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【ビューティー編】ベンチマークすべき国内D2Cプレイヤーまとめ

OFF's BLOG

はじめまして!OFF inc.ファウンダー兼代表のヨーダです。

今回は、「これからD2Cをはじめる!」、「既にD2Cをしているが伸び悩んでおり成功事例を研究したい...」、「D2Cスタートアップへの投資を検討している。」といった人向けに、参考にすべきD2Cスタートアップを紹介できればと思います!

国内D2Cプレイヤーの数が増えてきましたので、第1回目は、ビューティー分野に絞って紹介していきます。
(最後のD2Cリスト以外、全て無料で閲覧可能です)

①メンズコスメ市場の開拓者、BULK HOMME

いま、メンズコスメがアツい。

ものすごい勢いでメンズコスメブランドが登場している。

この記事の執筆中にもたくさんのブランドがリリースされた。

プレイヤーはスタートアップだけでなく、シャネルやポーラ・オルビスホールディングスなどの従来の大手コスメメーカー、セプテーニやVoyageなどの大手ネット広告代理店と市場は活況である。

海外を見渡してみると、中国の男性用化粧品市場は、2014年から2016年にかけて倍々で市場成長し、2016年時点で約150億元(2250億円)まで成長している。

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国内男性用化粧品市場は、富士経済の調べによると、2018年までの10年間で約20%成長し、1200億円規模に到達したと見られている。

フェイスケアだけに絞ると、国内市場規模は約230億円。化粧品大国の韓国では、男性用フェイスケア市場が約400億円規模あると言われている。

日本と韓国の人口比を考えると、日本の男性用化粧品市場の成長ポテンシャルは、今の5倍ほどあると考えられる。BULK HOMME社CEOの野口さんも以下のようにツイートされている通りである。

こんな今アツいメンズコスメ市場だが、この市場を2013年から切り拓いてきたのが、今回紹介するBULK HOMME社だ。

販売する主要プロダクトは、化粧水や乳液などの男性用スキンケア商品

製品の開発は、化粧品OEMメーカー大手のサティス製薬に委託しているようだ。

大型の資金調達は、2017年1月に3億円と2018年12月に5億円、過去2回の調達を実施している。

創業者の野口卓也氏は、19歳ではじめての起業を経験し、当時は電子書籍アプリの開発などを行っていた。

同社の歴史は、野口CEOのお父さんの会社の一事業部として始まる。2013年4月のことだ。

そこから、MBOを実施し、お父さんの会社から独立し、今のBULK HOMME社が2017年に創業される。この年は11月に3億円の資金調達を実施。資金使途は、主にグローバル進出とし、年内に台湾進出を果たす。

2018年は、前年の資金調達があってか、数多くの施策が連発される。韓国進出、カフェ事業、ジム事業、サロン事業、ヘアケアプロダクト(シャンプーなど)のローンチなどなど。年末には、5億円の資金調達を果たす。

2019年の最も大きな動きは、おそらく6月に発表したグローバルプロジェクトだろう。サッカーフランス代表のエムべパ選手をグローバルアンバサダーに任命し、ヨーロッパエリアへの進出の布石を打つ。

現在進行中の2020年。想定外のコロナウイルスの影響を受けての同社の動きはといえば、渋谷のカフェと麻布のジム、青山のサロンを閉業、韓国からの撤退と、迅速な経営判断。

次に、Web上に公開されている野口CEOのインタビュー記事から、同社の重要なKPI情報をピックしてみた。

・バルクオム発売初月のEC売上は92万8000円
・2015年の定期購入開始時点での売上比率は6割が定期購入、3割が小売、1割が海外
・2018年11月時点で、ユーザーとのコミュニケーションは95%がスマートフォン
・2017年11月から2018年12月にかけての約1年間で、同社のプロダクトは約100万本出荷(同社ニュースリリースより推測)
・2018年メンズスキンケア・ハイクラス部門(2000円以上4000円未満)でブランド別売上・シェアでNo.1を獲得、EC経由での売上が5.1億円(シェア22.2%)

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野口CEOは、インタビューの中で、美容家電、サプリメント、リラクゼーションサロン、ヘアサロン、クリック、ホテル事業進出についての興味を示している。同社の目標はレッドブルのようにブランドをプロフィットセンターにすること。別会社にて独立採算での事業の多角化を目論んでいるとのことであった。同社のこれからに純粋にワクワクする。

②パーソナライズという新価値創出、ヘアケアブランドの雄MEDULLA

ヘアケア市場に圧倒的勝者は存在しない。マーケットは各社に分散している。少し古くて恐縮だが、以下は2010年度のヘアケア市場の企業別売上シェアについての円グラフだ。

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ヘアケア市場の推移は以下の通り。毎年少しずつ成長し、2018年度時点で約4500億円規模の市場だ。

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ヘアケア市場は、大きく3つの領域に分かれる。①シャンプーなどのヘアケア剤②かつらなどの毛髪業③発毛剤育毛剤の3つである。シャンプーだけを見ると、ヘアケア市場全体の約50%を占めていることが以下グラフから読み取れる。

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ぱっと調べてみたところ、花王などのトイレタリー市場の上場企業のプレイヤーでヘアケアのみでの売上情報を開示している企業がミルボン以外に見当たらなかった。ミルボンの2018年度売上は約210億円。毎年約20億円ずつ売上を伸ばしていることから、ここ数年で売上100億円に到達したことが分かる。

また、オンラインチャネルをハックし、ここ数年売上を伸ばしてきたボタニストもこの10年以内にシャンプー売上を100億円規模まで成長させた。

このことから、約2500億円の巨大市場であるシャンプー市場は、小規模な後発プレイヤーであっても、ゲームチェンジを起こすことができるということだ。

2010年代に、ミルボンやボタニストで有名なi-ne社が、花王などの国内大手、P&Gなどの外資大手を追随してきたように、2020年代に完全後発からゲームチェンジを狙うプレイヤーが、オーダーメイドシャンプーブランドのMEDULLAを有するSparty社だ。

MEDULLAも①で紹介したBULK HOMMEと同じく、製造はOEMメーカーに委託している。そして、委託先もBULK HOMMEと同じく、サティス製薬だ。

同社は、2018年11月に、これまで製造委託先が化粧品製造許可・化粧品製造販売業許可を取得していないにも関わらず営業を行っていたことで、東京都薬務課より指摘を受け、製品回収、返金を余儀なくされた。この過去を受け、現在では、サティス製薬による製造サポートの元、製品の販売を行っている。

MEDULLAの大きな特徴は、髪質などが異なるユーザー毎のカスタマイズ性である。約30秒、質問に答えることで、ユーザー毎に異なる成分が配合されたシャンプーが製造される。カスタマイズ可能な種類は約3万通りとのことだ。2020年1月に6億円の資金調達を実施しており、この時点で約2億円の月商に届きそうということ、商品単価が6800円であることから、月次の購入者数は約3万人にのぼる。

深山CEOは、D2Cビジネスの成功要素を3つに分解する。

まずは、UX。1万種類も市場に存在するシャンプー。どれを選べばいいか分からないシャンプー難民を目にして、新たに創造されたオーダーメイドというUX。

次に、チャネル開拓。良いものを作っても、売れるとは限らない。適切なチャネルをハックしてこそ、はじめて販売数は伸びる。ユーザー毎にカスタマイズされていると言っても試してみないことには効果は感じられない。そこで、美容室というタッチポイントを活用して、販売を加速している。在庫リスクなしで店舗売上アップというバリューを美容室側に提供することで、美容室経由での売上増を狙う。この時、ユーザーも無料にて、シャンプーの体験が可能となる。

最後に、データ。カスタマイズする際に集めるユーザーデータ(ヘアカルテ、購買データ)をもとに、消費財版BASEを作る構想が同社にはあるという。以下がその概略だ。

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今年はじめ、元 AAAメンバーの伊藤千晃氏とのコラボ商品を発表した。今後、同社のもつOEM基盤を活かした製品が数々登場してくることだろう。単なるD2Cシャンプーブランドメーカーとしてだけでなく、ヘアケア分野のプラットフォーマーとしての成長も見込む同社の今後の動きに目は離せない。

③レッドオーシャン女性向けスキンケア市場をニッチ分野から攻略する、PHOEBE BEAUTY UP 

化粧品市場規模はとてつもなく大きい。2018年時点での市場規模は約2.6兆円。市場は、ざっくり①スキンケア(化粧水など)、②メイクアップ(ファンデーションなど)、③ヘアケア(シャンプーなど)に分けられる。①だけで、1.2兆円規模だ。この巨大スキンケア市場の中でも、わずか50億円ほど、つまり約0.4%シェアのニッチ領域で、ヒット商品を生み出したスタートアップ、DINETTE社がいま注目されている。

DINETTE社がリリースした同社最初のD2Cプロダクトは、PHOEBEというまつ毛美容液のプロダクトだ。化粧水などのスキンケア市場の中でも競合ひしめくレッドオーシャンを避け、スタートアップのお手本のようにニッチ領域に一点突破で戦いを挑み、勝利を手にしたのが、PHOEBEというわけである。

この成功は一朝一夕で成し遂げた成果ではない。DINETTE社はもともとD2Cスタートアップとしてはじまったわけではなく、Webメディア、分散型動画メディアとしてスタートした。大学在学中にお天気お姉さんとしても活躍した尾崎CEO自ら動画企画、制作、出演をすることで、着実にメディアのファンを増やしていった。その後、DINETTE GIRLSという総勢200名、合計フォロワー数500万人という、インフルエンサーを集団し、オンラインを中心に販促力を蓄えてきた。

2019年2月に約3000万円を、同年7月にプラス約1億円を資金調達。2019年秋には、まつ毛美容液についで、第2弾アイテムのフェイスマスクをローンチ。その後、破竹の勢いで成長し、今年5月に約3億円の追加調達に成功する。今後は、毛穴美容液、スキンケアだけでなく、メイクアップコスメ領域にも進出予定とのことである。

いままでありそうで実はなかなかなかったメディア発D2Cスタートアップとして、今後の動きに要注目だ。

④有料!? 国内D2Cスタートアップリストについて(ビューティー分野以外も含め網羅的)

今回は、以上でD2Cスタートアップの紹介の筆を置こうと思います。いかがだったでしょうか?

①市場分析、②パートナー、③ファイナンス実績、④企業ヒストリー、⑤経営に関する定量情報を簡潔にまとめることに注意して、執筆してみました。

読者の方々にとって有益な情報を提供することに努めていければと思います。お気づきのことがあれば、なんなりとTwitterのDMよりご連絡ください。

以下、有料コンテンツとさせていただきますが、今回のテーマであるビューティー領域だけでなく、国内D2Cスタートアップをできる限り網羅的にまとめたスプレッドシートを販売します。

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D2Cビジネスに関わる全ての方(スタートアップ、大企業新規事業担当者、投資家)に役立つ情報源になっているかと思います。

こちらは、定期的に情報を更新していきます。

また、こちらのスプレッドシートですが、私、ヨーダのTwitterのフォロー、以下ツイートのRTをしてくださった方には、Twitter DMにてご連絡頂ければ、無料にてスプレッドシートを共有させていただきます。お気軽にご連絡ください。

それでは、次回もお楽しみに!

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