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『「対話型の学びが生まれる場づくり」研究会』を読んで考えたこと

こんにちは
イデアレコードの左川です。

自分としては学ぶことに終わりはないと思っているのですが、企業という観点では業務・業務外やオン・オフ等の価値観が人によって異なるため、「学ぶ」に対するスタンスを統一するのは難しいと感じている。そんな状況下で『「対話型の学びが生まれる場づくり」研究会』を読んで、備忘録として考えたことをまとめておく。

創業時からキャリア自律を当たり前としてきたソニーグループも、個人の成長が組織パフォーマンス、ビジネスの成長につながるという捉え方は同じです。個人に話をするときには、その人の成長文脈と、ビジネスがこう変わろうとしているなか、あなたは何を担いたいかという対話をするのが基本です。ただ、ビジネスや組織の状況によっては、中・長期のことより、足元のための学びを優先してフォーカスするようにはなりますが。

『「対話型の学びが生まれる場づくり」研究会』より抜粋

どうしても足元で必要なスキルやテクニック的なものに走りがちであるのは否めない。大手企業は常に中長期的な目線で動くことが可能だが、中小企業の場合は足元もしくは直近の数カ月を乗り越えないと次がないというケースもあるのが実情だ。

その中で個人がどのように成長していきたいのかと会社・ビジネスをどのようにして何を担ってもらうのかについて、すり合わせを重ねながら、落としどころを決めていく必要がある。それが定期面談や1on1でカバーしなければいけないものの一部でもあると思っている次第である。

学びの主導権を持った状態というのは、その内容は自分で決めたものでも、会社視点によるものでもいいけれど、「自分がどうありたいか」など、学ぶことに自分で意味づけができること。そして、自分で選んだと思えて、それを自己成長につなげることができること。

『「対話型の学びが生まれる場づくり」研究会』より抜粋

新入社員に対するビジネスマナー研修といったものは会社側で強制的にやるべきであるが、その次のステップになると自分ごととして認識し成長につなげてもらうための工程が必要だ。以前、弊社でも理想が先行してタイムマネジメント研修を受けさせようとしていたけれど、抱えている案件のため参加できないメンバーもいたりして、何のための研修なのかというのがわからなくなっていたというのも否めない。

特に人事主導ですべてを決めてしまうと業務に直結しないものも多くなってしまい、研修が義務となってしまい、自己成長につながりにくいということもある。いかに自分で意味づけをしてもらうのか、選択する工程から考慮が必要なことを痛感している。

ただ、具体的な施策を考えるときに、オペレーティブな領域をまったく意識しないで話を進めると、理想像だけを語ることにならないか、各職場の組織運営とのギャップが大きくならないかが気になったものですから。日本の多くの製造業においては、そこがネックになっているということを頭に置いて、議論を進めたほうがよいと思います。

『「対話型の学びが生まれる場づくり」研究会』より抜粋

製造業に関わらず多くの企業も同様のはずだ。SaaS企業でもオペレーティブな領域は多分にあるし、サービス業などにもある。人手不足という状況化においては、社内の正社員でやらなければいけない業務、アルバイト/パートでやるもの、RPAやシステムで対応するもの、アウトソーシングするものなど、切り分けをしながら、現実的な話にしていく必要がある。そして重要なのは理想像を追い求め続けて机上の空論になってしまわないようにすることだ。

うーん。
学びは難しい。
研究会では引き続き、議論を進めていくということで楽しみに待つ。


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