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子育てをはじめる夫達へ贈る、これだけは読んでおけな本リスト

先日、知人に娘が産まれた。実にめでたい。タイムライン上では祝福の嵐である。でもそんなお祝いムードとは裏腹に、現実はシビアだ。

数時間ごとに授乳をねだり、不快なことは泣くしか伝達手段のないシンプルでか弱い存在が暮らしの中のメインにいきなり鎮座する。

無事に産まれて育つだけでも奇跡なほど、人間の赤ちゃんは哺乳類の中でも最弱に近い。現代というサバンナの中で、可愛い我が子を守れるのは親だけなのだ。

育児は、始まってしまうと戻れない。

そして、ほぼすべての夫婦にとって、はじめての育児というものは幸せ半分であらゆることが戸惑いの連続でもあり、事前にいくらイメトレしていようがやってみると予想をはるかに超えてくる事ばかりだ。

今日は、幸せなお祝いムードに水を差すようなヤボなマネをする。

でも、これだけはマジで数年前の自分に伝えておきたいことばかりなので、これから育児に向かい合う夫達に、何かの助けになれば幸いだ。


妻のゴキゲンの維持こそ最重要タスクだ

まず、はじめに言っておく。妻のゴキゲンの維持こそ最重要タスクだ。すごく大事な事だからもう一回言うよ。「妻のゴキゲンの維持」ができるかどうかで、育児中の夫婦生活のQOLの8割は決まる。

不慣れな授乳に乳幼児のお世話、乱れまくるホルモン、あんなでかい生き物を股間からズルッと出すわけだから体はバッキバキ。そんな1週間程度で床上げできるほどみんながみんな元気ではない。

出産後の妻の体はいきなり瀕死状態から乳幼児育児というボス戦が始まる。

ずっと俺のターン!と言わんばかりに数時間おきに授乳をせがまれ、細切れの睡眠で削られ続ける精神力...そりゃ、産後クライシスにもなるよなぁ。

つまり、産後の女性の心は荒れ狂う地雷原だと思ったほうがいい。夫側から妻側への何気無い一言ですら即起爆。なんの気無しのその一言が怒りに着火し、一撃で全滅の危険性すらある。

だが、安心して欲しい。

女性の脳の仕組みなどをロジカルに理解する事で「こいつ頭おかしいんじゃないのか?」と思う理不尽な要求や対応も理解できるようになる。理解できれば解決の道筋も見えてくる。

妻のゴキゲンの維持というミッションでは、上記の「女の機嫌の直し方」という本は非常にタメになった。

別に妻にへりくだれと言うわけじゃないが、目的は妻をやり込めることではなく、幸せな家庭を作ることだと言うことを常に念頭に置きたい。



幼児教育こそ肝心である

いざ育児が始まると、今度は幼児教育どうする問題があがってくる。

これに関しては、まずは教育とは何か?を自分なりに定義づけて、教育方針を夫婦で話し合う必要があるだろう。

ここでの教育方針とは、公立か私立かと言った陳腐なシステム論ではない。

自分のこどもに、どのような機会を提供し、いかにその素養を育むのか。

強制も矯正もせず、こどもが楽しく幸せな人生を過ごせるようにするために、親である自分たちには何ができて、どうすればいいのかを考えなければいけない。

そのためには、まずは〝幸福な人生とは何か〟というちょっと宗教的な問題に向き合わなければいけない。

これは難題であり、そんなに簡単に答えは出ない。そして厄介なことに、生き続ける限りこの答えは日々形が変わって行く。

そんな不定形な悩みに対して、感情論だけで考えていては答えなんて出るわけがない。なので「学力の経済学」などの最新の幼児教育エビデンスを知っておくのは重要だ。

幼いこどもへの教育は投資効果が非常に高いとデータでは出ているので、幼少期こそいかに一緒に遊んで学べる場を作れるかが重要であると言えそうだ。


教育とは父親自身も学ぶこと

教育を考える場合に避けては通れないのが、じゃあお前はできるのか?という部分だ。

教えるからには、知っていないと教えることはできない。

つまり、こどもの純粋な疑問に対して、はぐらかすことなく、きちんとこどもにもわかる言葉で物事を伝える必要がある。

これはめちゃくちゃ難しい。

話をわかりやすくできる練習として「小学4年生くらいに向けて書いてみて」という方法がある。

やってみてもらえればわかるが、例えば宗教や政治や経済などを小学四年生に向けて噛み砕いて説明するのは難易度が高い。

僕の専門分野であるデザインの話、店舗設計の話なども難しい。専門分野であるにも関わらず、専門用語を封じられて説明するとなるといかに自分がよくわかっていないかを思い知らされるのである。

父が娘に語る経済学の本は、端的にこれをやってのけている良い事例である。

こんなレベルで話せるようになる日は永遠にこないかもしれないが、一歩でも良いからこれに近づきたいと思う。



こどもの創造性にフタをしない

今、僕の娘たちは森のようちえんという屋外保育の園に通わせている。

なぜそこを選んだのかは他でも書いているので端折るけど、この本との出会いは一つのきっかけだった。

僕も幼少期、東京都内に住んでいながら小石川植物園という場所によく通って遊んでいた。都内でありながら森があり、小川や池があり、崖があって崖滑りができたのだ。

ここは正式名称を「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」といい、あの東大の研究機関の一つが格安で解放されている場所なのだ。

研究機関なので植物の採取はもちろん、昆虫も取るのは本当はNGだ。NGなんだけど、小学2年生くらいのハナタレの小僧時代はここでよくザリガニを釣ったりトンボを捕まえたりして遊んでいた。

娘たちは今、同じような環境で遊びまわっている。

ポケットから大量のダンゴムシが出てきたときはさすがに引いたが、自然の中からまなべることがいかに多いかはデザイナーになってますます深く感じていることの一つでもある。



他にもオススメしたい本はたくさんあるけれど、この4冊を読んでおけば育児への向き合い方は大きく変わると思う。

読んでいない人生と、読んで育児に向き合えた人生では、多分満足度が変わるんじゃないだろうか。

願わくば、子育てに挑む全ての親たちに、ぜひこの本たちを読んでみて欲しいなと思う。

そしてできたら、オススメの育児関連本を教えて欲しい。ちなみに一番知りたいのは妻とうまくやっていく方法なので、ぜひ愛妻家の皆さまにはお知恵を拝借させていただきたい。

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