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#917 「チームに人が足りない」問題をどう捉えるか

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

皆さん、お久しぶりです。
せっかくならみんなで休んじゃおうということで、夏休みをいただいていた両立サプリですが、今日からまた再開をさせていただきます。
皆さんは、夏休みをゆっくりとれましたでしょうか。
まだお休み中の方もいらっしゃるかもしれません。
台風も心配でしたので、予定を変えた方もいるかもしれませんが、皆さんが大事なく過ごせていたらいいなと思っております。
私も、このお盆期間中はゆっくりさせていただきました。
日帰りで県内の実家に帰省したり、見たかったジブリ映画も見てきました。
予告も何の前情報もなく純粋に映画をみるというのは、よく考えてみると、
初めての経験だなと思ったんですけど、あれこれ難しく考えずに純粋にジブリの世界観を楽しむ見方ができたなと思っていまして、すごくいい映画体験ができたと思っています。
皆さんは、どんなお盆期間を過ごしたでしょうか。
今日からまた通常放送を開始しますので、改めてよろしくお願いします。

今日は木曜日ですので、なつさんの質問コーナーから再開させていただきます。
なつさんが、このタイミングにもかかわらず、質問を準備してくれています。
なつさん、ありがとうございます。
今日のなつさんの質問はこちらでございます。

チームに人が足りない問題

【今週は、チームの中でリソースが足りない、人手が足りない問題を乗り越えるヒントについてです。
先日、管理職としてチームマネジメントをしている友人との会話の中で、チームが抱える業務量に対して人が足りていないという話題がテーマにあがりました。
事業の成長段階や、採用の難易度、メンバーへの定着や、経験値など、チームによって人手が足りない原因はさまざまかと思いますが、私の周囲でも、「必要なスキルや経験を持ったメンバーが十分にいます」という話題よりも、限られた人数で多くの業務や、未経験の業務をやりくりしているという声を聞くことのほうが多くなっています。
そこで今日は、「チームの中でリソースが足りない、人手が足りない」でとどめず、今、何ができるか、考えるヒントをください。】

というお題です。
なつさん、ありがとうございます。
チームに人が足りていない問題をどうとらえるかという、お盆明けからゆるさは一切なしのこんなテーマをいただきました。

「今、人が足りてないな」とか「リソース不足だな」とか「時間がない」も同じですよね。
こういう感覚を皆さんは持っていますか。
なつさんが書いている通り、このテーマはずっとどこでも言われている気がしますよね。
むしろ「今はバッチリです、不足もなければ、過剰もありません」という状況をあまり目にしたことがない。
この感覚は、なつさんと私だけじゃなくて、結構多くの人が持っているんじゃないかなと思います。
過去の自分も含めて、それを感じたことがない人を見たことがない。
こういう感じですよね。

このテーマは、人手、いわゆるリソースですけれども、リソースが足りないので投入するということが適切な選択肢なら、圧倒的にそうしたほうがいいですよね。
でも、リソース投入が適切な選択肢かは、結構判断が難しいと思いませんか。
例えば、今は5人で100をやっていることを、6人で100をやるようになった。
これだと、生産性としては落ちちゃうんですよね。
なので、リソース投入が適切だといえるためには、今は5人で100をやっていることが、6人で120以上をできるようになった。これが成り立たないと、リソース投入というのは組織にとっては投資にあたるので、足りないという感覚に対してポンと投入するというジャッジがされにくいというところも、私たちが難しいと感じているところの背景にあるのかなと思います。

違う視点で考えてみよう

今日は、どこから考えるかですが、リソースを投入するか否かとは違う視点で、この問題を考えてみようと思います。
私もそういう感覚を持ってきたという歴史も踏まえて、こんな視点で考えられたらいいんじゃない?というところを共有させていただければと思います。

その問題は、人が増えれば解決するのか?

3つほどありまして、一つは、リソース投入の前に、その問題は人が増えれば解決するのか?
こっちの視点で考えてみるのは、結構大事ですよね。
例えば、「仕事がいっぱいいっぱいだな」とか、「そんな中でみんなが疲弊しちゃっているな」、「業務量がとにかく多いんだよね」と、人を増やしたいと思う根拠になっている問題があると思うんですけど、それは人が増えれば解決するのか?
例えば、業務量が多くてみんなが疲弊しちゃっていることが、単純な業務量の多さなのか、それとも一人でやり切る文化が根付いちゃって、なかなか連携できないのか?
この問題が解決しないと、どんだけ人を増やしても、一人一人が疲弊しちゃう問題は解決しないケースもあるじゃないですか。
他にも、来た仕事はとにかくなんでもやるみたいなスタンスが、今の混乱を生み出しているかもしれないですし、やり方を変えたほうがいいことが変えられていない、アナログベースだったり、その仕事のプロセスがイケてなかったりだとか、こっちを変えないと、根本的な解決につながらないケースもあるでしょうし、そもそもクライアントだとか関係部門とのコミュニケーションや業務上のやり取りを変えないと、今の状況を変えようがないというケースもあると思います。
ということで、今、解消したいと思っている問題は、人が増えれば本当に解決するのか?ここを改めて考えると、いろんなヒントになりそうですよね。
私も、誰もがそりゃそうだと思う正論を言っていると分かっているんですけど、でもやっぱりここを考えないと、人を増やすか増やさないかだけでは解決しない問題って多々あると思うんですよね。
なので、自分に向けても言っていますという意味での一つ目です。

増やした人を生かしきれるのか?

違う視点で考えてみようの二つ目は、人を増やしたとして、増やした人を生かしきれるのか?
ここも考えたい視点ですよね。
どんなにイケてる人がはいったとしても、それがどんな人であっても、すぐに新しい環境でバリバリ仕事はできないじゃないですか。
一般的に、入ってくる人の能力のいかんにかわらず、その人が一定のパフォーマンスをあげられるようになるまでの期間をオンボーディング期間というんですけど、これって最低3カ月、標準6カ月といわれているらしいです。
実際に私もいろんな仲間を迎え入れてきて、この標準期間は妥当だなと感じるんですよね。
ということは、その人がちゃんとパフォーマンスを発揮できるようになるためのリソース投入が追加で必要になるわけで、人を入れるということは、明日からは楽にはならないんですよね。
今、やっている業務に加えて、その人をちゃんとテイクオフさせていくためのリソースをかけられないと、人はいるけど人は足りていないという状態は永遠に解消されないことになっちゃうので、今、人を増やしたとして、その増やした人をちゃんと生かしきれる状況にあるのかどうなのか?
言い方を変えると、半年後に向けて、自分たちのリソースを投資することができるのかどうか?
ここをちゃんと考えるのは、結構大事な視点だと思っています。
さっきの一つ目の視点と加えると、結局業務を整理しないことには、人を増やしてもパフォーマンスはあがらない。
こういう感じですよね。

今、取り得る選択肢は、人を増やすことだけなのか?

最後の三つ目の違う視点で考えてみようは、今、取り得る選択肢は、人を増やすことだけなのか?
「なんか忙しいな」「なんか時間が足りないな」「なんか大変だな」と思うと、人を増やすのは簡単にとびつきたくなる選択肢なんですよね。
私に対して言ってますよ。
でも、今、取り得る選択肢は、人を増やすこと以外に本当にないのか?
例えば、業務整理をしてやらないことを決めるとか、プロセスそのものを見直して、やり方を変えていく。
そもそも自分たちのチームにとっての成果は何なのか?
貴重な時間を何に集中させることでパフォーマンスが最大になるのか?
ここをちゃんと見つめ直す。
いわゆるチーム戦略の部分なんですけど、ここを磨き込むというのも含めて、たぶん選択肢って本当は人を増やすだけじゃないと思いますので、そっちに目を向けることで問題を解決していくことも、実は安易に人を増やす以上にめちゃくちゃ効果があって、必要な打ち手だなと感じております。

人が足りないはイレギュラーなことではない

いろいろと言いましたけれども、このジレンマに同じように悩んできた私も感じるのは、不足を感じるとか、リソースが潤沢でないって、イレギュラーで解消しなきゃいけない事象だととらえちゃうんですけれども、実はこれって、どんな職場、どんな環境においても、割りとスタンダード。
イレギュラーじゃなくて、前提条件だと思うんですよね。
万全じゃない環境下で、いかにみんなで協力してやりくりして、成果を最大化するか。
これが実は仕事の醍醐味で、これができるというのが、私たちが目指す仕事のできる人なのかなと思っています。
もちろん、冷静に整理しても、人を増やす必要があるという選択は必ず存在すると思いますので、そこそのものの否定じゃないよということを言い添えながら、違う視点で考えてみようという放送をさせていただきました。

次のチャプターでは、先週の一番放送と、コメントありがとうございますのコーナーをお届けさせていただきます。

先週の一番放送は、専門知識=キャリアと考えてしまう問題について

続きはぜひVoicyでお聴きください。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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