終身雇用はなくならない!?

終身雇用の崩壊が言われて10年以上…

終身雇用の崩壊と言われて早くも10数年が経ちました。ここ2、3年でまた一段と言われ始めたなと感じています。2019年5月にトヨタ社長が公の場で発言したのがきっかけでしょうか。しかし、まだ実際に崩壊は起こっていません。(人によっては水面下で起こっていると言うかもしれませんが…)

この終身雇用問題は当然私も当事者で、非常に関心を寄せています。というか若干ビビってます。このタイミングで私なりに終身雇用がどうなるか考えてみましたので、その内容を今回共有します。

では行ってみましょう。

終身雇用崩壊とは

考えるからには言葉の定義をしっかりしないとですね。ということで下記参照ください。これ以降は下記の意味で扱います。

終身雇用とは
終身雇用は、同一企業で業績悪化による企業倒産が発生しないかぎり定年まで雇用され続けるという、日本の正社員雇用においての慣行である。長期雇用慣行ともいう。

Wiki調べ

なぜ終身雇用が終わると言われているのかは単純に下記2つです。

  1. 人件費を維持できない

  2. 企業が長期的に存続しているかわからない

日本の生産性の低さは以前から指摘されています。加えて人口減少に歯止めをかけることが出来ず国としての先行きも不安定。気が重くなりますね。

話はそれましたが、上記を踏まえて終身雇用崩壊を下記と定義します。
終身雇用崩壊:正社員だとしても、2〜3年の短期的な契約でしか企業と雇用契約を結べない状態となった社会

私の結論:終身雇用は崩壊しないが…現状より悪化

まずは結論を共有します。終身雇用は無くならないが、雇用の形態は下記の様に変化すると考えています。

  1. 年功序列による昇給は早い段階でなくなる

  2. リストラが今より頻繁に行われる

  3. 退職金がほとんどなくなる

終身雇用がなくならない理由

まず終身雇用がなくならない理由です。
【理由】
①日本人の大多数が今確保している椅子に座り続けようとする

②会社の出す給与条件が下がっても居座り続けることを目指す

③企業は給与等を下げることに成功、給与減により終身雇用を維持

ではなぜ大多数の人は給与条件が下がっても、会社に居座り続けようとするのでしょうか?それは下記の通りです。

  • 日本では40代以上の転職市場が厳しいから

  • 日本人は変化よりも現状維持

40代以上の転職率はなぜ上がらないのか

私は40代以上の方々が転職を活発にやらない限り、終身雇用はなくならないと考えています。30代までに結局転職経験があったとしても、40代以降で転職をしなかったらラスト20年は一つの会社ということになります。これはほぼ現在の終身雇用と大差がありません。実際に現在の40代以上の転職率はどうなっているでしょうか?

令和3年雇用動向調査結果の概況 より 性、年齢階級別転職入職率(令和3年(2021))

40歳以上となると約5%以下です。20人に1人しか転職していないという状況です。たしかに40代以上は転職が活発には行われていません。

これはタマゴが先か、ニワトリが先かという話な気もしますが。

40代となるとほとんどの方が子育てや住宅ローンの支払いなどがあります。また現在勤めている会社である程度の水準の給与を頂いている可能性が高いです。なので転職する側も転職先に高い水準の給与を要求することになります。

しかし受け入れる側の企業も高い給与を必ず出せるわけではありません。またある程度の年齢の方を採用するよりも安くて元気な若者(かつ安価な)を採用したいというのが本音でしょう。

要求する給与を下げれば採用する企業も出てくるでしょう。しかし40代以上の大黒柱にとってそう簡単に給与は下げれません。そのようなリスクは許容できません。したがって40代以上の転職市場が活発しないのだと思われます。

企業側の給与条件の改悪を段階的に受け入れる

しかし、現状の給与形態では企業側も人件費を捻出できません。企業としても黙って倒産するのを待っているわけにはいきません。したがって、段階的に給与条件を下げていくと考えられます。日本人は大きな変化を嫌います。しかし段階的な変化(衰退)であれば割と受け入れる国民性です。

企業側が少しずつゆるやかに雇用の条件を改悪していくのですが、それを受け入れます。というか受け入れざるを得ない状況になるのではないかと思います。改悪条件を提示されたとしても、40代以上で転職するよりはマシかもしれない。という考え方をしてしまう可能性が高いです。

それで冒頭で記載した給与条件の変更を受け入れることになります。

  1. 年功序列による昇給は早い段階でなくなる

  2. リストラが今より頻繁に行われる

  3. 退職金がほとんどなくなる

そこまで悪くなったら転職した方がマシだろ思うかもしれません。しかし、自分の会社がこんな状況ということは、他所もそうなっている可能性が高いかもしれません。

まとめ 提案:みんなで転職する社会にしませんか

このまま今までと同じ価値観で過ごしてもジリ貧だと私は考えています。日本がめちゃめちゃ好景気に突入しない限り。それは誰にもわかりません。これからの未来が好景気・不景気どちらになるかわかりませんが、どちらになっても大丈夫な様に用意するというのが良いのではと考えています。

現代社会を生きるサラリーマンの私にとって今回の話はもろに当事者です。人生であと少なくとも3回くらい転職出来る様に準備をしようと思っています。気づいた時には身動き取れない状況になるよりは少しでもジタバタしたいと考えております。

もっと社会が流動的になれば、生産性があがり、巡り巡って雇用条件も良くなると思います。

ではでは。

PS
転職者のことを何も考えていない転職エージェントに気をつけよう!

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