「定型発達」第8回-定型発達は困ったら人に聞く
#発達障害 ( #アスペルガー )当事者から見た普通の人達( #定型発達 )の不思議な特徴とその理由について書いていきます。連載。
・定型発達は困ったら人に聞く
・「聞く方が調べるより早い」か?
・人を信じるわけ
・定型発達は困ったら人に聞く
わからないことがあったらまず調べる、というのは私にとっては昔から当たり前のことでした。昔なら辞書や図鑑、さらに図書館、今はネットでかなりなことが調べられます。旅行に行くならあらかじめ調べて計画を立てるのが、旅行の楽しみの半分と言ってもいいでしょう。
しかし、定型発達の人にとっては調べることはどちらかと言えば面倒なようです。調べればすぐわかるようなことでも、聞いてくる人はたくさんいます。彼らは「困ったときは人に聞く」ことが普通なようにみえます。
余談ですが定型発達の人達と旅行に行くときは計画や予約を引き受けると大変喜ばれます。私も楽しいので(彼らが予定通りに動かないリスクに目をつぶれば)Win-Winです。
・「聞く方が調べるより早い」か?
彼らがまず人に聞くのは「聞く方が調べるより早い」からだと言います。
これは私には大いに違和感があります。
人に聞くためには、相手が答えてくれそうか、答えを知っているか、こちらにわかるように説明できるか、などたくさんのハードルがあるように思われます。その前に、こちらがきちんと質問できるかという問題もあります。
定型発達は優れた #コミュニケーション能力 でこれらの大半を無意識に乗り越えているのだと思います。彼らはシンプルな言葉でたずね、その答えも「それでわかるのか?」と思うほどシンプルです。
おそらくそこには非言語的コミュニケーションも付随していると思われますが、#共感 や #気遣い に類する直感的な理解力が働くのでしょう。
しかしながら、相手の知識不足や説明不足から、正しい答えが得られない可能性は常にあります。相手が間違ったことを信じていれば、間違った答えを得てしまうかもしれません。定型発達はこのことをあまり気にしていないようにみえます。
・人を信じるわけ
これは彼らに「人の言ったことを信じる」傾向があるからだと思われます。
定型発達は、内容の正確さよりも「(グループの)仲間が言ったことだから」信じるように見えます。グループの中にいることで安心し、諍いをせず、力を出せる定型発達にとっては、仲間の言うことを信じるのは大切なことなのだろうと思います。
たとえその答えが不十分なものであっても、質問し応答するというコミュニケーションそれ自体が楽しみとなっているということもあるのでしょう。
このため、定型発達はしばしば、正しくない情報を信じて、それを広めてしまうことがあります。彼らはさらに「みんながそう言っているから」という理由でそれを正しいと思い込むことすらあります。
まとめ
定型発達がわからないことをまず人に質問しようとする事と、その理由について考えました。
不正確な情報の拡散はネット社会にとっては大変危険なことです。人の言ったことを信じるだけでなく、自分でも確認することを多くの人に身につけてほしいものだと思います。
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注意:この文章は著者の個人的な考えによって書かれています。
「すべての」定型発達の人に当てはまるわけではありません。
発達障害には「 #自閉症スペクトラム (アスペルガー症候群を含む)」のほか「ADHD」および「LD」があります。ここではアスペルガーである私の視点からの記述のみを行っています。
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