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#260 メルカリコラボイベントレポート!男性育休9割超えの組織は何が違うのか?

今日は、先週の6月23日水曜日に開催いたしましたオンラインイベント【育休を個人と組織の成長につなげる発想と仕組み】こちらの開催レポートを配信させていただければと思います。

スクエア


このVoicyを聴いて参加くださった皆さん、本当にありがとうございます。
申し込みベースで96人の方に参加表明をいただきまして、当日も80人前後の方にご参加いただき、大変盛り上がったイベントになりました。
チャットでも双方向で一体になってイベントやってるなという感覚が持てまして、来てくださった方には本当にお礼をお伝えしたいなと思います。
私は主催側なのですけれども、自分的にも非常に面白いイベントだなと思いまして、今日は私の個人的所感を自由にレポートする放送をさせていただきたいと思います。
参加いただいた方はぜひ参加の振り返りに、そして参加できなかったんだよねという方も、大掴みに「ああ、なるほど、そういうイベントだったのね」というところが理解していただけるような配信にできればと思っています。

メルカリコラボイベントレポート!

ちなみに、どんなイベントかですけれども、今回のイベントは、共催パートナーにメルカリさんを迎えて開催をさせていただきました。
「メルカリ」みなさんご存知ですよね。
私も使っていますし、アプリも入っています。

今回は、そんなメルカリさんの事業サイドではなくて、人事という切り口からのコラボレーションだったのですけれども、メルカリさんはなんと今話題の男性育休取得率が9割越えだそうです。
イベントのタイトルには、「男性育休取得率が80%」と書かせていただいていたのですけれども、なんと直近の実態は9割越えということ、そして非常に注目されるのがですね、妊娠を望む方へのいろんな助成も充実している。
例えば、不妊治療への助成であったり、卵子凍結への助成であったり、実際に出産後も認可保育園に入れなかった場合の産後の助成、こんな感じで、子どもを持ちたい、そして子どもを持っても働いていきたい、ここに対してのいろんな人事的打ち手が豊富にあり、それを総称して「メルシーボックス」みたいな形で社員に提供されている。

そんなメルカリさんの目に見える打ち手ではなくて、その根底にどんな思いがあるのか、これをぜひ聴きたいということで、メルカリ人事企画の望月さん、そしてこのイベントを盛り上げるモデレーターに、実際に総合商社でご自身も人事をされていて、しかも現在育休中の唐澤 圭さんに、私が加わった3人でのトークライブを開催した形になります。
私たちは育休スクラとして、「育休を個人にとっても組織にとっても好機にしようじゃないか」こんな発信をしている私たちになりますので、このテーマについてのヒントを探る機会をみんなでシェアしたい、これが開催の趣旨になります。

そして、当日は90分のイベントだったのですけれども、今日は私の個人的所感を自由にレポートするという趣旨で、私の注目ポイントを3つほどあげてシェアしたいなと思います。

制度の根底にあるポリシー

まず一つが、制度そのものではなく、制度の根底にあるポリシーが超大事なんだな、改めてこれを感じました。
さっきみたいにメルカリさんの人事的取り組みを具体的に紹介すると、どうしてもそこに目がいっちゃうのですけれども、望月さん自身も「大事なのはその根っこ、ポリシーの部分だ」こんなふうな言い方をされていました。
この羨ましいぐらいの制度を聞くと、一見すると「豊富な資金力があるからできるんでしょう?」そんなふうに感じちゃいますよね。
でも、そこは明確に「違う」って言ってました。

まず、ポリシーその一は、どこに手を打つか?ここがかなり明確なんですよね。
望月さんはそれをどう表現してたかというと、「ダウンサイドリスクへの打ち手は積極的に打つ」こう言ってたんですね。
分かりやすくいうと、将来のリスクに先手を打つ、こういった意味なのですが、例えば、妊娠だとか出産だとか、それにまつわるいろんな事情というのは、個人に起こることだけれども、個人の力だけではどうしようもないこと、これが非常に多いよね。
多様な人が活躍できる組織を作っていこうという中で、中で仕事をする人材が、自分で選んだ人生における多様性をきちんと選択できるためのサポートはする。そんな考え方をおっしゃっていました。

じゃあ、ダウンサイドじゃないアップサイドって何なのか?というと、例えば、社内のカフェテリアとか、健康のためにスポーツジムに通う費用、例えばですけれども、こういったものはアップサイドの例にあげていまして、要は、妊娠とか子育て以上に多くの人が対象にはなるのだけれども、そこは自分でなんとかできるよね(報酬で報いますよ)こういうことなんですね。
個人が自分の意思に関わらず遭遇する事情で、かつ遭遇すると経済的負担が非常に大きいリスク
これについて会社がサポートしていく。こういった考え方なんですね。
これを「公平か?不公平か?」という議論ではなくて、選んだ人生におけるダイバーシティの実現のために、特にダウンサイド側で大きなリスクについては会社がサポートしていく。

福利厚生は安心より信頼

さらに、何のためにそこをサポートするのか?というと、「仕事に思いっきり大胆に集中してもらうためにするんだ」こんなふうに言ってました。
要は、かわいそうな個人を助けるためではなくて、人材に仕事に思いっきり大胆に集中してパフォーマンスを上げてもらうため、こういった表現をしているんですよね。
ここまで聞くと、福利厚生って、「安心して働けるため」こういったイメージが大きいと思うのですけれども、私がそこからより強く感じたのは、「安心よりも信頼だな」そう思いました。
会社は自分を信頼してくれている、だからもっと頑張ろう。もっと貢献しよう。もっと成長しよう。こう思う動機になるのが、こういったメッセージなのかなと思いました。
”支援”という言葉を一旦使いますけれども、いかにあらゆる人材から最大の成果を引き出すか、ここがやっぱりポリシーになってるんだなって思いました。
これが知れたのが、私的には一番大きな収穫でしたね。

育休は何の好機なのか?個人も組織ももっと真剣に考えたい

そして、次の注目ポイントは、育休は何の好機なのか?ここを個人も組織ももっと真剣に考えていいな、こんなふうに思いました。
詳しくは話しきれないですけれども、育休は、目の前の仕事を離れて、そして今後何のために仕事をしたいのか?どう働いていきたいのか?これをきちんと考えて向き合って、必要があれば自分を変化させるし、仕事のやり方や成果の上げ方も変えるチャンスだと思うんですよね。
ということは、個人にとっては、働き方改革であり、働き甲斐改革の好機、そして組織にとっても、属人化を排除し、仕事のやり方、チームのマネジメントの仕方をアップデートするチャンス
こんなふうにとれるんじゃないかなと思います。
どうやってこれを実現させるのか?個人も組織ももっと真剣に考えられるし、そこにいろんなチャンスがあるなって改めて思いました。

行動の数と徹底した対話で何度もトライしていく

そして最後の注目ポイントその三は、何度でもトライ
うまくいかなかったら、どんどん変えていく
この発想が”仕組み”なんだなって思いました。
今のメルカリさんを見ると、「すごくうまくいってますね」と思うのですけれども、望月さん曰く、「社内、つまり経営層だとか、社員との目線合わせには、2年ぐらいの時間をかけて進めました」こうおっしゃってたんですよね。
この考え方を合わせていくっていうのが大事で、なので、合わせるために対話をするし、その考えを明文化してとにかく残していく。これを徹底してやったって言ってました。
なぜそのサポートがパフォーマンスにつながるのか?これに必要なデータを集め、対話を繰り返し、そして今度はいろんな取り組みをやったらやったで、「なんかこれ違うな、パフォーマンスにつながらないな」って思えば、思い切ってやめる。
こういったことを繰り返してきたと、そんなふうに言ってましたが、改めて今現在を見るのではなく、そこに至るプロセスの方に注目する必要があるんだなって思いました。
そこには、今に至るまで圧倒的な行動の数、そして、やめない、続けるっていう情熱が本当にひしひしと感じられて、望月さんの領域では、それが社内の人事企画としての取り組みであり、聴いてくださる皆さんには、皆さんの領域での取り組みがあると思うのですが、やっぱり行動の数と徹底した対話、これが状況を変えていくんだなと改めて思いました。

こんなイベントをモデレーターの唐澤さんの素敵なファシリのもと開催したレポートでした。
お聴きいただきありがとうございます。
またどんどん面白いイベントをやっていきますので、ぜひお越しください。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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