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オンラインイベントの参加者カメラON率を高める

オンラインでの教室を切り盛りしていて、事後アンケートに「他の人の顔が見えなくて残念」という意見が挙げられることがある。些細なことのようで、実はけっこう本質だと思っているので記す。

双方向性あってこそのライブ配信

ライヴ配信を検討する時に、代案として「事前に撮影した動画の配信でいいじゃん」がある。それでは不足だという場合に限り、ライヴ配信を選ぶ。

提供側の視点で、動画配信は編集時間がかかっても失敗が少ないという意味で安牌だと言える。それに比べてオンラインイベントは、実時間で仕事が済む意味ではサッパリしているけれど、トラブルと隣り合わせではある。自分個人だと失敗しても「ごめんね」で済ませるけれど、企業だと「何かあったら誰が責任取るんだ」という話になるので、なおさら覚悟を求められる。

わざわざ難易度の高いライブ配信をするメリットって何だろう?と考えた時に、私の持論では双方向性だと思っている。双方向性が無かったらYouTubeで動画を観ているのと変わらない。だから、参加者の困り事に講師がその場で答えたり、他の参加者の様子が見えたりすることは、わざわざライヴ配信をやって実現しようとする本質だと捉えている。カメラONは本質に付随する要素であると捉えている。

環境を整えるのも主催者の役割

冒頭の「他の人の顔が見えなくて残念」に話を戻して、運営 対 参加者という構図で捉えると「運営に言われても...」と言いそうになる。それでもやっぱり、賃貸マンションの管理人が住人間の問題を調停するみたく、オンラインイベントの主催者には気持ちよく参加できる場づくりという役割がある。

出来ることとして、お部屋の設定でカメラONになる初期値に倒したり、冒頭の諸注意で「講師から様子が見えるようにカメラはONでご参加ください」「抵抗があれば手元だけでも構いません」と呼びかけたり、「SNS発信時は他の参加者の映り込まないように」というルールの周知でハードルを下げたりする。

自分が入った瞬間の風景で決断している

上記の策を講じても、カメラON率が高い回と低い回がキッパリと分かれるように感じられた。入室する参加者を観察していると、入室した瞬間に他の人がカメラOFFしていると急いでカメラをOFFにする傾向が見てとれた。

数学的帰納法よろしく、以下によってカメラON率が高められる。

1.最初に入室する1人目がカメラONにする。
2.参加者N人目までカメラONの場合、参加者N+1人目もカメラONにする。

観察から「2.」が突き止められたので、「1.」さえ頑張れば良い。部屋に最初に入るのは運営なのだから、運営自身がカメラONにすればよいというのがこの記事の結論になる。

開始前に入室した人が「もう始まっている」と思って焦ってしまわないように、テロップや静止画なんかで「まだ始まっていない感」の演出をすることになる。その役割も果たしながら何らかの方法で準備風景の映像を流したり、運営サポートのサクラによるカメラONを仕掛けたりすることで、それなりに上手くいっているのでTIPS共有まで。



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