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娘へ

母は、他人が作った料理が、一番うまい!と思っています。

あなたが生まれる前から、料理が苦手でした。
というより、料理が面倒くさいです。
料理の途中で面倒になったり、飽きたり、食欲がなくなったり。。。
誰かが作ってくれるごはんが、一番おいしく頂けます。

あなたが生まれたら、もう少し前向きなれると思ったのですが、
大変申し訳ない。
あまり変わりませんでした。

あなたがお腹を壊さないよう気をつけましたが、
美味しさを追求できませんでした。
パパが何にでも醤油をかけるので、割と適当に料理していました。


そんな母ですが、今更ながら『出汁』にはまりました。
出汁というか『乾物』か。
乾物というか、乾物が持つ『うま味』か。


きっかけは、お仕事で『出汁』について調べたこと。
出汁を調べると、乾物に出会う。
乾物をかけあわせて出汁をひくと、新しいうま味に出会う。
目眩く出汁の世界。
料理って、うま味を巡る旅なんですね。

料理へのモチベーションが底辺だった母ですが、
お仕事だと探究心が湧く。
そんな母をお許しください。

面倒くさがりで、ポンコツな姿を見せることが多い母ですが、
せっかくお出汁やうま味について学んでいくので、
ぜひともあなたにも教えたい。
あなたがキッチンに立つお年頃になったら、
料理を、食事を楽しめますように。


しかし、あなたが料理をする頃には母はこう言うでしょう。
「昆布にもいろいろあるのよ、忘れたけど。調べな。」
と。


母は興味を持ったらいろいろ調べてみるのが好きなのですが、
気持ちと裏腹に、調べた先から忘れていきます。
困ったもんです。

あなたに教える頃には、細かいことを忘れているでしょう。

だから、母の学びを記録しておきます。
文字が読めるようになったら、読んでみてください。

では、はじめます。


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