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芽吹き〜「美女と野獣」

あるお庭とのご縁から3ヶ月。
紅葉の散り始める時期に出会ったので、どの季節にどんな花をつけるのか、私はまだほとんど知らない。
「美女と野獣」なら今やっと冒頭、お父さんがお城のバラを手折ったところ。

草木のお城

出会った頃は、山からの枯れ葉が降り積もる季節。
新しい枯れ葉を集めて、堆積する腐葉土をよけ、本当の地面と敷地の四隅を出していく。
斜面を見上げると、覆いかぶさる山の草木に埋まった一画に、豊かな庭園の気配があった。
草刈りを進めていくと、豪華な石積みがあらわれた。
美女と野獣のお城のようだ!

草木のお城に分け入り、冬土用をすぎて、静かな地面から芽吹きが始まっている。

牡丹(ボタン)

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生命の眠る根っこたちから、新芽が出てきた。
ここは牡丹園!

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今はまだ、狼煙を上げる戦士たちのようだな。

木瓜(ボケ)

小さな蕾をすずなりにつけている木瓜。
木瓜は低木かと思っていたけれど、この木瓜は日当たりを求めて伸び、こんもりと見事な茂みをつくっている。

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ポツポツと開く様子は、ニコッと笑うよう!
白・桜色・珊瑚色、三色の花がほんとうに可愛らしい。木瓜はバラ科。

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紫陽花(アジサイ)

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だいぶ背が高くなっていた紫陽花の、剪定時期は初夏。
冬の剪定は花芽を落とすことになるので、日当たりと風通しを整える分だけを切り詰めた。

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薔薇のように美しい新芽。バラ科と思っていたけれど紫陽花はアジサイ科。

春を呼ぶ花、水仙と梅は冬から春への橋渡し。冷たい空気の中に良い香りを放ってきた。
でも、そろそろバトンタッチの気配を見せている。

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白梅といっても、白の色味はさまざま。ほんのり梅紫を帯びる白梅が多いように思うけど、この白梅はやや緑がかった白磁色。梅もバラ科。

薔薇

薔薇といえば棘。
蔦類に絡め取られて山まで伸び、ゴルゴダの十字架状にトゲトゲモンスターになっていた。近くを通ると刺されて動けない!

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3分の2ほど切り詰めて支柱で一株にまとめ、鮮やかに新芽が噴き出している。花が楽しみ!

美女と野獣

美女と野獣はディズニーや2017実写版によるカバーがメジャーですが、私は1946年に詩人ジャン・コクトーが監督したオリジナル版が好き。
創造力に浸れます。

植物が教えてくれる真理の話。

植物を眺めていると、いろいろなことがわかります。
それは、いつの時代の人も、そうなんだなあ。

芽吹きの前の季節から、この植物たちと一緒に過ごせてよかったです。

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