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少年隊に見る日本の社会

先日『ジャニーズは最強のビジネスパーソン』という記事を書いたのですが
昨日、少年隊の錦織さんと植草さんの退所が報道されました。

社長で創業者のジャニー喜多川氏が亡くなり、ジャニーズ事務所にも大きな転換期が来たのでしょう。
昭和後期から平成初期までをアイドルとして一世を風靡した少年隊ですが
錦織さんは59歳なのですね。

その年齢を見たとき『これって定年退職みたいなものなのかぁ・・・』
そして芸能事務所という偏見を捨てて見ると本質は同族企業となんら変わることがないのでは?と感じたのです。

一般企業でも同族企業は多く、良い面も悪い面もあります。
ジャニーズ事務所でもジャニー喜多川氏の姉や姪がトップにいますが
おそらくはその弊害もあるのだと想像に難くありません。

もちろん他にも役員はいるでしょうし、今ではタッキーこと滝沢秀明氏が副社長に就任しています。前の記事でも書きましたが、滝沢秀明氏は10台の頃からジャニー喜多川氏の片腕としてまとめ役だったそうですから、予定されていた就任と考えて間違いないでしょう。

これを一般企業に当てはめて考えたらどうでしょうか。
生え抜きのプロパー社員がいます。
創業初期から会社を支え売上に貢献に会社を大きくしてきた功労者です。

しかし出世レースで空いている席は限られています。
上に行けば行くほど狭き門ですから努力と実績だけでは登れない天井があります。
組織は、その少ない椅子が欲しい人や興味の無い人、席が確約されている人など様々な人で構成されています。

偉大なトップが居なくなり、席が確約されている人がトップに就任する。
生え抜きのプロパーたちはどのような心情でしょうか。
『なんであいつの下につかなきゃならないんだ』
『先代がいたからここで仕事をしてきた。当代の下では働きたくない。もう辞めよう』
そんな心情かもしれません。

組織とは不思議なもので多くの構成員の努力によって大きくなるのですが
舵取りをする一部の人間の考え方で構成員の扱いが大きく異なります。

ひとつは『みんなが頑張ってくれたおかげで組織が大きくなった』と構成員の成長に感謝するケース、もう一つは『舵取りのおかげで組織が大きくなった』と構成員を管理するケースです。

前者の場合、構成員は一部の椅子に座れなくても組織に残るかもしれません。
後者の場合、構成員は管理されることに嫌気がさすと組織を去るでしょう。

ジャニーズ事務所から退所者するタレントたちは『偉大なトップが居なくなった今、管理されることなく自分の人生を歩みたい』そう考えたのではないでしょうか。

少年隊の屋号を残すことや、株式会社TOKIOというトリッキーにも思える方法は斬新に見えますが、一般社会ではのれん分けや子会社化は珍しくありません。
組織を変えることは悪いことばかりではありません。
組織の力が残っているうちに時代に合わせた運営に切り替えるのは重要なことです。
大きな組織になり歴史が加わると変化を嫌うようになりますが、そのような組織はフットワークが重く、気が付いたときには重症化しているのもよく聞く話です。

人生は一度きりです。
どんな風に生きたいですか?
あなたの組織は新陳代謝ができていますか?

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認定コーチ・カウンセラー・介護支援専門員
Skype・Zoom・LINEなどを使ってコーチング、カウンセリング・研修を行っています。
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