社会福祉士のリアルな話~社会福祉士を目指す人の参考になりますように~

こんにちは。
OTOTです。

相談支援専門員という福祉の仕事をしています。
社会福祉士、作業療法士です。実は介護福祉士でもあります。
すべて実務経験を積みました。嘘は嫌いです。

(精神保健福祉士については、資格もないですし、精神保健福祉士の資格取得なども勉強したことがないのでわかりません。すみません。以下の記事は、あてはまらないかもしれません。その場合はお許しください。)

さて本日は、そんな私が本当の社会福祉士業界のことを話します。
高校生、福祉系大学の大学生、これから社会福祉士にすすもうと考えている全ての方のために私の知るこの世界のことを話します。
すでに福祉業界で働いている社会福祉士国家資格保持者の方には
前2回の記事の内容にもリンクすると思います。(たぶん)

まず。はじめに。
相談支援事業を起業すると聞かれるのは、「儲かるの?」ってことです。
ここで、大事なことは「儲かる。」っていう意識の年収はどこを指すのかです。
相談支援事業1つの単体事業で1人で1000万の年商(売上)を儲かる。というのでしたら、
「儲かりません。」というか、「実質無理。」です。制度上の担当件数制限があるため、実質無理です。(※例外として、新規児童を1人主任相談支援専門員の事業所が、すべての加算をとり毎月上限新規を担当している場合、可能性はあるかもしれまんが。)(相談支援事業をしながら夜はバイトすると可能性はあるかもしれません。でも確実に身体を壊すでしょう。)
なので、
1名の相談支援事業単体では1000万は稼げないので、1000万円の年商を福祉事業所で目指すなら何か別の福祉事業と併設してください。でも事業の併設はリスクも倍増します。そこは自己責任です。ご自由にやってください。

そして結論からいいますと。
将来1000万円を稼ぎたい人は、雇われて福祉業界にいるのをやめてください。起業もする気はないけどお金は稼ぎたいという方は、福祉業界から違う業界へ進学、転職してください。現行の福祉の報酬制度では時間が無駄です。

さて次に、年収です。「介護福祉士さんの平均年収392万円」インターネット記事で拝読致しました。介護現場にいたことがありますが、夜勤ありの都市部の特養などだと、この年収レベルでもらえる事業所があるかもしれません。もしかすると大都会ではもっとあるかもしれません。逆に地方だとおそらくこのレベルに届かないでしょう。

さて、次に
社会福祉士の平均年収ですが、実感として350万前後だと思います。残業をたくさんして初めて400万程度です。40代でもこの程度でしょう。

と、ここまで体験し体感し、実感し、周りの福祉職の友人たちに聞いた情報をもとに書いていますが、地域差や所属組織による差はあるでしょう。

次に、働く場所です。
参考になれば幸いに思います。

私自身、福祉系大学卒であるので
福祉の世界に進学してきた人をたくさん見てきました。これから福祉を選択する方が地獄をみないように私がみてきたことを話します。
さて、体感として
福祉系大学、福祉学部に進学する方は、おそらく根底にある心の部分に「誠実さ優しさ」や「社会課題を解決したい。」「兄弟姉妹など家族に障がいがある。」「友達が病気で」。などなど、身近に困っている人がいることをきっかけに福祉の道にすすんでいる方が多いように感じます。純粋なのでしょうか。わかりませんが、きっと素敵なひとなのだと思います。

進学した大学や専門学校では知識や技術を教えてくれます。就職先も相談にのってくれます。

でもね。残念ながら本当の福祉業界のことは教えてくれません。教員や大学にも立場という大人の事情があるのです。大人の事情とは自分たちの立場を守ることです。組織が評判を落としたり関係機関と揉めないことが最優先です。先生たちにも家庭やキャリアがあります。例えば、「ここはクソ事業所だ。」と、わかっていても、実習生を送り出すために、あなたの資格取得支援、卒業支援のために耐えてくれているのです。本当は、このようなクソ事業所こそ淘汰されるべきですが。。。(おっと。日頃のこの業界へのうっぷんが)。。。だからこそ、しがらみの少ない在野に一人でいる私が思う進路選択の方法について話します。参考になれば幸いです。

さて、まず。福祉に関わりながら
「将来安定して生活したい。」と考えている場合。
公務員です。公務員になってください。社会福祉士試験は絶対受かってください。安定を望むなら公務員試験を受けて公務員だけ狙ってください。安定します。有休もしっかりあります。でも、公務員、残業はめちゃくちゃ多いです。(部署にもよるでしょうが)。福祉事業所より多いかもしれません。友人達が都市部の市役所で働いていますが、土日出勤しないと業務終わりません。法改正の制度毎に対応する必要があるのです。毎日、相談の来所、電話相談、全部記録します。大変です。でも公務員なので経済的に安定する可能性が高いでしょう。退職金もしっかりあるでしょう。社会的信用もあります。

次に、上で書きましたが、
「1000万稼ぎたい。福祉業界以外でもいい。」
ずばり。勇気をもって退学しましょう。ただし退学する以上は絶対1000万稼いでください。学費は親に返してあげてください。そしてこれから進学を考えている人は福祉に進学しないでおきましょう。学費と時間が無駄です。
お金を稼ぎたい人は、すぐに、ビジネスはじめてください。メルカリでもいいです。YouTubeでもいいです。やってください。メルカリは買うほうでなく、売るほうで。YouTubeは見る側でなく作るほうで。そして、こんなにお金もらうって大変なんだって。知ってください。そして、親にご飯食べさせてくれてありがとうございます。って、言ってください。ゲーム機買ってくれてありがとうございます。大人がゲームする時間なんてないの初めてしりました。と、感謝してください。

次、「とりあえず。どこかの福祉事業所で働こうかな。」
就職する場所の上司に社会福祉士国家資格保持者がいるか調べてください。
ここは非常に大事です。
上司に社会福祉士などの国家取得者がいない場合、社会福祉士を持っていても意味ないです。資格があると昇進に有利?ないです。上司にゴマする人が昇進します。逆にあなたが社会福祉士であり、上司が社会福祉士国家試験に合格していない場合。ねたまれます。おもしろくないです。ほかの民間資格と、実務経験でマウントとられます。やめましょう。

次、「お金は多く望みません。勉強など今後もしっかりしたいです。」
1つの方法
院に進学してください。働きながら博士までいってください。
知的好奇心を満たしてください。学位を取って書籍や論文発表して実績積み上げてください。

2つ目の方法
公務員が一番だとは思いますが、
社会福祉協議会、地域包括。基幹センター、このあたりです。
広く実務を学べます。社会福祉士の先輩もいる場合が多いです。
もちろん、私のような社会福祉士で起業している人のところで働く事もいいでしょう。

3つめの方法
3年単位程度でいろいろな事業所で実務を学ぶ。
福祉業界は長く同じ事業所にいる人がすくない業界です。
理由は給料と人間関係でしょう。給料は安い。不定休、残業が多い、行事の準備が面倒、レクリエーション担当ばかりさせられた。無資格の上司にマウント取られる。このあたりが主な原因です。気軽に色々な職場で働いてみてください。でも将来、履歴書書く事がつかれます。記載する欄におさまりません。でも今は、PCでデータ保存して履歴書もてます。便利になりました。
あと、昔からあるような福祉事業所では職場を転々としている人を敬遠します。問題ある人と思うのでしょう。古い日本文化です。勉強している人を敬遠しているだけです。こちらから切り捨ててください。

初めに社会福祉士がいる職場で新人社会福祉士は働くべきなのかと書きましたが、それは共通知識での話ができるかどうかだからでもあるのです。
リハビリ業界では、運動麻痺の程度をステージで話します。
いま、上肢3。そっか、受傷日はいつやったけ。みたいな感じです。
同じ、リハビリ技師ですと上肢3。これだけで、麻痺の程度がわかります。どれくらいの日常生活動作ができるかも想像できますので、
受傷日からの経過。予後予測と今後のリハビリの計画を話し合えます。

一緒なんです。
社会福祉士の資格があるとわかる一般知識、権利擁護もそうですし、児童福祉法もそうですし。いろいろな福祉事業の特性や、福祉事業の歴史的背景やICF、相談支援技術など共通知識で話せるはずなんですが。
資格保持者がいない福祉事業所では、言葉が通じないです。
そのため、民間資格や研修で知識をつけようとします。
「もうそれは学校で勉強してきた。。。。」って、確実に時間の無駄です。
研修記録の提出も求められるかもしれません。出たくない研修、知ってる内容。社会福祉士の資格保持者がいない場所だとそのような日常が待っています。やめましょう。


「医療ソーシャルワーカー」として働きたい。
病院はコメディカルが多いです。病気や障害について詳しくなります。
医療について教えてくれる専門職も多いかもしれません。
なにより、医療専門職が記載している患者さんのデータを閲覧できるのがメリットです。勉強になります。最近ですと、社会福祉士=ソーシャルワーカーと認めてくれている病院が多いです。給料はおそらく低いでしょう。そして、身近に医療専門職がいる職場はあなたが若ければ若いほど、医療職に転職したくなるかもしれません。
私はこのケースです。
高齢者のリハビリニーズが多いのに、地方だと療法士は働きにきてくれません。待つより自分で療法士になるほうが早いかもしれない。結果そうでした。今でも、昔働いていた施設に療法士はいないそうです。


結論
・1000万稼ぎたい→雇われではこの福祉業界では稼げません。転職か、起業してください
・安定したい→公務員
・勉強したい→進学
・給料は低くても専門職として働きたい→上司に社会福祉士がいる職場、社協、包括、基幹など、または3年くらいでいろいろ職場を移ってみる。

もちろん例外はありますので、上記にあてはまらいケースもたくさんあるでしょう。ただし、地域差、働く組織によってあなたの人生が決まることは間違いないです。

スーパーでコーラのペットボトルは100円かもしれませんが、場所によっては200円の場所もあるでしょう。あなたの価値は、あなたがいる場所で変わります。もしも社会福祉士になるのであれば、社会福祉士の価値を認めてもらえる場所を探してください。

そのための、参考情報になれば幸いです。

ありがとうございました。
ああ。長文になってしまった。表現って難しい。すみません。




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