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変化を観察し考えていたこと

あっというまに満員電車の日常が戻っているようですね。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。天変地異が続いています。なかなか日々の行動を変えることは難しいのですが、自然からのメッセージに耳を傾けて、暮らし方を変えていけるとよいように感じています。

先週、「アート×福祉」で展開してきたあしおとでつながろう!プロジェクトの新事業の紹介をしました!まだまだ練っているところです。

どのように実現していこうかと、日々、いろいろな視点から眺めてみては強くイメージを描いています。今日は、この事業に思い至ったコロナ自粛上半期に、家の中から世相を観察して考えていたことを書きます。

優先順位

あなたが日々の暮らしでもっとも大切にしている時間はどんな時でしょう?3つ上げてみましょう!

1:ぼんやりと外を眺める珈琲タイム
2:稽古
3:おどりでコミュニケーションとりあう時間

私はこうなりました。1,2は家族との時間も含めた私という人間の基礎を毎日更新している部分、3は生業です。人によって、きっとまったく違うことになるでしょう。

自粛期間中、アート界はもちろん打撃を受け、私も9月までの予定がとびました。不要不急という言葉に傷ついたりもしました。でも、上記優先順位の1,2が確保されていたため、3がほぼできない状態でも、わりと落ち着いて来し方を見つめ直す時間が持てたように思います。

あなたにとって日々の暮らしで、欠くことのできない時間は、何をしている時でしょう?大切な時間が、ひとりひとり違うからこそ世界は豊かです。そして、それをちゃんと確保できたら、他のことについては、思いっきり変えてみてもよいのかもしれません。

また、この新型コロナという天変地異は、今の日本という国の優先順位をも顕にしてくれました。

「アート×福祉」のフトコロ具合

出会いがほぼない時間は、おのずと自省の時となり、その日々に、近年全力を注いで広げてきたあしおとでつながろう!プロジェクトの活動についても、何を継続して何を変化させていけるか考えていました。

「アート×福祉」の問題点は、双方ともに潤沢な資金がないことです。よくみられる形は、アーティストのボランティア活動としての施設イベント出演。私たちもそこから始まりましたし、悪いわけではありませんが、施設利用者の方々の楽しみのひとつにはなっても、今ある仕組みを変えることにはつながらないのではないか?ありがとうと言わせてしまう関係?も対等ではないように感じてきました。そこで、まずは、備品製作などの派生する仕事を福祉施設に依頼して、私たちが行うセッションも全て有償にしてきたのが2011年から2016年の活動です。

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「おとたび」うわばきの上から履くタップシューズ/撮影:加藤甫

これはこれで、お金とともに循環が生まれました。
縫い物を得意とされる方の針目は誰にも真似のできない美しさですし、福祉施設のメンバーが関わって整えられた簡易タップシューズ「おとたび」が、名付けのとおりに旅をして、おどるなつことともにさまざまな現場で利用されていきます。その様子を共有することで、作業された方のやりがいにもつながっているようでした。

2017〜2019年は、助成というサポートにより、さらにこの活動を世に開いていくことに取り組みました。とくにACYクリエィティブ・インクルージョン活動助成では、このような試みが市民の益になっていけば!という期待とともに、社会に届けるために必要なステップをいちから教えて頂きました。大組織に所属したこともなく、フリーのダンサーという経験しかない私は、社会的な知識がだいぶ欠けており、担当者には大変お世話になりました!詳細ご興味ございましたら、下記助成評価報告書をよかったらご覧ください。

この助成活動で大きく広がった「メッセンジャー事業」が、マガジンにまとめてある活動です。しかし、このままでは、助成金がもらえなくなったら活動を広げられません。また、助成金には全額のものもありますが、半額助成のものもあり、その場合は半額分をどこかから工面する必要がでてきます。ということは、事業が終わる年度末まで、関係者がほぼ無給で現場を回し、各種支払いも可能な限り待ってもらい、事業終了して助成金が振り込まれるまで走り抜けるしかありません。プロであるほど恒常収入の確定しないアーティストにとっては仕事条件として受けにくく、こちらも好意に甘んじてピアニストなどに共演依頼する形になってしまいます。

ですので2020年度からは、できあがったプログラムを販売すること、企業協賛をお願いしていくことなど、なんとか資金的に自立していけるよう、各種資料を整えて2019年度を終えました。
ここで新型コロナによる社会変化が起きたわけです。

人・山・金 エネルギーの循環

余談ですが、私はハタチの娘と2人暮らしです。コロナ自粛により大学も休校からのオンライン授業で、ひたすら家に2人でいることになりました。勉強というよりは、多様な価値観を持つ他者に出会いたくて大学を選択したのに、ただ動画を聞いてレポートを書くだけの日々となり、どうやら後期もこのままになるようです。放出すればするほど入ってくるはずの若いエネルギーが、完全に滞っています。

これは、自然界にも見られます。例えば山。ご近所に、手のつけられなくなっている斜面地などがありませんか?山は人の手が入って適度に使われたら、昆虫や動物、水脈にいたるまで、循環し続ける資源となります。私は実際に、観察とスコップひとつで行える「大地の再生講座」に参加したことがあり、一度身につけるとこの循環の法則は小さな裏庭にも適用できます。なるべく多くの人々がこの方法を身につけるとよいなと思っています。

また、今は、コロナ対策としてさまざまな資金的支援がありますね。
フリーのアーティストには、当然ボーナスもなければ残業手当もないので、持続化給付金にしても定額給付にしても、私は助かったーと感謝しながらも、けっこうびっくりしていました。
おどらないでお金をもらえる?
これまでの人生で、こんなふうに何もしないでお金をもらったことはないわけです。おどって帽子を置いて投げ銭をもらう、事業前提で事業費を助成される、とは違う仕組みのお金に初めて出会いました。なるほど、こういう使い方もあるんだなあ。数字的なもの、対価的なものかと思いきや、お金もやはりエネルギーなんだなあ。

エネルギーは滞った時点で、負に作用してしまう。つまり、何かがエネルギーになるためには、循環が宿命づけられているのではないか。

ぼんやりこんなことを考えていたときに、新事業「デジタルギフト」の協働者と出会うことになりました。

今日はここまでとします!
また来週進捗をお知らせいたしますね!

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アートと福祉があらゆる人に行き渡ることで、一人一人の可能性が拓かれることをイメージしています。教育や福祉の現場へアートが届き、企業を含めた…

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