をさらけ出してくれる音楽だなと感じる時間であった。特にラスボス感満載で登場してきたDJ NOBUやWATA IGARASHIには互いAttitudeこそ違うものの共通して「無駄なことを考えたりしたりせず来たる時期に備えて出来ることやるべきをやろう」という生き様を勝手に音やDJする姿で感じてしまった。。。。(考えすぎか)

しかしDJ NOBUに限っては近年の日本ダンスミュージックシーンをリードする姿勢、 海外フェス・クラブでの活躍やCOVID-19騒動でいち早くSNS上で継承を鳴らし、# SAVE THE SPACEの中心的活動をして最終的には菅官房長官にまで署名文書を提出した姿を見て何度もその生き様に勇気づけられたのは私だけではないだけだ。

話を戻します。

そんな計算された(?)流れを用意したRDCのストーリーメイキングにまんまとハマり、感動してRDC野外ステージに熱中して気付いたら6時間も酒を呑みながら見続けていた、

凄い番組・・・・・

そしてアーカイブが1週間あるといわれているのにこのライブ感を見逃してはいけないという使命感にかられて一緒にこの12時間のダンスミュージックマラソンを走り続けた。

DJ NOBUのプレイで完全にMIND BLOW(意識が飛ばされた)され大いに満足感を得て一休憩しようと思ったら思わず不意打ちを食らう。

そのあとの転換で今年出演するはずであった海外アーティストからのメッセージや励ましが流されてまた感動・・・・

個人的には曲とともに歌いながらI'LL TAKE YOU THERE(俺があそこに連れてってあげる)とDR. SAN PROPERが出てきた時は笑いと共に日々の緊張不安が解けて安心した。DOMMUNEで行われたRAINBOW TELE DISCO CLUBでも感じたが、このロックスターの持つ不思議な力強さとやさしさに妙に救われる。

「感謝、健康に気を付けて、頑張ろう、リアルな気持ちを忘れずに」

この時、「あーRDCは単なるフェスではなく音・言葉や映像などの表現を通じて思想を発信していてそのかかっこよさに共感しているんだな」と思い、改めて脱帽。

後半戦は場所を移して屋内へ。#世界一楽しい体育館がコンセプトのRed Bull Stage。

正直後半戦は前半戦のオールスターと比べて未知数のところがあった。

ただし前評判で感動的な内容となっているので期待値もその分あった。

Machina, Lycaxxと見事なテクノセットを披露。

Machinaに関しては曲を聴いていたが、ここまでライブで声・歌・DJをかっこよく完成度高く融合しているアーティストがいただろうかと感心。

最後22:00には若手筆頭株のCYK登場。 

数ある素晴らしいDJ陣がいる中で最後この若手のホープが大トリなのはなぜだろう?と。 フェスやクラブイベントでのラストは最後を締める上で大きな役割を担うことになる。RDCフェス版初出場彼らには少々荷が重いのでは?普段のRDCのRed Bull Stageのラストとは違う、配信イベントのClosingとしては凄い緊張だろうなと思いながら視聴。

デジタルネィティブの彼らがこの大トリに真剣に向き合い緊張しながらも役割を全うしている姿がひしひしと伝わってくる。そして彼らのハウス・ディスコ・テクノが飛び交うセットは凄くエモーショナルであり、それが伝わってかはSNS上で最も多くのバズが起こったように感じた。今後確実にデジタル・リアルの融合が求められるのは明確で彼らはそんな答えさえもプレイする姿で伝えてくれてるかもしれない。そして彼らコレクティブが放つ無限のエネルギーにこのwithコロナ時代を乗り切ろうというメッセージも感じた。(現にCIRCUS TOKYOで開催される彼らのパーティーのフロアーには得体のしれないポジティブバイブスが放たれている。)

終盤の畳みかけは意外性もありながら気持ちよさ満載であった。Sweet Sweet Love~A Bit Patchy~Call of the Wild~Freak Like U ~Hangeover~Hitman~そして彼らのテーマソングである Right in the Socketと繋ぐ中で彼らが一生懸命楽しそうにする姿(カメラワークの躍動感も)はDJ配信以上の姿勢・生き様が画面越しに伝わり、将来に対する希望を感じる時間であった。同時にネクストジェネレーションのスター誕生の瞬間に立ち会った気もした。

RDCも昨年の10周年ツアー以降、若手を積極的に起用して名古屋での開催の際もCYKを起用し、次世代との融合を目指していたが、 次世代へのフックアップが想像以上に早く来た中での彼らがこの大役を見事果たしたことはさすが。これでフェスの品格を保ちながら20代のRDCファンが増えるといいですね。

4月18日はBlock Fes/Music Unity 2020などあちこちでデジタル音楽の形の提言がされる日で、暗いニュースが多い中で希望が感じられる日であった。デジタルとリアルの融合としては完成形としてはまだまだ先があるのかもしれないが、多くのアーティストにとって一つの指針になったことは間違いない。もちろん誰しもがREAL ROCK DESIGNのようなアートワーク、ドローンを使った映像制作、国内トップDJ陣のブッキングなど出来るわけではないが、一つ一つ模索してチャレンジしていくことの大事さを感じた。

一週間のアーカイブは最高です、何回も観なおしてまた違う感じ方があり、有意義な時間を過ごせることに感謝。Withコロナ時代、ワクチン開発や集団免疫がつくまでは集団が集まることはよしとされないことが予想される中でまた戻りたいと思える場所を提示してくれたことは明日への希望となり、活力になります。

そういえばNewspicksで開疎化がキーワードとしてディスカッションされる中で、都市や人が集まる場所が悪とされる時代が引き続き続くかもしれないと思っている。

そうなるとRDC野外ステージのように人が集まらない開放的な場所でのストリーミングイベントが一つベースになるのかもしれないと思った。そこでテントを張り、ソーシャルディスタンスを保ちながら踊る日が来るかもしれない。クラブも人数制限をかけてソーシャルディスタンスを保ちながらライブをみたりパブリックビューイングをしたりする場所になるかもしれない。なに故これから試行錯誤ですねーーー

最後に運営の皆様最高のイベントをありがとうございました!

そしてまだみていない方は是非♪それにしてもライブ配信を見ながらtwitterがこんなに楽しいとは、今更ハマりそうです。

https://rainbowdiscoclub.zaiko.io/e/somewhereundertherainbow  

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