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【月の子どもと星の子守唄】第1回 お産は富士登山と同じ?お母さんを支えるために大事なこと

「お産は富士登山と同じ」というタイトルに驚かれた方がたくさんいるのではないでしょうか?
私もこの言葉を聞いたときはどういう意味かわからなかったのですが、お話を聞いて納得。ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

【月の子どもと星の子守唄】では助産師の なかつかしほ さんによる「妊娠前から始める赤ちゃんと自分のための準備」をテーマに、女性でも実はよく知らない妊娠・出産についてをお話ししていただく連載です。

今妊娠中の方も、子どもを持つこと自体なんだか不安と感じている方もいらっしゃると思います。でも、その不安はどこから来るのでしょう?
出産自体が怖い、誰にも頼れないかもしれない、子育てできるのか…?
そんな不安を少しでも軽くできるようなお話をお届けできればと思います。


初めまして、助産師のしほです。
ご縁がありoffneさんにて記事を書かせて頂くことになりました。
女性として、地域に関わる1人として、助産師として、妊産婦さんや子育て世代に関わるものとして、わたしが大切に感じることをここで伝えられたらと思います。

妊産婦さんだけでなくこれから出産を考えている方、出産はしていないけれど周りに子育てをしている人がいる方、子育てをひと段落された方、パートナーの方、すべての方に見ていただけたら幸いです。

安産ってどんなこと?

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皆さんは「安産」とはどのような事だとおもいますか?
母子ともに元気、お産の時間が短い、痛くないなど人による安産の定義も様々ですが、広辞苑によると「無事に子を生むこと」と簡潔に書かれていました。

では、どうすれば「安産」になると思いますか?
体重に気をつける、よく動く、なにが思いつくでしょうか?
そもそもお産とは?

お産は富士登山と同じ!

お産は富士登山と同じと言われています。
どんどん頂上に近づくにつれ体力も減っていきますし、心も体もつらくなります。しかし、頂上に着いた時の喜びは最高です。

日本一の富士山に準備なしで登る方はほとんどいないと思います。
コースの確認をしたり体力づくりをしたり必要なものを準備したりしますね。
準備もなく挑むと、途中で体力が尽きてしまったり、心が折れたり、登れても下りは足がガクガクで動けなかったりします。

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出産もトツキトウカ(赤ちゃんがお腹の中にいる10ヶ月)という準備期間があります。
お産と育児のための体づくり、そして心を整える事がとっても大切な期間です。この期間を大切に過ごされた方は、お産が少し長くなっても、帝王切開になっても、赤ちゃんとともに準備をしてきた満足感があり、安産だったと言われます。
そして、子育てへの一歩を踏めます。

産後の体力、気力がままならない子育ては大変です。
赤ちゃんは本能のままに生きているので、おっぱいやおむつが汚れたときも静かに黙って待ってくれません。
赤ちゃんのお世話をしたいのに体や心がうまくついてこない事はあります、でもその差を少しでもなくして、赤ちゃんと向き合って楽しいと感じる子育てのスタートを切ってほしいと助産師は願っています。

子育てのためだけではなく、お母さんが満足のいくお産となることが大切で、妊娠期の準備が安産への正しい道順です。
そして、産後や10年後20年後の心や体へも影響すると言われていますので是非、妊娠期の準備を助産師や家族とともに頑張ってほしいです。

これから数回にわたり、妊娠期の大切なことを伝えさせていただきますので読んでいただきたいです。

あなたにぴったりの助産院を、一人じゃありません

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そしてもう一つ、お伝えしたいことがあります。
妊産婦さん子育て中の方で、心配や悩みを持っている方はたくさんいると思います。

家族や病院で解決できたり支えてもらえるのであればいいのですが、それがままならない方もいらっしゃると思います。
そのような方は特に、それ以外の方も、ぜひお気に入りの助産院を探していただけたらと思います。

助産院は生半可な気持ちでは開けません、お母さんや赤ちゃんに対する気持ちがとてもとても熱い方々ばかりです。
私はまだ開院できていませんが助産院の人たちと関わり胸が熱くなることばかりです。

HPやSNSをされている助産院がとても多くなっています。
この人の考え方いいなぁ、とか表情が優しいからこの人いいなぁとか、気になる助産師を見つけてもらい情報をキャッチしていただけたらと思います。
妊産婦さんじゃなくても、人としてすごくためになるお話し、人生のヒントになる言葉もあったりしますので是非ご覧になって欲しいです。

そして助産院以外にもお母さんを支える場所はあります。
国も子育て支援に取り組んでいます。「ワンオペ」という言葉が出てくるほど育児が大変と言われている今の世の中で、子育て支援事業はたくさんあります。

子育て世代包括支援センターって知っていますか?

法律はややこしいのでさくっと書きますが、 2020年度末までに全ての市町村に子育て世代包括支援センターの設置が必要とされています。

婚姻届や住民票などでしか役所と関わった事がない方が多いとおもいますが、妊産婦さんや育児中のお母さんお父さんを支援するためのセンターです。

保健師や助産師や保育士、臨床心理士など様々な専門職が主として関わっています。
妊娠中の体や心について、離乳食について、こどもの発達についてなど、いろんな相談を受けていて、訪問や電話による相談もできます。
自分が住んでいる街の支援について妊娠中から知っていてほしいです。
そしてどんどん活用してほしいです。

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病院でずっと同じ助産師や看護師が担当なんてことはなかなかないですよね。妊娠中から産後、育児まで、「妊婦である私と赤ちゃん」を知っている人がいることはとても心強いです。
ぜひ、市町村の保健事業を利用してください。

読んでいただきありがとうございました。

一人で悩んだり苦しんだりする女性がひとりでも多く
笑顔になれることを信じて

ABOUT -お話を聞かせてもらった人ー

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なかつかしほ
助産師、看護師、農家
月の助産院プロジェクトメンバー
星の本屋

京都府出身
農家の家に生まれ育つ
田舎が嫌で高校卒業後、都会へ出て最高な人たちと出会い楽しい日々を過ごす
看護師10年目に助産師というキーワードが降り注ぎ今までとは畑違いの助産師となる
いろんなご縁から京都へ戻り、現在は助産師と畑仕事を行い自然を堪能している
赤ちゃんが大好きな仲間たちによる月の助産院プロジェクトメンバーの1人
また、心が込められた本を届ける星の本屋でもある

「愛で生きる人」がモットー。

月の助産院プロジェクトInstagram:
https://www.instagram.com/tsukinojyosanin/?hl=ja

星の本屋Instagram:
https://www.instagram.com/hoshi_books/?hl=ja


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