- 運営しているクリエイター
#音楽
夢は、僕の生活には必要ない。
もう10年も前の、つまらない思い出。
あるアーティストのライブに行った。当時は長男が1歳になったばかりで、妻に「悪いけどちょっと行ってくる」と言って暇をもらったのだった。
開始前に物販を眺めて、ドリンクを買ったことは憶えている。しかし、肝心のライブの内容はまったく憶えていない。
それなりに良かったとは思う。思う、というのは、記憶が飛んでしまったからである。
そつなく本編が終わり、立て板に水
音楽の話をする時は大丈夫な時
「何だァ?是永、怒ってんのかァ?」
顧問が僕に言った。弓道部だった高校時代、放課後の部活中の1コマだ。
部員のA子が取り成そうとする。
「怒ってないよね?ね?もともとこういう顔なんだよね?」
なかなか酷い言いようだ。
「そうです」と僕は応えた。
本当は直前に顧問が言った何かの言葉に猛烈に腹が立って、ずっと鬼の形相をしていたのだが、ここはA子に免じて許すことにしよう。
「君は、憎めない