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個人的ナンバーワン・女性ボーカル

久方ぶりに日記以外の記事書きます。

自分にとって、これまでで最高の女性ボーカリスとは。

先に言っておきますが、全ては個人的な思いの話ですので。
絶対にこれ、とか
これが正しい、とか
そういう話ではないです。

最近、帰宅してテレビをつけることなくひたすらYoutubeを観ていることがよくあります。
昭和のテレビっ子としては、信じられない現象なのですが、
理由は簡単。面白い、面白そうな番組は録画しているのでそもそも慌てて観る必要がない。
しかも、そういうのって少ない。
別に過去の思い出に浸っていたいわけではないのですよ。なのに驚くような出来事に出会うことが無い。自分の知識や記憶が与えてくれる座布団なんかひっぺがしてすってんころりんさせてくれるような何か。そう考える自分にとって音楽はどんどん遠ざかる対象です。何せひとつのスタイルが流行るとしばらくの間ずーっとそれ。
先日、日記のほうでAmber'sについて書きました。
それを知った量や日時でマウントとってくるような輩とは一言も口をききたくないんですが、それにしても久しぶりに出会った未知のアーティストでした。そんな現在進行形の未知なものに心惹かれる出会いがすっかり無い日々。Youtubeで過去の映像に浸るようになりました。
だって。
過去に好きだったアーティストの映像見直すとね、
当時は思いもしなかった発見があったり
単純にその凄さに聞き惚れたりできる。
リアルタイムで発見が無い(半分は自分の責任ですけどね)なら
過去から再発見を探す旅に出る。

超絶大げさにいえばYoutubeで色んな昔のアーティストの映像観るのって
これですよ。
きれいごとに過ぎる言い方ですけどね。

で。

再確認してしまったことがある。

自分の中で別に夢中になるような対象ではなかったのに
半世紀以上生きてきて「最高の女性ボーカリストはこの人だ」と。

レベッカ (REBECCA)のNOKKOさんです。

デビューは1984年ですからね。
38年前ですよあなた。

日本中であの大ヒット曲「フレンズ」が流れたのが85年。
私は高校生の頃でした。
レンタルでレコード借りてるやつが一杯いた。
REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜
あのアルバム持っているやつは金持ちでヒーローでした。

当時のライブ映像を観てみると、
楽曲がとにかく古くない。1ミリも色あせていない。
歌がうまい。あたりまえ。
パフォーマンスもダサくない。当時の日本の音楽状況考えたら、思いもつかないような身体の動き。そのしなやかさと「型にはまりたくない」自由のためにもがき振りほどくようなその動きは幼い頃からのバレエの要素が詰まっている。
何より驚くのは
「イヤモニ」してないんですよ。
そういえばあの頃は無かったのかもしれない。
で、あれだけ激しく動いて、キーは図抜けて高いのに
リズムがずれることもピッチが外れることもまるでない。

たぶんね、根本の実力がレベル違いなんだと思います。

それらが出来ないプロ、令和の今は山のようにいるはずですよ。

おぼつかないのにチャーミング過ぎるMC。

RASPBERRY DREAM という曲が一番好きでして。
バンドのアレンジも最高にカッコいい。最近の打ち込みならもっと複雑に細かく音は編み込めるのでしょうが、「これ以上でもこれ以下でもダメ」な音がイントロから聞こえてくる名曲中の名曲です。
歌詞も決して難解だったり文学を意識したりしていないのに、チャーミングな単語ばかり使っているのにこのうえなく詩なんですよね。

で、ここまでなら「あの頃レベッカは凄かった」で、終わるんですがね。

Youtubeに浸ってしまう理由はそれだけではないんですよ。

レベッカが解散しソロ活動を始めた92年。

ラジオ番組のADだった私は、初めてNokkoさんを目の前にしました。
CRAZY CLOUDS という曲が出たころです。

打ち合わせ前、椅子に後頭部だけ引っかけるように乗せてブリッジ状態になってましたw。寸暇を惜しまず体を鍛えていたのかもしれないです。
CRAZY CLOUDS について語っていたのを少し覚えています。見上げた空に流れる雲はきっと遥か海の向こうにいる大切なあの人のところまで飛んでいくのだろう、、みたいな話でした。

ソロでの活動が休止されたあと、結婚など生活の変化からなのか
ボーカルスタイルが変わりました。レベッカ時代の名曲も微妙に歌い方が変わっていた。当時ファンは色々言ったものです。

さて話がここまでなら。またか。

年齢とともに楽曲への解釈、キーが下がる等の
実によくある当たり前の話なんですが。

最近の映像で私はさらに予想を裏切られて驚きました。

「ほぼ完ぺきに元に戻っている」んです。

キーは相変わらず。声ののびやかさと、ソリッドな響き。
微塵もブレないピッチ。
久しぶりに歌ったらリズムに乗り切れなくてうしろにお釣りを残して巻き込むような、往年の名曲を歌うベテランにありがちな姿はなくて。
磨けるだけ磨いて
削ぎ落して
目の覚めるような歌声でした。

あのね、私より四つ年上なんですよ。

当時、NOKKOさんは「和製マドンナ」的な言われ方もしました。
それだけ影響力もあったからなんですが、マドンナのふくよかで煽情的なイメージとは違い、ソリッドで張りつめて、ギリギリでつながっているようなところがお茶目さの裏腹にあるような人だった気がします。

あれから30数年経っているのに

歌声をあそこまで磨き上げられる人。

どんな生活してんだ?とさえ思う。

偉大な過去を、時間を超えるレベルで凌駕してしまう。
それって
名球会入りのかつての大投手が、今日の始球式に出てきて
150km/hのストレート投げてケロっとして帰っていくみたいな。

優しいお母さんに成長しながら
一瞬で聞く人を高校時代に戻してしまうような歌声を
ケロっとして取り戻してしまう人。

史上最高のボーカリストに決まっているじゃないですか。

サポートのお気持ちに心より感謝申し上げます。 ありがとうございます。 ツイキャスライブの機材、コンテンツ充実に充てさせていただきます。また逐次ツイキャスライブ内にて報告させていただきます。