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気配について考える

関わっているお仕事で「気配」というものについて考える必要があり、ここ2週間ほどぼんやりと頭の片隅で考えている。

実体のないものであり、概念。つまりは捉えようのないものである。

一説には人間の体はものすごく微弱な電気を纏っていて、それを気配的なものとして感じているらしい。一理ある気はする。

でも、科学的な説明だけでは包括できない。これだけでは可視化するには要素が足りない。

そんな「気配」について、そろそろ成果発表をするミーティングの日が迫ってきているので、一度考えをまとめておこうと思う。

「気配」を感じる3つのパターン

まず、どんな時に気配を感じたり、気配が宿ったりするのかを考えてみる。

twitterでもつぶやいたように、おそらく気配とは本体の残り香のようなものであり、本体に属する何かしらのモノに宿ると仮定してみよう。

「気配」を感じる3つのパターン
1.装身具に宿るパターン
2.痕跡に宿るパターン
3.境界に宿るパターン

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1.装身具に宿るパターン
体に身につけているものは、その中身である肉体が離れた後もそこに肉体が存在していたことをにおわせる。

脱がれた靴、帽子、手袋。外されてテーブルにおかれた腕時計、メガネ。ぶら下がっているイヤホン。ほうりなげられたバスタオル。

置かれた鞄、読みさしで栞の置かれた本、描き手不在のイーゼルと椅子...体の触れるところ、触れていたところに気配が宿るのかもしれない。



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2.痕跡に宿るパターン
たとえば誰かがさっきまで座っていた席に座ると、微妙な温度感で先客の存在をうっすらと感じる。

足跡や指紋の跡、テーブルを拭いた跡、今はいなくても確かに誰かがそこにいたという気配。

少し空いた窓と、そこから入る風で揺れるカーテン。水滴の残るバスルーム。食べ終わったケーキのお皿。

そこに誰かがいた、という痕跡にも気配が宿っていると言える。


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3.境界に宿るパターン
上記2つに対して、こちらはちょっと難しい。直接的ではない、そこに境界があるからこそ気配を感じるというパターン。

たとえば、新しく引っ越した部屋に一人でいる静まり返った時間。上階のちょっとした足音に気配を感じたり、隣の部屋の物音や窓から聞こえてくる外の音にも気配を感じるだろう。

誰もいない社内に一人でいる時、他の階へと動くエレベーターの音、上階からの排水の水音、外から聞こえてくるサイレン、内と外の境界が知覚できて孤独である事が気配を感じる条件なのかもしれない。


それでは、ここまでの仮説をもとにもう少し思考を進めてみよう。

気配の条件のようなものを整理し、要素を洗い出すことができれば、気配というニュアンスを再現したりイメージとしてより詳細に扱える可能性がある。

形のあるアウトプットに慣れてしまっている身として、試行錯誤しつつ進めるのはなかなかのチャレンジ。この後の資料やらをベースに打合わせ用のものを作る予定なので、後半は定額マガジン読者さん向けにしておきます。

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