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#876 「まずマインドセットを変えねば」の考え方を変えよう

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

「まずマインドセットを変えなければ」と考えることはないですか?

今日の放送は、「まずマインドセットを変えねば」の考え方を変えようというタイトルをつけてお届けしようと思います。
自分に対しても、そして誰か周りに対しても、何か変化を仕掛けていきたいと思った時に、「まずマインドセットを変えなければ」「マインドセットからだよね」こんなふうに考えることはないですか。
そして、なかなか変化が起きない時には、「マインドセットが変わってないからだ」そう思ってしまう。
私もそう思っていた時代が長いですし、今もふとすると「やっぱりマインドセットじゃない?」そんなふうに考えて、「いやいや、ちょっと待ってよ」と修正をすることが多いんですけれども、何が言いたいかというと、今は「まずマインドセットを変えなければいけない」の考え方じゃないほうがことはうまくいくなと思っておりますので、そんな話をさせていただこうかなと思います。

ちなみに、何がきっかけで今日の放送かというところも共有させていただければと思うんですけど、先週日曜日の夜、私はとあるイベントに登壇させていただきました。
何のイベントかというと、私はグロービス経営大学院の出身者なんですよね。2017年から在学し、たぶん平均的な在籍年数よりも一年長めの、4年間通って卒業しました。リアル校舎もあるんですけれども、私はフルオンラインで修了した卒業生の一人です。
グロービス経営大学院が毎年、「あすか会議」という名前の大きなカンファレンスを開催するんですよね。今年は、京都が会場。
あすか会議のプレイベントの一つとして、リーダーズディスカッションという名前のついた企画がありまして、これが何かというと、卒業生をゲストスピーカーに招いて、その卒業生が設計するテーマにもとづいて、テーマに希望を出した30人ぐらいの在校生、卒業生と一緒にワイガヤをするという登壇イベントセッションでした。
全体でたぶん50を超えるテーマが並んでいて、その中で希望するテーマに第一希望、第二希望と希望を出して参加する、セッションが決まる、こんな流れですね。おもしろいですね。
私は、今回は登壇者のほうに声をかけていただきましたので、テーマはもちろん「これからのチームワーキング」です。
このVoicyと同じ、「気合い・根性・長時間労働からの脱却」そんなサブタイトルをつけて登壇させていただき、「何それ?おもしろそうじゃん」という約30人が集まったという企画でした。
日曜日の夜の8時半スタートで、まずセッションがあり、その後、60分懇親会をする。縁あって私のテーマを選んでくれた方々と、濃密な夜を過ごしつつ、楽しくワイガヤができた、そんな思い出になりました。
そこで私が今、発信している「チームワークが古い」という問題、気合い・根性・長時間労働・一人でやりきってなんぼ、この仕事のやり方に持続性がなくて、この頑張り方を変えることで、チームの景色、私たちの仕事の景色はまだまだ良くなる、おなじみのそんな話をさせていただいたという感じです。
そんな30分ぐらいの投げ込みをもとに、さらにみんなで考えたことや感じたことを小グループに分かれてワイガヤをしたり、それを今度は全体での深掘り質問タイムということで話題をあげながらライブに進行していくんですけど、その中で結構気付きとして多く出てきたコメントが、「マインドセットを変えることが大事だ」というコメントだったんですよね。

マインドセットを変えていくことは、私も異論はなくめちゃくちゃ大事だと思います。
ただ一方で、「自分のマインドセット、相手のマインドセットをまず変えなければいけない」「マインドセットを変えてからでないと、次が難しい」行き過ぎてこう思ってしまうと、今度は、変化を起こしていく、景色が変わっていくのがすごく難しくなってしまうので、そこから「まずマインドセットを変えねば」の考え方を変えることが、はじめの一歩かなと私は考えています。

気持ちの変化が先か?行動が先か?

じゃあ、どう考えればいいかというと、マインドセットの変化は結果です。
最後の最後に変わるもの、それがマインドセットです。

じゃあ、どういうメカニズムかというと、どんな心持ちであっても、まず行動を変える
そして、具体的に行動を変えた中で、小さい成功体験を積んでいく
手ごたえを実感していく。
その体験と、自分自身が感じる変化にもとづいて、最後にマインドセットが変わっていく
こういうメカニズムじゃないかなと思うんですよね。
行動を変えたり、手ごたえを実感したり、何か変化を感じない限りは、どんな考え方も半信半疑だと思うんですよね。ともすれば、反発すらしているという状態もあると思います。
それなのに、「まず、マインドセットを変えてから」こんなふうに思っちゃうと、「いや、実感がない中で信じろと言われても無理ですよ」こういう不毛なやり取りになってしまって、なかなか変化って起きないと思うんですよね。

さらに、自分自身の過去の経験も振り返っていただければと思うんですけど、まずマインドセットが変化して、そこから行動が変わったことと、行動や体験が先行し、その経験を持ってマインドセットが変わったことと、どっちが多いかといったら、圧倒的に後者ではないですか。
例えば、私自身も、気合い・根性・長時間労働ではなくて、チームで連携して成果をあげてなんぼ、こんなふうに言っちゃっていますけれども、まずその考え方が先にあって行動を変えたかというとそうではなくて、仕事のやり方やコミュニケーションが先に変わって、そこに小さな変化や手ごたえが加わった時に、「なるほど、そういうことか」と、その考え方を支持する気持ちが自分の中に芽生え、そうなってくると今度は行動数が増えていくので、手ごたえが加速度的にまわり、そのマインドセットへの支持が強化されていく。
こういうメカニズムじゃないかなと思います。
例えば、ダイエットとか、何かの習慣作りも同じですよね。
たぶん皆さんの中にも、マインドセットを変えて、実際に自分が変化したとか、周りを変化させたという経験よりも、行動や体験が先行して、そこで小さな成功体験を積む中で、実際に考え方そのものが変わっていったという、そっちのほうが絶対に多いと思いますので、そもそも「まずはマインドセットを変えねば」の考え方は変えられるはずだと思います。

体験と自分自身が感じる変化にもとづいて、最後にマインドセットが変わっていく

私自身も過去にそうだったので振り返りながら思うと、「まず、マインドセットを変えねば」と、なんででしょうね、なんかついはまっちゃうんですよね。
これは、今、人材育成とか、そういった分野に関わっていても、本当に至るところで出てくる。
「まず、マインドセットを変える必要がありますよね」そう考え、なかなか変化が起こらないと、「マインドセットが変わらないからだ」そういう理由づけをしてしまう。
本当に私もありましたし、今でもほおっておくと、ついそういう方向に流れちゃうんですけれども、「違う、違う」と。
マインドセットの変化は結果である。
だから、最初に具体的にどんな行動を増やしていくのか?
その行動の中で、どういう小さい成功体験を自分が実感できるようにしていくのか?
そして、相手に体験させるのか?
こんなふうに考えたほうが、景色は確実に変わりやすいなと思います。

例えば、本当に小さな所なんですけど、「もうちょっと連携できるといいな。自分のまわりも、つい自分の仕事ばっかりになっちゃうけど、もうちょっと連携できるようになればいいな。」と思っているとするじゃないですか。
「でも、自分だけで変えられるかな?上司が理解してくれるかな?」と思ったとしても、やれることがあるんですよね。
実際に連携したということに、「なんか気持ちがいいな」「なんかこれをやると楽しいな」そういう体験を付随させていけばいい。
誰かがもしも困っていたとしたら、「ちょっとそれ、一緒に考えようよ」「誰かに話をしたらすっきりしたな」とか、「壁打ち相手がいると、一人で考えるよりも問題の整理がよっぽど早く進むな」そう体感する。
これは、小さな成功体験ですよね。
ちょっと誰かに手を貸したことが、めちゃくちゃ感謝されたとか、「まじでありがとうございます。助かりました。」と、めっちゃ喜ばれて、「そういうことをしてよかったな」と思える。「これをやってよかったな。」「これをやると気持がいいな。」「こういうことが喜ばれるんだな。」は、おいしいとか、うれしいとか、楽しい、こういう体験が大好きで、そういう体験は増やしていこうとするし、しんどい、つらい、いい思いをしなかった、こういう体験については、どんどん減らしていこうと、無意識的にそう思うんですよね。

なので、皆さんがもし、つい「マインドセットを変えねば」という思いにとらわれそうになったら、それは最後だから、最終的にマインドセットが変わったという状態を作るために、どんな体験を自分に仕掛けていこうか?とか、チームの中に増やしていこうか?そんなふうに発想ができると、取れる手段がぐっと広がると思います。

ということで、今日は「まずマインドセットを変えねば」の考え方を変えようを放送させていただきました。

お聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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