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ノウハウを超えた先、PVでは測れないもの

こうしてnoteを書いていると、指標というか効果測定として頼りにするのはフォロワー数やスキの数、そしてPV数だろう。

これ以外にも各種SNSでのシェア数などでも話題性というか波及効果がどの程度なのかは見ることはできる。

この手のアクセス解析的なモノは日進月歩で、それこそ大昔のWEBの黎明期には訪問者数をアクセスカウンターで計測して、キリがいい番号の来訪者に何かサービスをしたりする所もあった。今でもキリ番という呼称が残っているので、懐かしく感じる人たちもいると思う。

最近ではアクセス解析はとても進化していて、それこそ誰がどんなデバイスで、どんな言語や単語で検索してアクセスしてきたのかもデータ化することができるようになった。

さらに進んで目線やカーソルの動きから興味のあるコンテンツのデータをとったり、閲覧者の好みに応じてカスタマイズした広告を出したりもしている。

こうして見ると技術はどんどん進化して、データで全てがお見通し、なんていう風に感じてしまいがちなのだけれど、本当にそうなのだろうか?


数値では測れないもの

数値で測れるものだけを見ていると、見落としてしまうものがある。

人間の感情だ。

数値にも感情は表れる。でも、誰かの文章や作品に触れて起きる気持ちの揺らぎや、どれくらい深く刺さったのかは数値化しづらい。

データ解析は日進月歩と言ったとおり、おそらく近い将来にはこれらも計測可能になる可能性は全然あると思うけれど、現時点ではまだ無理だ。


ここにある、あなたの目の前に映っているこの文字は、単体だとただの記号で画面上のドットの集合体にすぎない。

でも僕にはたまに文章を読んでいて、なんだか読んでいる文字に熱量を感じる時がある。

この熱量の感じ方は本当に書き手の人によって全然違くて、ヤケドするような熱さから、胸の奥に火の灯る様な暖かさ、チリチリとした焦燥感のあるヒリつく痛みにも似た熱さもある。

逆に、光の届かない深海の底の様な冷たさや、軽やかな初夏の風にも似たさわやかな涼しさを感じる時もある。

もちろん、ここにあるのはただのデータだ。物理的な熱量はLEDバックパネルの基盤の放射熱と、バッテリーの発生した熱だけだ。

それなのに、不思議と熱量を感じる。

文章の組み合わせが意味を持ち、前後の文脈や、自分の人生の過去の経験や思い出なんかと組み合わさって、まさしく化学反応のように作用する瞬間がある。


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色々と読んでいて、無味乾燥で人工的な誰が書いても同じ文章には興味がわかなくなってきた。

なんていえばいいんだろう?

取扱説明書のような感じ、といえば伝わるだろうか?銀行ATMの最初の注意喚起画面のような、読み飛ばす前提で作られた文章に近い。反射的に読まずに飛ばしてしまう。

そういうものではなくて、あなただけが書けるものを読みたいんだって、そうは言ってもじゃあどうすれば書けるかを伝えるすべが僕には無い。

文章データへの熱量の込め方なんて教わったこともないし、未だにどうすれば載せられるのかもよくわかってない。でも、確かにそういう感覚になるモノがあるということは伝えておきたい。


ノウハウを超えた先

たぶん、それはノウハウを超えた先にあるような気がしている。

別にノウハウがいらないって言っているわけじゃない。伝えやすい言葉選び、無駄な接続詞の削除、例え方や文脈の構築法など、知っていてやらないのと知らずにやらないのでは意味が変わってくる。

熱量のある文章や、だれかの心に刺さって気持ちを揺さぶるコンテンツって、きっとノウハウに溺れながら足掻いてもがき続けた先でしか掴めないはずだ。

言語化できないのにこんなことを言うのは無責任だけれど、それでもこの文章が書き手の誰かに届いて、ノウハウを超えた先にある何かを掴める手助けになれれば嬉しい。

自分自身も、もっと深く潜れるようにならなきゃなと、最近は特に思います。


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