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TRPGと発達障害1

ここ数年、TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)を趣味としています。最近この趣味が発達障害者およびその傾向の人に向いているように思えてきました。そのことについて書いてみたいと思います。

・TRPGとは
・ASD(自閉症スペクトラム)にとってのTRPG

・TRPGとは

TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)は、ロールプレイとダイスによって複数人が一つの物語を作る遊びです。
TRPGにもいろいろな種類(システム)がありますが、おおむね、ひとりが進行役(GM)、それ以外の人(プレーヤー)がキャラクター(PC)一人ずつを担当します。
GMが、用意したシナリオに沿って状況を説明し、そこでPCがどうするかをプレーヤーが決め、それが成功するかどうか解らない場合はダイスを振って判定する、という形で進行します。判定方法その他はルールブックに従います。

TRPGは元々トランプのようにテーブルを囲んで行う遊びですが、私自身はT主にオンライン(ネット上)でプレイしています。他の人とのやりとりには専用のシステムを使い、会話はテキストチャットで行っています。

これにより、参加者の居住地、年齢、性別などにかかわらず一緒に遊ぶことができます。ただし、参加者全員がルールブックを所有している必要があります。私は「アリアンロッド2E」というファンタジー風の世界を舞台としたシステムが好きで、よくやっています。

・ASD(自閉症スペクトラム)にとってのTRPG

この遊びは息子(ADHD、LD当事者)から勧められて、しばらく躊躇した後に始めたものです。躊躇の理由はルールが多すぎて覚えきれないというものでしたが、その都度ルールブックを確認すればよいことがわかり、そのようにしています。

実際に行なってみると、TRPGは、ASD(自閉症スペクトラム/アスペルガー症候群)の私にとって、実社会より遥かに居心地のよい「場所」でした。
・ルールがはっきり示されている
・何かをするときには宣言することになっている
・行動をよく考えて決めることができる
・曖昧さが少なく、ルールブックにないことはGMの裁定に従うことになっている
・キャラクターに特徴があり、見分けやすい

これらはどれも、日常生活では得づらいことです。こうした明確さの中では、ASDはコミュニケーションがとても楽です。
特にオンラインではチャットの記録が残るため、会話が確認しやすく、食い違いが起こりづらいのもいい点です。

一方、難しい点もあります
・ダイスの目や他のプレーヤーの行動などで、予期せぬ事が起こり、それに対応する必要がある。
特にGMを担当するときにはシナリオを用意するのですが、かなり考えて分岐を用意しておいても、それ以外の方向に話が進んでしまうということがあります。
最初はひどく困りましたが、みんなに助けてもらううち、だんだんその場で解決策を考えられるようになってきました。
ある意味、現実で予期せぬ事が起こるときより余裕があるので、とてもよいトレーニングになっている気がします。

まとめ

TRPGの簡単な説明と、それがASDの私にとって現実社会より解りやすく、またトレーニングとなっていることを書きました。
続いて、ADHDおよびLDにとってのTRPGについて考えてみたいと思います。

#TRPG #発達障害 #ASD #自閉症スペクトラム #アスペルガー


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