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「人生を豊かにする、キャリアの“仮面”という補助線」を読んで考えたこと

こんにちは
イデアレコードの左川です、

リクルートワークス研究所が発行した「人生を豊かにする、キャリアの“仮面”という補助線」が自分の漠然と考えていたことをうまく具現化してくれていたので、自分自身で整理するとともに備忘録を兼ねて考えてみた。

自分と社員との面談では、オフの時にストレスを解消したり、自分が楽しむことが出来る"何か"を持つ方がよいという話をよくする。仕事において何かしらのストレスを感じるのは普通であり、社会人生活を長く続けていくためには、そのストレスとうまく付き合っていく方法が重要で、その一つに趣味を持つことだったりする。若いときはすべての時間を犠牲にしてでも業務や勉強に注力する方が良いという意見も多いが、個人的には自分なりのストレス解消法を確立することも同じぐらい重要だと思っている。

1. 職場や家庭、趣味の場、コミュニティなど場面によって、どのような自分を見せるか使い分けたい
2. 仕事でうまくいかないことがあるときに、気持ちを切り替えられる別の活動がある
3. 本業以外の仕事は本業の成果に良い影響を与える

この3設問の回答について「そう思う」を5点、「そう思わない」を1点のスコアとし、その合計を「キャリアの仮面スコア」として分析する(最小3点~最大15点)。
生活満足度が高い者の割合との関係を図表2、仕事満足度が高い者の割合との関係を図表3に整理した。ここでわかるのは、キャリアの仮面スコアが高いことと、生活満足度が高い・仕事満足度が高いこととはかなりはっきりした正の関係があるということだろう。
自分には様々な“仮面”があって演じ分けている、切り替える場所を持っている、様々な場が良い影響を与え合っているーこうした認識のライフキャリアにおける意味は大きいようだ。

「人生を豊かにする、キャリアの“仮面”という補助線」より抜粋(注を除く)

「本業の会社に肯定的でかつキャリアの“仮面”を持つ社会人は、キャリア不安が軽減されることを通じて、ライフ満足が高まっているのではないか」という分析仮説は支持されたことになる。現代の社会人の人生を豊かにすることを仕事の面から考えたときに、本業の会社に愛着を持つことはもちろん重要な要素だが、ただそれだけで人生の満足感が最大化するのではなく、キャリアの“仮面”を活かすことが大切な要素となっているのだ。
それは、無理に本業の自分を他の場面で貫きとおす必要がなくなっていることを意味している。社会での役割が多元化していくときに、本業では真面目なキャラクターであるからといって、家庭や趣味、別の活動の場で同じような真面目なキャラクターである必要はないのだろう。そして、様々な自分を見せられることが結果自分のキャリア不安を軽減し、人生を豊かにする。

現代の仕事と人生の関係を考えるとき、キャリアの“仮面”という補助線を通じ新たな視界が広がっていくのだ。

「人生を豊かにする、キャリアの“仮面”という補助線」より抜粋(注を除く)

自分が様々な仮面を持ち状況に応じて使い分けるというのは、田坂広志さんのいう「多重人格」にも通じると思う。誰もが「複数の人格」を持っており、それを仕事や生活の状況や場面に合わせて、使い分けることで、他人とのコミュニケーションを円滑にし、仕事でもパフォーマンスを発揮することができる。仮面≒人格を使い分けていくことで、結果として生活や仕事に対してそれなりの成果がでて満足度が高まっていく、ともいえるのではないかと思う。"趣味を持つ"ということも仮面の一つであるはずだ。

企業においては社員のキャリアプランが見えるようにすることが鉄板であるが、今後はキャリア不安を解消することや様々な側面で自分を見せられるようにしていくこと、ある種のコーチング的なものも大切になっていくだろう。ブレないことが美徳とされている価値観も根強くあったりするし、テンプレート的に対象法が定義できるわけでもないので、全員ではないにしろ多くの人にはなにかしらのサポートが必要と思われる。

人事の仕事はさらに複雑で重く難しくなっていく…

ざっくりとではあるが、記事を読みながら考えたことである。
何かの参考になれば幸いである。


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