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#484 プレゼンや説明シーンで忘れがちな準備の工夫

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、一生もののスキルが使えるレベルで身につく、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は、このチャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げてみたいと思います。
私は日夜、ネタを大募集しておりまして、「コメントには書ききれないけれども、質問とかネタ提供をしてみたいです。」という方のために、このチャンネルURLから質問を送っていただくことができますので、「このテーマいいんじゃない?」、「こういうネタをとりあげてほしいな」というものがあれば、ぜひ活用いただければと思います。

説明やプレゼンのシーンの準備の工夫

今日いただいたのは、Mさんからの質問です。
Mさん、ありがとうございます。
【小田木さんは、研修やイベントで講師をするときに、どんな事前準備をしていますか?私は、大事なプレゼンの前には、パワーポイントをめくりながら何度か練習をします。
先日、面接を受ける機会がありましたが、その面接前も想定問答集を作り、練習しました。一言一句文字に起こすことはしませんが、口に出して話しにくいところはないか、確認するようにしています。
しかし、準備をしていると、覚えたセリフを淡々と話す感じになったり、すらすら話し過ぎて、相手の反応を伺いながら臨機応変に話すということができていない気がします。
小田木さんの準備のポイントを教えていただけたらうれしいです。】

という質問でございます。
お題は、説明やプレゼンのシーンの準備の工夫、こんな感じですかね。
でも、コメントを読ませていただいて思ったのですけれども、Mさんはちゃんと準備してますよね。すごいなって思いました。
実際の資料を使って、一通り話してみる。これによって、自分でつまづきポイントを確認したりだとか、相手の反応を予測する。さらに、相手の立場に立って想定質問を考える。
めっちゃちゃんと準備できてるんじゃないかなと思います。
「今のままでもよくない?」と思いましたけれども、準備の工夫が聞きたいということで、私も一緒に考えてみようと思いました。

私も「伝える」とか、「ファシる」とか、「進行する」、「盛り上げる」こういったプロセスって毎日すごく多いなと思います。
単純に仕事柄多いかという以上に、人と人が集まって仕事をするシーンにおいては、仕事がなんであるかとか、業界がどうであるか以上に、「伝える」、「ファシる」、「進行する」この辺は大事なプロセスになってるかなと思っています。

事前準備は、相手とシチュエーション次第

そんな中での準備の工夫ですが、私自身は、「伝える」とか、「説明する」、「プレゼンする」の準備は、相手とシチュエーション次第だなって思っています。
”相手”は何かというと、相手の関心、知識、感情、これを整理するととらえているのですけれども。
『関心』というのは、そのテーマに対する関心ごと、相手の関心ごととか、問題意識とか、何を心配するか、みたいな感じですよね。
Mさんは、これをかなりちゃんと準備されているんじゃないかなと思います。
『知識』は、何を知ってるか?
『感情』は、そのテーマに対して、相手がネガティブなのか、ポジティブなのか、こんな感じですよね。
例えば、「会議のやり方を変えよう。こういった提案をチームにしたい。」そんな準備のシーンに置き換えてみると、例えば、「チームのみんなも会議が長くて、これが仕事を押す要因になっているな。」、「そこに対して問題意識はみんな結構持ってるな。」とか、一方で、「なんとなく多いというのが分かっていても、チームで使ってる総会議時間とか、会議数についての理解が曖昧だろうから、ここはちゃんと知識として前提に共有した方がいい。」とか、一方で、この提案をしたときに、感情としては、「もちろん、会議は減らしたいと思っているけれども、一方で、そのための準備時間とかが増えたら、いやだな。」きっとそういうことを思うだろうから、そこについてどんな提案や説明をしていくか、たぶんきちんと抑える必要があるだろうな。
こんな感じですかね。
関心、知識、感情にそって準備をする。

もっと分かりやすく言うと、例えば、「プロジェクトの進捗を報告します」みたいな、同じ内容に一見見えるテーマも、チームの他のメンバーに共有するのか、それとも二個上のレイヤーの上司に報告するのかで、たぶん相手の関心も知識も大きく違うと思いますので、これに合わせた準備をするという感じですかね。

もう一つ、”シチュエーション次第”は、例えば、オンラインか対面かで、また準備が違うと思いますし、所要時間が5分あるのか20分あるのか一時間とれるのか、これもまた準備が変わってくると思います。
時間が短いのであれば、ある程度は事前にインプットしておいた方が良いな、こんな感じですね。
あとは、参加者が少人数なのか、それとも大人数なのかとか。
こういったシチュエーションに合わせた準備も、準備そのものを変えるんじゃないかなと思っています。

「話す工夫」よりも「伝える工夫」

もう一つですけれども、私は準備の中で、「どう話すか?」の工夫よりも、「どう伝えるか?」の工夫が、かなり大事な分かれ道になるなと思います。
「話す」と「伝える」って何が違うんですか?というところですけど、これは私の解釈ですよ。
話すというのは、何を喋るか?とか、何を言うか?の部分ですよね。
イメージでいくと、自分の口から言葉を出すまでが、たぶん「話す」の範疇かなと思います。
ただ、「伝える」というのは、相手の理解がされるかどうかというところまでを範囲にしているかと思いますので、相手がそれをきちんと理解できたかとか、一方で、理解して、かつどう受け取ったか?まで、確認する、範囲に含めて準備をするのが、「伝える」かなと思います。

伝えようと思うと、一方向で話すだけでは伝わらなくて、相手と双方向でキャッチボールしないと、伝わったかどうかって確認できないですよね。
そういう意味で、準備の中で大事なのは、話す準備以上に「伝える工夫」であり、準備かなと思います。

結構忘れがちなのが、説明やプレゼンを始める前に、そのプレゼンの前提だとか、参加してくれる人に何を期待するか、これをちゃんと伝えることが、大事かなと思います。
例えば、さっきの「会議のやり方を変えよう」であれば、まず、私自身が問題意識として持っていて、きっとチームのみんなも同じような問題意識があるかもしれないので、一旦ちょっと考えをまとめてみた。なので、まずはこれでやろうという以前に、このアイディアに対してどう思うか、自由にフィードバックや意見がほしい。
これがたぶん、前提と期待ですよね。

始める前に前提と期待を聞き手に伝えておく

こういうのがなく、いきなり説明を始めちゃうケースって、私は実はすごく多いんじゃないかなと思っていまして、そういうケースって、聞き手は往々にして、どうしてほしいか分からない中で、説明とかプレゼンが始まっちゃうので、「じゃあ、とりあえず聴くか」こういう感じになっちゃうんですよね。
そうすると当然ながら、反応も薄いし、意見も出ないのですけれども、それは聞き手が悪いというよりも、どうしてほしいかよく分からないという状態が意外と多いんじゃないかなと思います。

なので、始める前に前提と期待をちゃんと聞き手に伝えておく
いきなり伝えようと思っても、即座に出てこないと思うので、準備の中で最初に何と伝えるか、これを考えておくのも大事な準備だなと思いました。

どういった問いかけや聞き方をしていくか

あと、プレゼンそのものというよりも、プレゼンにリアクションがほしい時に、「何か質問はありますか?」とか、「意見があればお願いします。」このフレーズをよく使っちゃうのですけれども、これは、一番質問を出しにくいし、意見を言いにくい聞き方になっちゃいますよね。
「何か質問はありますか?」「えー。」、「意見があればお願いします。」「えー、意見って言われても。」みたいな。
なので、意見や質問を求める場合の聞き方を具体的に変える
例えば、「ここまでの私の説明で不足している点があれば教えてください。」とか、「担当の立場で、個人的に感じていることを、まずは自由に話してほしいです。」、「とりあえず、クエスチョンも含めて、今頭の中で考えていることをシェアしてもらえますか?」こんな感じですかね。
説明を終えたあと、どういった問いかけや聞き方を相手にしていくか準備する。
これも、してあるのとしてないので、説明の手ごたえが全然変わるんじゃないかなと、私は思います。

いろいろつらつらとしゃべりましたけれども、Mさんの「伝える前に準備をしよう」という姿勢、めっちゃいいと思います。
今日の放送の中で、お役に立ちそうなことがあれば、ぜひ使ってみてください。
そして、お聴きくださった皆さんも、良かったら質問ボックスをお使いください。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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