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#614 「自立とは依存先を増やすこと」人に頼るということを捉え直す

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、両立期にぶつかる3つの壁を乗り越えるためのオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週も新しいタイトルコールでスタートさせていただきます。
”両立期にぶつかる3つの壁”、これは何でしょうか?
私たちの定義ですが、キャリア迷子の壁、仕事が足りないの壁、そして会社と握手できないの壁。
これは「ぶつかりますよ、怖いですよ」と、びびらせたいわけではなくて、私たちの探究によると、ライフイベントを迎えて状況が大きく変わった時に、わりと多くの方がはまるつまずきポイントだと明らかになっているんですよね。傾向がある。
なので、この傾向を知って、自分に合った適切な備えをすることで、みんながみんな、つまずかなくてもいいじゃんというポジティブな思いを込めて、3つの壁の定義をしておりますので、こういった情報が気になる方は、良かったらオンラインスクール育休スクラの公式サイトに遊びに来てください。

『仕事は自分ひとりでやらない』の近況

今日は、お盆期間中でお休みの方も多いのではないかなと思います。
今日は、私が書いた書籍『仕事は自分ひとりでやらない』の販売後の近況を少し取り上げさせていただきながら、私自身も最近、人に頼ることを大きく捉え直す、さらにアップデートしていく機会がありましたので、これを共有させていただきたいなと思います。

まず、書籍販売のその後、近況です。
『仕事は自分ひとりでやらない』この本を手に取ってくださった方、本当にありがとうございます。
特にこのVoicyでは、書くプロセスも皆さんに応援をいただきましたし、手に取りましたよ、読みましたよという声もたくさんいただいて、本当に感謝しかありません。ありがとうございます。
その後、どうなったかですが、なんと瞬間最大風速で、Amazonのkindleのリーダーシップ部門で、ランキング4位まで上がることができました。
私も「おぉ!」と思いました。

先週は、Voicyの人気チャンネル”book cafe”の荒木マスターとの対談を配信させていただきました。
さらにもう一つ、ビジネスパーソン向けのビジネス書を紹介する動画サイト”bizplay(ビズプレイ)”をご存じですか?
このbizplayさんで、『仕事は自分ひとりでやらない』書籍を紹介する動画を作っていただきまして、こちらも公開になりました。
bizplayさん、そして、関わってくださったスタッフの方々、本当にありがとうございます。

そしてなによりも、本の感想をメールやメッセージでいただけるんですよね。
これが本当に励みになっていまして、一つ一つ目を通して、全員に返信させていただいてます。
ありがとうございます。
コメントを読みながら改めて思うのですが、抱えこんでつらくなった経験を持つ人は多いんだなと思います。
本は、情報やきっかけではありますが、人に頼ることや、頑張り方を変えること、自分の目に見えている景色の見方を変える必要性を感じる方も、あわせて増えているんだなと感じております。

人に頼るということを捉え直す

人を頼ること、”ヘルプシーキング”について最近すごく学ばせてもらったことがありまして、それを今日は共有したいと思います。
何かというと、『自立とは依存先を増やすことである』というメッセージに触れたことだったんですよね。
誰が発信されているメッセージかというと、熊谷晋一郎さんという方で、小児科医であって、今は東京大学の研究センターの講師もされている方なのですが、日経新聞の夕刊で熊谷慎一郎さんが書いていたコラムで、私は知りました。
熊谷さんは、医師で今は研究者でもあるのですが、赤ちゃんの時に病気の後遺症で脳性麻痺になってしまった。なので、物心がついた時から生活については、ほぼ誰かの介助が必要な状態。
そんな熊谷さんが発信されているメッセージが、『自立とは依存先を増やすこと』。

”依存”というキーワードは、ともすれば、”自立”の反対語みたいな感じで捉えられるじゃないですか。
でも、そうではないと。
そもそもどんな人も、あらゆるものにいろんなものに依存しながら生きてますよね。
例えば、私は地方都市に住んでいるので、日常生活に車が欠かせない。でも、自分で車を運転することで、どんな場所にも自分の足で行くことができる。
そんなふうに考えますが、それは自立ではなくて、私は移動に関して車という依存先があって、舗装された道路がどこまででも伸びている社会という依存先があって、成り立っている生活である。
こういうふうに捉えるんですよね。

なので、熊谷さんの考え方の一つに、障害者というのは社会が生み出すものであると考えられていて、例えば、子どもや障がいのある方は、車が運転できないというと、それは車という依存先が大人で、さらに車が運転できる人に限られている状態が生み出している障害だ。
そこから、健常者は何にも頼らずに自立ができていて、障害者はいろんなものに頼らないと生きていけない人だという勘違いが生まれているんだよ。
こんな考え方を教えてくれるんですよね。

熊谷晋一郎さんの言葉に衝撃を受けた

これって、私たちが当然だと思っていた思考をものすごく揺さぶるなと思いませんか。
私たちが、「自分は自立できている」という考え方が、そもそも違うよね。
自立できていると勘違いしちゃうほど、本当はいろんなものに依存しているけれども、それを自立だと勘違いしてしまっている。
そう言われたときに私は、「なるほどな、そういうことか」と激しく頭を揺さぶられた気分になりました。
自立と依存というものに対しての、自分が持っていた考え方の根底を揺さぶられる感覚ですよね。

あらゆるものに依存しながら存在している

そこから改めて思ったのが、人に頼ることは、「頼らなきゃいけないときは頼ろうよ」という発想ではないんですよね。
どこかで私たちは、頼ることに対して、「仕方ないよ」とか、「今はそういうときだよ」「でも、自分でできる時は自分でやろうね」といった前提を置きながら、頼ることを捉えてしまいがちなのですが、そうじゃないと。
そもそも、基本を人に頼って生きていく。もっと言うと、膨大なあらゆるものに依存しながら存在しているのが自分であって、そう考えると、まず今の自分がどれぐらい多くの人や物に依存しているか気付く、受け入れた上で、育児や仕事や特定の何かだけ全部自力というのは、もはや成り立たないんですよね。
なので、”依存先を増やすことで自立していく”こういう発想に切り替えていく必要があるんじゃないかということを、本当に教えられたなと感じました。

私は初めて知ったのですが、熊谷晋一郎さんの『自立とは依存先を増やすことの発信は結構有名で、いろんなコラムやインタビュー記事がありますので、ぜひググっていただきたいなと思います。
私はこの記事を読んで、私自身もまだまだ、そもそも人に頼ることを捉え直す余地が大きく大きくあるんだなということを改めて実感しました。
「頼る部分は頼る、でも、できる部分はできる」この発想がそもそも間違えているんだな。
自分でできている気になっているだけで、そもそも膨大な人や物に頼りながら、今、こうしてここにいる。毎日生活もするし、仕事もしている。
こういう謙虚さを欠いていたんじゃないか?
そのぐらいのことを思わせてくれた発信だったと思います。

なので、改めて思うのは、今、自分自身がどれだけのものに依存して、依存先をたくさん持って生きているか、生活しているか、仕事をしているか、これを謙虚に自覚をして、自分自身も依存先を増やしていくし、あわせて、誰もが依存先をたくさん持てる、こういった考え方や発想を大事にしていきたいなと思いました。

そんなわけで、人に頼ることを捉え直そうと教えられた話を今日はさせていただきました。

書籍紹介のショート動画

最後に、先週公開になった、ビジネスパーソン向けのビジネス書紹介動画メディア”bizplay(ビズプレイ)”さんが作ってくれた、書籍紹介のショート動画をいただきましたので、この放送にリンクを貼っておきます。
私がゆるっとしゃべるショート動画になっていますが、よかったらご覧ください。

それでは、お聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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