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今どきのレストランの楽しみ方

先日、結婚記念日のお祝いにかねてから行きたかったレストランへ行った。ハイクラスのレストランは娘2人にはまだ早いので、そこは義理の両親に甘えて預かってもらって、夫婦水入らずでの勉強をかねた会食の時間。

ひさしぶりにこどもたちの邪魔なくゆっくりと食事を楽しめて至福だったのだけれど、その時に思ったことをいくつか書き残しておこう。

伺ったお店は外苑前のJULIAさん。昨年までは恵比寿にお店があったが今年の春に外苑前に移転オープンした。ちなみにこのnoteを運営しているPiece of cake社のご近所で徒歩3分レベルの近さ。

プロのクチコミを信じてみた

実は恵比寿にお店があった頃からミスターチーズケーキのタムさんが絶賛していてずっと気になっていて、移転前は行けなかったので1年越しでようやく行けた。

完全予約制、コースはおまかせ1本のみ。夫がソムリエで妻がシェフというご夫婦のお店だ。料理とドリンクペアリングがセットで¥19,000-は高級店に入るだろうが、他でもないプロによる推薦なので躊躇はまったくなかった。

ちなみに、タムさんがまだレストランで腕を振るっていた時にも夫婦で食事に伺ったことがあり、あんな美味いモノを作る人がオススメするなら間違い無いだろうと信じたのも大きい。


さて、ここまででお気づきかもしれないが、事前情報がほぼ知人のクチコミ+値段くらい。実はほぼグルメレビューサイトなどをシャットダウンして、なるべく何も調べずに当日を迎えるようにしたのだ。

その結果は、端的に最高だった。


事前情報は感動を奪ってしまう

今回に限らず、僕は友人知人のクチコミを信じてお店を決めることが多い。そして、クチコミまでは情報を見るし、値段や場所見て予約まではする。

けれど、その先で食べログやRettyなどのグルメサイトはなるべく見ないようにしている。

それはなぜか?以前にも少し書いたが、高級レストランの食事では、サービスホスト側とゲスト側の情報格差があるほうが楽しめるからだ。

逆に言えば、事前にグルメサイトでコースの料理構成や写真や味わいの感想を知ってしまうと、食事はほぼ情報の確認作業になってしまう。

感動の大事な要素である驚きを奪われてしまえば、マジシャンの種明かし動画を見てから手品を見たり、ネタバレやまとめサイトを熟読してから劇場へ向かうようなものだ。


ノールック予約でブラインド来店

料理は、適切な温度帯で食べたほうがおいしい。だからこそお皿を暖めたり冷やしたり、店内の空調や風の当たり方、食器やカウンターの素材の熱伝導率などの細かなところまでプロは配慮している。

同じように、来店する客側もいかに感動のピークを味わえるかを工夫すれば、同じ1皿でもその味わいはまるで別物に変わる。

具体的に言えば、信頼できる知人友人のオススメを信じてノールックで予約すること。そして、事前情報はなるべく見ずにブラインド来店することだ。

これだけで、満足度がまちがいなくあがる。悪いことは言わないので、一度事前情報をシャットダウンして自分の感覚や今ある知識のみでお店とお皿に向かい合ってみて欲しい。高級店であればなおさら、この一工夫が効いてくる。


そんなこんなで、先日伺ったJULIAでは素晴らしい一夜を過ごさせていただいた。

特に事前に結婚記念日とお伝えしていなかったけれど、オーナーさんの粋な計らいでプレートを用意していただいたのには感動した。

そして、そのプレートにうちの妻がThxとソースで描いて戻したらシェフが気づいて喜んでくれたり、わが妻ながらセンスあふれる高度なコミュニケーションにも驚いた。

具体的に料理やドリンクについては触れないけれど、アメリカンキュイジーヌを下敷きに日本のクラフトを巧みに混ぜ合わせたすばらしいお料理だった。

また、オーナーソムリエである本橋さんのドリンクペアリングは繊細で工夫が効いていて、料理を食べてから呑むとまるで別物のように味わいの深みが出る。

この料理にはこのワインが合いますよ〜、というありがちな軽薄さが微塵もない考え抜かれたセットアップ。毎月コース内容を変えてるらしいから、ぜひまた行ってみたい。ノンアルコールのペアリングもとても良さげだったので、次回は追加オーダーでノンアルも同時に出してもらいたい(やってくれるとのこと)


ちなみに食にうるさいうちの妻をして、絶対にまた行きたい最高のお店のひとつだと太鼓判をもらった。次に行けるのは来春の僕の誕生日だろうか?毎月通えるくらいにゆとりある暮らしをしたいもんだなぁ。

まぁ、それはそれで感動が薄まりそうだよなと負け惜しみを言いつつ、適度に飢えてから絶賛を味わうのを楽しみにしばらくは生きていこうと思うよ。

もしもこれを読んで興味が湧いたら、なにかの記念日や、大切な人との大切な時間にぜひ行ってみて欲しい。その時は、もちろんなるべく事前情報を見ないように!


ちなみに予約は2ヶ月前から受け付けているとのこと。席数が少なめのカウンター1本なので、大切な人やじっくり話したい人と2人で行くのが楽しめると思うよ。


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