俺の推し日本酒を聞いてくれ!
お酒、好きですか?苦手って人もいるでしょうし、体質的にあんまり...っていう人もいるでしょう。なので、吉祥寺のお店ではノンアルコールも色々と作っているのですが、お店をやる前からお酒は好きだったので、やっぱりお酒の仕入れは楽しいんです。
しかし、自分で飲むのとお店に仕入れるのとはちょっと感覚が違うのも現実で...
自分で飲むなら好きなヤツだけをお財布と相談して買えばいいんですけど、お店で出すなら値付けや管理やお食事との相性も含めて色々と検討しないと選べないんです。
でも、全部のお店がそんなこだわって選んでいるかというとそんなこともなくて。
現実的には、付き合いのある酒屋さんや卸さんやインポーターさんに丸投げしちゃうってお店もままあります。
呑んだことないけど仕入れて説明の紙だけ読んで出していたりもあります。むしろ全商品ちゃんと試飲して印象言える人のが少ない。
品質管理も、痛みやすい繊細なお酒を炎天下の軒先にダンボールのまま置いていたりとかもあったりね...受け取ったらセラーか冷蔵庫で安置して、提供前に上澄みはとって試飲してチェック、基本中の基本ですけどしてないお店もあります。
もちろん分業は効率的だしそれが悪いと言うつもりはなくて、結果的においしくてちゃんと管理されたお酒を良心的なお値段で届けられるなら手段はどれでもいいかなと思っています。
まぁ、うちは小さい不定期営業で完全予約制だからこそゲスト毎に吟味して選んでますよっていうだけですね。非効率なんですけど、だからこそ楽しくもあるんです。
前置き長くなりましたが、今日はうちのお店の日本酒ラインナップをご紹介しつつ、推しの日本酒情報をお届けします!
これ、どれも美味しいので!ちなみに2020年1月の情報なので、手に入らない季節銘柄とかもあります。あしからず。
左からいきますね。
一番左は同じ三鷹〜吉祥寺エリアでがんばっているOGAブリュワリーさんの限定ビール三鷹さん。三鷹産の小麦で仕込んでいるあっさり系クラフトビールです。
左から2番目がうちのお店の定番品の吉祥寺IPA。写真のは雪マークシールのついてる冬限定ver。このビールはほんと美味しいので!OGAさんのビールへ込めた想いのnoteも読んでほしい。
左から3番目、一番搾り。通称ISというらしい、キリンの方々に教えてもらいました。そんなこのビール、通常はお出ししてないのですが次に出てくる日本酒とハーフ&ハーフで割るとかなり美味いビアカクテルになるんです!
それが左から4番目、ひときわでかい一升瓶の仙禽雪だるま。
しぼりたてのにごり酒で、ミルキーでシルキーでクリーミー、少しカルピスっぽさもあり爽やかに甘いです。このまんまでも美味いけど、ビールと割ると悪魔的な美味しさと飲みやすさの合法ドラッグになります。
つづいて右から3番目、仙禽クラッシック無垢。
ここの蔵元はドメーヌを名乗っていて、日本酒づくりの際に通常は酒米は仕入れるところが多い中、自分たちで米作りから手掛けてます。材料もお酒の仕込みもすべて地元の清涼な水を使うこだわり。きれいで美味しい、そんな日本酒です。
右から2番目は新政のNo.6のtypeR。日本酒です。
プレミアついてて蔵元価格の3倍〜4倍の値段で出回ってますけど、うちは特約店さんから仕入れて適正なお値段で出してます。さすがにプレミアつくだけあり、完成度が高いお酒です。日本酒版のドンペリ的な、はずれないゴージャスな美味しさ。
そして最後に一番右、いづみ橋の雫ラベル。
ここは神奈川県の海老名市で米作りから自分たちでやってるドメーヌ蔵元で、こだわりのいきた瑞々しいつくりのお酒です。アルコール度17%と日本酒らしいアルコール感もあり吞みごたえあります。
つづいてのラインナップ。いちばん左はキングオブモダンライトという新潟県の蔵本さんが手がける新レーベル、こんな見た目ですが日本酒です。
このGラベルは通常版ではなくプロトタイプ版で、いつもは火入れして出してるものを搾りたての生酒で詰めたもの。スッキリフルーティーで名前通りのモダンな作り、洋食でも合いますよ!
真ん中と右がうちのイチ押し、島根県は出雲の王祿酒造。
中央は王祿80、名前通りで精米歩合80%とあんまり酒米を磨かずに作ってる低精米といわれるもの。同じ出雲で作っている山田錦という酒米を、地元の井戸水で仕込んでいます。旨味と雑味と香りのバランスが秀逸!
右側は王祿の超王祿の直汲の中取り。精米歩合は6割くらいでよりスッキリとした香りを出しつつ、ジューシーな仕上がり。和牛とかに最高にあいます。
ちなみに真ん中の王祿80は216本、右の超王祿は91本しか詰めてないらしく、あんまりお店でも置いてるとこ少ないです。なにせ都内に特約店(蔵元が直接卸しているお店)が4店舗しかないので、玉数も販路も狭め、かつネット販売してない。だからこそ好きなのです。何より美味い!これはうちに来たらぜひ呑んでいただきたい。
で、最近仕入れたやつです。
一番左は仙禽のモダン無垢。クラッシックシリーズに対して、より今っぽい味わいに仕上げてあるモダンシリーズ。今回のは2020年の初槽=初しぼりの、中取りです。
日本酒の搾りって搾りはじめのあらばしり、中間でバランスの良い中取り、搾り終わりの責め、の3種類に別れています。
で、通常は中取りが一番美味しいのが取れやすいと言われていますが、あらばしりはあらばしりの旨味があり、責めには責めの楽しみ方がありますが、食中酒としては中取りが万能で合わせやすい。
左から2番目はまたまた雪だるまです。冬季限定なので、今の時期はスタメンでいつも入れています。次の発注くらいで在庫なくなりそうな予感なので、飲みたいからはお早めにどうぞ。
右から2番目は新政酒造の亜麻猫という実験的な作りのお酒。通常、日本酒の麹って清酒用麹を使うのですが、こちらはさらに焼酎用麹(白麹)も使っているのが特徴。さらに瓶内二次発酵というシャンパンのような製法で作っていて、要するにシュワシュワしたフルーティーな日本酒です。美味いです。
いちばん右が、たかちよの扁平精米アップルラベル。酒米ってそのまんまじゃなくてだいたいお米の周りを磨き落としてから仕込むんですけど、米粒って細長いですよね?普通に削るのではなく、米の細長い形に合わせて削ることでより美味しく...と言う製法が扁平精米です。
アップルラベルというだけあり、リンゴの風味を感じます。これは発酵過程でリンゴ酸が作られることで、酸味のある爽快感が出ているんですね。ちなみにブドウにもリンゴ酸が含まれるので、ちょっと白ワインっぽい雰囲気もあります。
....と、まぁここ最近の仕入れた日本酒の説明でした。
実際はこの数倍仕入れているので書ききれないのですが、全部呑んで人体実験済みですのでご来店の際はあれこれ聞いてみてください。
最後にひとつ!僕はこうして飲食店のお酒の仕入れやりつつ実際にお店にも立っていますけど、毎日立っているわけではないです。本業はデザイナーです。
気になった方は是非お店に遊びに来てください!日本酒はもちろんワインやクラフトジン、ノンアルコールも色々とイチオシばかりを揃えました。営業しつつスキあらば一緒に飲んだりもしますので、ぜひお店で乾杯しましょう!
日本酒って、イイですよ〜!
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