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出会って5秒で即菩薩行-開業する人に向けてのアラート➀-

はじめまして。
私は岡山のとある小さな街で行政書士事務所を営んでいる小川です。
頑張っていかななぁ~と言うてるんですが、頑張っていきますよ。
行政書士と開業しもう間もなく3年経過します。
時期もあり、Twitter上では「これから開業に向けて頑張るんだ」って人を多く見ます。
いや、素敵なことと思います。本当に切磋琢磨しながら業界を盛り上げることができたら本当に良いなと思います。
でも、開業にあたってチラッと黒い影みたいなモノもあったのでさすがに見るに耐えられないのです。
今日は自己紹介をしながら開業者に少し耳が痛いかもしれないけどアラートかねていろんな黒い影や闇、お話できたらと思っています。
なお、ガーシーみたいなことはないのでそれを希望される方はそのような人のところへどうぞ。()
えっ、実務の話!?それは諸先輩に失礼ですし、何より後も守秘義務などの兼ね合いと「商売の種」を垂れ流しはできません。(秘伝のたれをすぐ教えてくれるとこあったらそんなのは秘伝じゃないですしねw)

まず、小川って何物?

まずは軽く自己紹介

 いきなりこんな枕から入っても「お前誰やねん?」って話ですよね。
改めて自己紹介いたしますね。
行政書士事務所C.L.O.F 代表の行政書士である小川真広と申します。
「真広」と書いて「ナオヒロ」と読みますが、ここでは「マヒロ」で統一しましょうか。事実、客先でこのように対応することもあります。()
 開業したのが2021年3月登録で2021年4月には事務所開業をいたしました。
 当初は「行政書士小川事務所」って名前だったんですが自分の古巣であるアミューズメント産業の活性化とさらなる業務拡大を目指して事務所名称を2023年1月に「行政書士事務所C.L.O.F」へと改称いたしました。
 現在主たる事業としては小規模事業者持続化補助金を中心とした補助金の事業計画書作成サポートや契約書作成などを主とし、古巣への恩返しと事業拡大を目指して風俗営業適正化法に基づく許可を主たる事業の柱としています。
 また、アミューズメント事業を営む父の会社の後継者として別に父と一緒に会社の方も手伝っています。
 なお、アラフォーの独身です。(何)

開業に至った経緯

 自分語りこそつまらないのですが少しだけ開業に至った動機を。
 行政書士試験合格が2017年試験でした。
 試験を受けたきっかけとしては当時は父の営む会社で家族従業者でした、というよりほぼ経営者でした()ただ、少子化などの影響からイベントやゲームセンターそのものが売上は完全に下がり続けていました。

”このままでは本当に首くくらないといけない、このままでは自分の将来も何も見えない。何かしなければ・・・”

 という思いから自身の会社の社員として申請した風俗営業適正化の許可(ゲームセンターで当時は通称8号営業と呼ばれているものです)を申請した経験や契約書などはすべて私が作成し、リーガルチェックをした経験、そして本人申請として父の事業を法人化した経験を活せ、なるたけ短期間でとれるものはと考えて行政書士を受けることを考えました。(一時は司法書士受験生であったがあの量を仕事しながら学習を積み重ねる勇気もなかったですし、何より明日の飯のことだけで必死でした。)
 幸い試験に合格することができましたが、今度の壁は登録費用と事務所の壁でした。事務所はまだいいにしてもあの当時20万というお金すら厳しかった私には本当に辛かったと同時に、父からも「司法書士だ」「司法試験だ」などと言われ、ほとほと疲れていました。
 ともかく自分が自立し何とかしなければと思い、父と袂を別ち、完全に別業種の一般企業就職しました。
 一般企業に就職しましたが朝早く、夜も遅くいわゆる「良くも悪くも昭和」な企業でした。会社への貢献ではなくともかく自分のために必死でしたが業界自体があのころからネット中心でかつ資本力がすべての業界でした。
何となく務めて1年目以降に「あっ、そのうち辞めるんだろうな」って感覚がありましたがコロナ渦がその引き金を引きました。
 営業にも出れない、外回りもできない、ネットに強い大手に負けるのが目に見えてる、このままでは会社やばくなるのではという直感とあまり上には好かれてもいなかったことと父の会社のことも気がかりでした。

「何とかしなくては・・・・よし、なら登録するだけの金はある今こそこれを使う時だ」

 2020年1月、私は会社を辞め、無職…登録を決め、現在に至ります。(登録から事務所選定や事務機器などについてはまた別の記事で書きますね!)
 

”5年間だけ待ってやる”‐実際に開業しての3年間と雑感

”5年間だけ待ってやる”

 ”5年間だけ待ってやる”、”軌道に乗るまで5年だな・・・”
この言葉は父の言葉です。
 多分、この記事読んでる人はTwitterやらで転がっている”1年目で年商1000万越え”とかとかそんな方も多いと思います。
 でも、言わせてください。

世の中、そんな甘くないんじゃ・・・・・

 事実を述べましょう。少しデータが古いかもしれませんは平成29年度の小規模企業白書からの抜粋です。




 これらは国の予算ベースとなる白書です。つまりデータの出所はしっかりとしているということです。
そこを見るとこう書いてますね。

企業生存率についても、開業率・廃業率と同様に国によって統計やデータの性質が異なるため、単純に比較をすることはできないが、これを見ると、起業後5年間で英国は57.7%、フランスは55.5%の企業が市場から退出しているのに対し、我が国は起業後5年間で18.3%の退出にとどまっていることが分かる。

平成29年版小規模事業白書より

廃業率は確かに低いです。なんだ、80%近くは5年たっても生き残れるんだってお思いかもしれません。ですが少し考えてみましょう。

あなたは普段の仕事で行政書士を使いますか?

 よく使うといった方・・・それ、相当業界特殊か限定的ですね。
 そうでないよぉ~といった方・・・これがいわゆる社会一般だと思います。
 だから大抵、私も「司法書士じゃないの!?」って言われます。
 それに身も蓋もない話をすると大抵、役所行くと教えてくれるので飲食店の開業許可程度なら自分でやるのが大半です。(事実、私のところでも飲食は自分でやったっていう方が圧倒的に多数です。タバコ販売許可と飲食、深夜酒類提供と飲食のセットで初めてやるパターンが多かったです。)
 その為業務も結構固まってきます。王道である建設業、産廃業、農地法に基づく許可、入管やあと私の参入している風営法といった難易度の高い許可に集中する傾向があります。
 また、補助金といった業務や遺言・相続といった他士業と競合する領域とも勝負をすることとなるのです。
 また、各種の許認可の特徴として許可更新までの期間が長く頻度問題で行くと高くないです。税理士のそれとは少し勝手が違います。
 加えて考えるべきは全国の会員数です。扱える人間が少なければそれは希少性となり経営資源の源泉となるのですが実際はどうでしょうか?

 日行連の調査だとおよそ5万人もいるわけです。
 この5万という数字、実は全国のコンビニエンスストアと同じなんです。
 コンビニはまだいいですよ。お弁当やお菓子、コーヒー、タバコ買ったりついでにAmazonで頼んだ商品の受け取りもするし、お金も下せるので頻度問題で考えると確実に購買にはつながるわけです。
 しかし、行政書士はそうはいかない。そんないきなり入って「すみません、遺言書いてください。」とお願いされても、また来週来るとは言えない代物ですよね。よしんば、そういう依頼が再び同じ人からあったとしてもそれは何かおかしな依頼ですよね。(サンドウィッチマンの葬儀社というコントのネタの世界線になってしまう。)

  その意味において常に集客を意識し、いかに何かあったときに思い出してもらえる存在になるかっていう意味での難しさを日々感じている次第です。
 そういう顧客の導線‐いわば仕掛け‐を構築するのに5年ー確かにかかるよなと思ってしまします。
 父も腐っても経営者です。どんなにハラッサー気質で、どんなに独善的で、どんなに口が臭かろうと()30年以上事業を回し、そこで育まれた感覚は確かです。また、私の周りも自身の業態をいうと「まだまだこれからなんだから腐らずやろうよ」とも言ってくれます。その言葉の重さを開業3年目で身に染みてきます。
 もちろんその中で自分なりのトライアンドエラーを繰り返し、一応職業として言えるのですがまだまだ安定化には程遠いです。
 無論、短期間でそういう仕掛けを構築された方も数多くいます。  
 しかし、ここで一番伝えたいことは「その人がやっている⇒だから私も大丈夫」という短絡的思考をやめよう。そして、自分に置かれた環境や自分の能力、状況、開業の動機と徹底的に向き合い考えるということです。
 確かに成功者の事例は心躍るものはあります。いい服着て、いいご飯食べて、タワマンに暮らして・・・
 でもそれって再現できることですか?
 「うるさいなぁ、頑張ればいいんだ!」っていう方もいると思いますが、何を頑張るのですか?そしてそのスタートラインは平等ですか?
 東京で開業されてる方と岡山で開業されてる方ではそもそものスタートラインも違います。人口的な意味で全く異なります。また集まっている業界、業種も地域差もあります。(事実風俗営業適正化に特化している先生は東京、大阪、福岡といった大都市圏中心ですし、地方開業者は本当に業務は幅広いのもその表れですよね。)
 また、個々人のバックグラウンドもそれぞれ異なります。もっとリアルな話をすると資金やその他要因も大きく異なることを見逃してはいけません。
 ネット集客頑張るんだ、リアル営業頑張るんだといっても膨大なお金もかかるし即効性も疑問符が付きます。また、バックグラウンドの違いも大きいです。例えば、行政書士事務所の補助者だったとかならそのノウハウは即活かせますし、私自身で言えば風営法の許可をやったことがあり知っている、またゲーセン経営のノウハウも知っている、そして仕入先やメーカーなど関与先も数多く知っているという時点でこの分野では全く知らない人とでは一歩前に出ています。また、それが公にされたものではなく学習しようがないものならどうしようもありませんよね。
 そのことを忘れずに考えてゆくことが大切だと私は考えます。その意味では私もまだまだ研鑽しなければなりません。

「あるのは偶然の成功と必然の失敗」

 「あるのは偶然の成功、必然の失敗」ーこれは私がずっと胸にしまっている言葉です。
 誰も未来のことはわかりません。明日、突然に宝くじあたるかもしれませんし、死んでしまうかもしれない。成功するとかしないとかは本当にわかりません。言えるのはこっちの方が確立が高いよねということだけです。コンサル入れても倒産する会社は倒産しますよね。また、成功って一体何なんでしょうか?
 試験という明確に合格不合格が出るものなら成功失敗はいえるでしょう。でも事業における成功ってなんなんでしょうか?
 年収1億でベンツに乗って、白木のカウンターのすし屋で毎週トロ食べることなのでしょうか?(大体そういうすし屋、シャンソン流れている説())
 また、人によってはともかくワークライフバランスが充実した働き方にこだわりたいという人もいます。どれも尊重されるべきだと思いますがこのように定義はできないのが実際です。
 しかし、失敗はどうでしょうか?大半の人が事業が続けられなくなることと答えるのではないでしょうか?実際、そのような状態を倒産、廃業といいますしね。
 「成功したい」、「失敗したくない」ーその気持ちはわかります。私もそうです。だからこそ、地に足をつけて考えてゆきませんか?
 「成功したい」、「失敗したくない」ーそういう気持ちにつけこんで人を利用される事例も散見されました。いわゆるひよこ狩りです。また、そうでなくてもハラスメントや人権にかかわるような問題、自身の時間やお金をすり減らす事柄なども散見されたのも事実です。正直、私がこのnoteを起こしたのもこういう事例を少しでも認知してもらいたいという気持ちもあったからです。
その意味でしばらくこのnoteは菩薩行的な感じになります。

 そして、失敗事例を聞いてみませんか?‐私なんて失敗の塊です。全身失敗です。()
 でも、反面教師として役に立てるならこれ以上の喜びはありません。
もちろん、ここに書かれたことはあくまで参考した上で考え抜いてほしいです。
 そして、私自身の定義する成功目指して毎日頑張っていかななぁ~と言うてる所存です。
 そんな感じで宜しくお願い致します。
字数も5000を超えてそろそろお開き。
また次回の記事でお会いしましょう。
 



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