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物価や為替の個人的な影響とアルフォートの話@パキスタン他

2023年 パキスタンの日本人

2023年にパキスタンに行った。
当初の予定ではラホールとペシャワールに行く
はずだったのが、ペシャワールのホテルに
全然泊めてもらえなくて6軒連続で断られて
野宿がいやでその足で急きょ空港へ行き
飛行機でカラチまで移動してホテルを確保した。

そんなカラチで博物館に行った。
インドもそうなのだが、パキスタンにおいても
博物館や遺跡といった類の入場料の
現地人価格と外国人価格の乖離が甚だしい。

カラチ博物館の入場料も
パキスタン人→20ルピー(10円)
外国人→300ルピー(150円)という
けっこうえぐい価格設定だった。

私はごくごく簡単なウルドゥー語を知っているので
チケット売り場のパキスタン叔父に向かって
「パキスタン人 20ルピー 私 日本人 300ルピー 高い」
と単語を並べ不満の意を表明した。

するとパキ叔父は英語で
「Just 1 dollar(たった1ドルだYO)」と私に言った。

そっか、そうだ。USドル換算すると1ドルだ。
なんかそう思うと安く思えてきたので
快く入場料を払うことができた。

ただでさえ物価の安いパキスタン。
私は街の物価をUSドルに換算してみた。

屋台の生絞り桃ジュースが$0.25
チキンビリヤニ(小)が$0.5
350mlのコカ・コーラが$0.18
ダンキンドーナツのカプチーノが$1.2
友人と2人でレストランで食べたチキンコルマと
チャパティー数枚とヨーグルトが計$2.66

安い。すべてが安い。ドルで考えたら
ちょっと頭がおかしいぐらい安い。

パキスタンでの支払いで一番高額だったのが
思い付きで搭乗直前に駆け込みで買った
国内線航空券で(東京-稚内と同距離)
ルピーをドル換算すると運賃$65。
羽田で稚内行き航空券を搭乗直前で買うと
5.5万円($365)だから、
やはりパキスタンの物価は総じて安い。

何をしても何を食べても安い。
経済的に恩恵ばかりを受け、
ダメージを受けないという謎の全能感。

そうだ、この感覚だ。
自分が金持ちだという大いなる錯覚。金持ち無双。
これは私が初めて海外に行った1998年
ソウルで感じたものと同じだ。

1998年 韓国の日本人

1998年の韓国はアジア通貨危機後で
通貨ウォンの価値が落ちていたため
日本から来た私にとっては
韓国の国中がバーゲンセール状態だった。

地下鉄の初乗りが450ウォン(36円)で
タクシーの初乗りが1100ウォン(88円)だった。

確か当時の東京の地下鉄の初乗りは160円で
タクシーは600円ぐらいだったような気がする。
飛行機に2時間ちょっと乗って降りたら
なんだかいろいろとんでもなく安かったのだ。

ましてや1万円を両替すると12万だか13万ウォンになった。
これが12万円、13万円のように脳が勘違いし
自分の中で突然バブル景気がやってきた感覚だった。
スロットマシンで7が横一列に並んで大フィーバー状態。

貧乏学生だった私にとって、これは衝撃体験だった。
センセーショナルでレボリューショナリーだった。
以降、韓国ではない他の国に行っても
「安さ」を見つけ享受することが
私にとっては刺激であり悦びでもあった。

↑この時期にプサンにも行った話。


2023年 日本のドイツ人

私が1998年に初めて海外旅行をしてから
25年の間、コロナ禍の2年間を除いて
毎年何回も海外旅行をし続けてきた情熱の
根源にあるものの一つは「安さ」であることに
改めて気づかされたパキスタン旅行。

そして日本へ帰国すると、いるわいるわ
そこら中に外国人が観光に来ていて
歴史的な超円安かつ物価上昇率の鈍い日本の
高品質低価格なサービスを享受しまくっている。

きっと、私のように「安さ」がきっかけとなり
日本旅行を思い立った外国人も少なくないはずだ。
実際友人のドイツ人(鉄オタ)は、JRが販売する
鉄道パスが値上がりする10月前に駆け込みで来日し
21日の有効期間中、ほぼ毎日新幹線に乗っていた。

そんなドイツ人から、「次はドイツに来なよ。
シュトーレン好きだろ?」とメッセージとともに
クリスマス菓子?の写真が先週届いたのだが
シュトーレンの種類の多さに驚いたのではなく
ドイツ(バイエルン)の物価の高さに驚いたのが本音。

シュトーレン(画面中央の白いやつ)各種500gで€16.5(2600円)
下段の各種クッキーは100gで€6.2(1000円)

普段、ブルボンのクッキー(特にアルフォート)で
満足している私にとって、この価格帯は清水の舞台。
ほいほい簡単にドイツ(を含め物価高の欧米豪諸国)には
足を運べなさそう。


2023年 日本の日本人

私は近年、海外旅行への情熱が冷めてきた気がする。
「でも行ってるじゃん」というツッコミには反論できない。
確かに2023年も数回海外に行ったけど、
なんかこう以前と違うんだよ。
なんかこう得るものが少ない気がするんだよ。

年を重ねて好奇心が摩耗しているのか。
それもそうかもしれない。が、
円安と世界的な物価上昇により、
海外に行っても「安さ」を享受できないことが
私の旅への意欲を減退させている
一つの要因であることには違いないだろう。

(トップ画像のミッキーチョコレートパンは
マレーシアのベーカリーで見つけたもの。
こんな粗製乱造で著作権ガン無視で
多分味もそれなりのパンがRM2.8=90円だった。
10年前のマレーシアだったら
50円程度で買えたと思う。ぐらいの
円安とインフレの結果 in2023)

なんやかんや自分を正当化して
旅費を出してきたけれど、
そろそろ費用対効果を考えて
財布の紐を締める時期が来たのかもしれない。

今年の旅費の総決算と今後の展望は
長くなるので別記事にてアップする予定。




ま、ブルボンのアルフォートは安くておいしい、という話です。
以前、私は職場の女性陣と親睦を図るために
キットカットのファミリーパックを購入して
配っていたのだが、いつのまにかキットカットが
どんどんと小さく少なくなっていった。ネスレ聞いてる?

だからアルフォートのファミリーパックに乗り換え
アルフォートを配るようにしたのだが、これまた
コロナ前204g→コロナ初期199g→コロナ晩期189g→
コロナ5類移行後178gと、どんどん内容量が
削減されたのを私は決して忘れてないよブルボン。

そもそもこれはファミリーパック。
単独世帯が増加傾向の現代日本においては
世帯の構成人数が減少しているわけで、
比例してファミリーパックの内容量も減らしていると
メーカー各社に言われてしまえば
消費者としては納得せざるをえない。のか?


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