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#1032 「完成された今」ではなく、変化の過程に目を向ける

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

2024年、今年もよろしくお願いいたします

1月4日の朝です。
2024年がスタートしました。
皆さま、今年もよろしくお願いいたします。

まずは、1月1日に北陸で大きな地震がありまして、元日に家族やご自宅で過ごす中で、実際に被災をされたり、大きな大きな衝撃を受けた方が多かったんじゃないかなと思います。
このチャンネルをお聴きくださっている方の中にも、ご自身や大事な人が、驚いたり、大きな不安の中にいる方がいるかもしれないなと思いながら、一日でも早く安心・安全な生活に戻れることを心から願っています。
私も私にできることをしていきたいなと思います。
それでは、両立サプリは今日から通常放送再開です。
次のチャプターからお聴きください。

年末年始に読んだ本から

2024年初回の放送ですが、今日は年末年始のめちゃくちゃゆっくりする中で、読んだ本や読みかけた本から考えたことをシェアさせていただく、そんな放送をお届けしたいと思います。
皆さん、年末年始はどんな時間が過ごせたでしょうか?
私は、基本的に家族と自宅で本当にゆっくりしたなと思います。
一日、県内の私の実家に帰省をして、みんなでお餅つきをしたり、そしてちょっとプチ大掃除的なことをしたり、夫の両親たちと新年をお祝いしたり、そんなことは恒例行事としてしましたけれども、本当にゆっくりと過ごした年末年始だったなと思います。
そして、1月2日、3日は、毎年楽しみにしている箱根駅伝を家族で観戦。
そんな中で、まだ読みかけレベルなんですけれども、本を一冊、ちょっと年末年始に読みたいなと思っていたものを手に取ってみました。
どっちかというと、本の紹介というよりも、その本を読んで私が考えたこと、このチャンネルでおなじみの小田木所感ですけれども、こちらを紹介しながら、新年の放送を再開していきたいなと思います。

年末年始の相棒に選んだ本は何だったかというと、こちらなんです。
スタジオジブリ物語』集英社新書で出ているんですけど、12月の年末にNHKの『仕事の流儀』でスタジオジブリをやっていたんですね。
その関連で、こんな本があるというのを夫が見つけて、読みたいねといいながら一緒に買ってみたのが、この『スタジオジブリ物語』。
プロデューサーの鈴木敏夫さんが、責任編集者という立場でまとめられている本なんですけど、これが本当にリアルでおもしろいんですよね。
サクセスストーリーではないんですよ。
スタジオジブリの40年のリアルな歩みというか歴史を、起こってきたことを淡々と書き止めながら、その歩みを書いている。
そんな本だなと思います。
実際にこの本を書こうというきっかけが、宮崎駿さんに鈴木さんが「大事なことは、鈴木さんが覚えておいて」と言われちゃったので、なにかに書き留めておかないと忘れちゃうよねという中で、忘れないように記録しておこうという経緯で書籍になった本らしいです。

わが家は、ジブリ映画がめちゃくちゃ大好きで、最新作の『君たちはどう生きるか』まで読んでいまして、この書籍自体も『風の谷のナウシカ』から『君たちはどう生きるか』まで、映画作品ごとに章立てされて、その中での物語や起こってきたことが淡々と書き上げられているという本なので、まずジブリ映画ファンにはたまらないという構成になっているなと思います。
実は私はこのお休み中には、まだ半分ぐらいしか読めてないんですけれども、まず普通に読み物としておもしろいですよね。
ただ、繰り返しですが、今回は本紹介ではなくて、私がこれを読み進む中で何を思ったかというところを、今日は放送でみなさんにシェアをさせていただきたいなと思います。

あのジブリも、最初からジブリではなかった

本を読みはじめた最初から強烈に思ったことは何かというと、あのジブリも最初からジブリじゃなかった、これが今、私が本を読む中で一番大きく思っていることですね。
あのジブリも最初からジブリじゃなかった。
「スタジオジブリ」なんていうと、今や一大ブランドじゃないですか。
なによりもまずそこから生み出される作品というのが、本当に魅力的だし、宮崎駿監督をはじめ、そこで語られる思想というのが、これまた一つの「ジブリらしいな」みたいな、誰かが何かを見たときに「ジブリらしいな」と感じるようなブランドになっていると思いますし、そこにそうそうたるプロフェッショナルが集っているし、もっと言うと、「スタジオジブリ」というものが、アニメーターという職業を一流のプロとしての仕事に格上げした、そんな功績を私が語るまでもないかなって思うんですよね。
何が言いたいかというと、今のスタジオジブリを見ると、別格というか、まぶしすぎるぐらいの強烈なブランドを感じますよね。
これが今のスタジオジブリを見る私たちの感想だと思うんですけれども、この本を読むと、あのジブリも最初からジブリじゃなかった。
どういうことかというと、例えば、一番最初の長編映画『風の谷のナウシカ』が制作された時って、まだスタジオジブリじゃなかったんですよね。
宮崎駿監督も「やばい、仕事がない」みたいな感じで、ナウシカをやりたいと言っても、なかなか映画の企画が通らないとか、お金もない、人もいない。そんな中でなんとか作られて、結果的にすごく評価を得たのが、『風の谷のナウシカ』だった。
当時の興行収入や観客動員数というのは、本当にわずか。
脈々と作品を紡ぎ続けるという方向性は、当時はなかった。
本当にびっくりですよね。
その後に『ラピュタ』を作って、『トトロ』を作ってというステップが進んでいくんですけれども、この時もスタジオジブリはできたけれども、私が読んで驚きだったのは、この時というのはジブリスタジオジブリはあったけれども、それでもそれを制作するチームというのは、一作品ずつ作り手が集まって、そしてその作品が終わったら解散していくという、集合と解散を繰り返す、そういった方式で作られていたり、『天空の城ラピュタ』みたいな大ヒット作品に関わっても、アニメーターと呼ばれる人たちの給料はめちゃくちゃ安くて、約30年前と現在は違うかもしれないですけれども、原画一枚を書いていくら。経験者になったとしても、月給に換算すると10万円強。
そういった過程をへながら、今の確固たるジブリがだんだん形作られていくという、その過程そのものが書いてあるなって思いました。
何が言いたいかというと、私たちが今、見ているものって、完成された現在ここだけを見ているんだなって思うんですね。
スタジオジブリに関してもそうだし、例えば「あの人、すげえな」という人を見るときも、今時点のその人を見て「すげえ」と言うし、例えば、いいチームがあれば、「やっぱりあのチームは違うな」とか、イケてる企業があれば、「うわ、すげえな」と、私たちの目に映るものというのは、今時点のそれであって、完成された今。
それを見て、「うわ、すげえな」とか「違いすぎるな」とか「自分には無理だな」こういう見方をめちゃくちゃしているなという自覚にすごく気づかせてくれたなと思います。

変化の過程に目を向けよう

そこから何が言いたいのかですけど、私自身は『スタジオジブリ物語』を見ながら、2024年の自分に対して二つのことを思いまして、それを最後にシェアさせていただきたいなと思います。
一つは、変化の過程に目を向けよう
これは、例えば「すごい何か」とか、違いすぎる相手を見るときには、その人の今現在ではなくて、どういうプロセスでその人だとか、その相手だとか、そのチームだとか、その企業がそうなったのか?変化の過程に目を向けて、スタート時点はどういう状態で、何をどう実践していくと、ああなる可能性があるのか?そんなふうな見方ができるといいと思いますし、ちょっと時間軸を変えると、その人、その相手、もしくはそのチームの5年前や10年前に、今、自分たちがいるかもしれないじゃないですか。
なので、そこから何を実践していくと、変化が起きていくのか?
変化の過程に目を向けていくということを、より一層大事にしながら生きたいなと思っています。

もう一つは、今現在の自分、もしくは自分たちに対してですけれども、今が天井でも限界でもない
こういう思いは、やっぱり忘れずに持ち続けたいなと思います。
現在の自分、もしくは自分たちに対して、今が天井でも限界でもない。
誰しも変化の過程のその途上にい続けるんだなと改めて思いましたので、そんな変化をしていく自分や、自分たちに期待を持ち続ける。
これをやっぱり忘れないようにしたいなと思います。
今年も私は箱根駅伝をかぶりつきで見ましたけど、何があんなに感動するのかなと思うと、今現在の結果の出方は違えど、それぞれのチームが変化の過程にあって、今が天井でも限界でもない。そういう思いの中で、将来の自分たちや自分たちのチームに期待をしながら前進し続ける姿に、私はたぶん勝手に感動をおぼえているんじゃないかなと思いまして、最後に余談も添えさせていただきました。

皆さんは、年末年始にどんなことを考えましたか?
そしてジブリファンの皆さんには、『スタジオジブリ物語』は書いてあることがリアルに起こってきたことの記録なので、割りとマニアックなんですけど、それでもおすすめだなと思いました。

それでは、次のチャプターでは年末にいただいた、年末最終週の「コメントありがとうございます」のコーナーをお届けしたいと思います。

先週(年末最終週)の一番放送は、こっしーさん書籍感想の放送

続きはぜひVoicyでお聴きください。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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