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パートナーに助けて欲しいことを共有『パパダッシュ!!』【個人アプリ開発インタビュー】

こんにちは!
株式会社テクトレでTechCommitを運営している小田川です。

今回はオリジナルアプリ開発者インタビューということで、
子育てでお悩みなあなたがパートナーにヘルプをお願いしやすくなるサービス『パパダッシュ!!を開発されたコンチさんにお話を伺いました。

● どうしたらアプリを多くの人に使ってもらえるの?
● アプリの名前ってテキトーでもいいよね?

などの疑問をお持ちの方は特に参考にしてみてください。

それではコンチさん、よろしくお願いします!

コンチさん背景あり

コンチさん@maki_sakiのプロフィール

名古屋在住のフルリモートワーカー(35)。新卒でモバイルのゲームのデザイナーをされた後、Webデザイナーに転向されました。
公開初日で10万PVを獲得したサイト「俺の嫁が可愛い」の管理人。

『パパダッシュ!!』開発のきっかけ

ー 『パパダッシュ!!』を開発しようと思ったきっかけを教えてください

家事や育児が片方に負担がかかりすぎているがパートナーが理解してくれないということを、友人の話で聞いたりTwitterで目にしていたんです。

なので、家庭内のコミュニケーション不和を解決する手段として開発しようと思いました。

アプリの名前は呼びやすさ・覚えやすさを重視

ー アプリの名前はどうやって決めたのですか?

いわゆるワンオペを連想して「セルフ」とか「シングル」などの単語を入れようかと考えていたのですが、良さそうなドメインが獲得できなくて悩んでいました。

そんなときに、ユーザーが使っているシーンをふと思い浮かべて、誰かを呼び出すイメージがあるなというところから『パパダッシュ!!』という言葉が降りてきました。

別に育児するのは母親だけではないので、父親だけが使うようなサービスにはしたくなかったのですが、
名前も呼びやすいし覚えやすいしこれ以上の名前はないなと思って、
ほぼマーケティングな意味合いで決めました!

子育て夫婦だけが対象ユーザーではない

ー このアプリの使うユーザーはお子さんがいるご夫婦ということになるのですか?

お子さんがいるかいないかというのはそれほど重要ではなくて、

例えば、共働き夫婦でお子さんがいない女性でも、「今日は疲れたからご飯を作りたくない」という場面もありますし、
旦那さんでも家事をこなすのに都合の悪い場面もあるでしょうから、
そういったときに相談したいと思う人を想定しています。

最も重要なのは、「言い出しにくい」といった関係性のご家庭かなと思っています。

ー リリース後はどんな反響がありましたか?

一番多かったのが「自分の状態を必須で書かせる」ところが良いという反応でした。

しかもこれは自分がまさに狙っていたことだったので、それがユーザーにフィットして良かったです!

ー 狙っていたというのは?

単に「〜をやっておいて」と言えればLINEでいいんですよ。
では、なぜLINEでは言えないのか。
強制的にテンプレートで自分の状態を選択させると、頼む側も「ツールが必ず入力しろと言っているから」という言い訳ができて頼みやすくなるようなんですよね。

画面設計はインブラウザデザインとMiro

ー 画面の設計はどのようにしましたか?

画面を作るときは僕の場合、インブラウザデザインといってコーディングをしながら作るんです。

インブラウザデザイン
デザインとコーディングを同時に行ってレイアウトを確認しながら画面を作成する手法のこと。

何の画面が必要なのかを整理するときはMiroを使いました。

(TechCommitでもワークショップを行うときに使っています。)

初めてFirebaseを使って感じたDB設計の難しさ

使用した技術をコンチさんに伺ったところ、以下のような技術構成だそうです。

認証      :Firebase Authentication
投稿内容の保存 :Firebase Realtime Database
プロフィール画像:Firebase Cloud Storage
サーバー    :Netlify
フロントエンド :Ionic

ー どういった観点で技術選定しましたか?

Ionicに関しては使用経験があったというのは大きいですね。
使用経験があったからこそ「たぶん作れるだろうな」という見通しがありました。

でもFirebaseは今回のアプリで初めて使いました。

ちょうど参考にしていた『Ionicで作るモバイルアプリ制作入門[Angulaer版]』にFirebaseの使い方も取り上げられていたのも理由の一つです。

ー 初めてFirebaseを使ってみてどんな学びがありましたか?

DBの設計はめっちゃ難しいなって思いました(^_^;)
何が正解か未だに分からなくて、あれはちょっと専門で学ぶものだと思ったので、これからどう手を付けようかどうか悩んでます。

僕はフロント部分をよく扱うので、CSSの設計をすごく大切にするのですが、「設計ができる」ときちんと言えるには本当にどの分野でも大変なんだなって感じました。

とりあえずリファクタリングができる状態を作っておくというのが大前提かなと思っています。

簡単に使い始められることが重要

ー 開発において工夫したことを教えてください

使ってもらわないと意味がないので、いかに使ってもらうかは考えました。

会員登録なしにお試しでも使ってもらえるよう、Firebaseの匿名認証でメールアドレスやパスワードを設定しなくてもアカウント認証ができる機能を使いました。

この施策のおかげか、およそ600リツイート, 1,000いいねをもらえました。

(私も最初に「お試しで使ってみる」ボタンから使ってみたのですが、まさに意図したとおりということだったのですね👏)

ー 苦労したことはありましたか?

RxJSというJavaScriptのライブラリがあるのですが、使い方がホントにわかんなくて💦
ぶっちゃけメチャクチャ苦労しました。僕の知識不足でした。

ー リリースされてからアプリの改修は何かされましたか?

4月に大きめのアップデートをしまして、ユーザーの事情に合わせて項目がカスタマイズできるようにしました。
なかなか評判が良かったですね。

(おー👀項目の追加・編集・削除ができますね!)

開発者の意外な事実

ー 開発の背景にはご自身がご夫婦間で困った経験もあったのですか?

いえ、僕は何も困っていなんですよ。
「そんなアプリ作ってめっちゃいいパパさんじゃないですか」
とか言われるんですけど、
実は、子どもいなければ結婚も同棲もしていないんです。

(えーーー❗独身なんですか💥)

ー 自分がユーザーにならないアプリを作るのはモチベーションが下がったりしないのですか?

ユーザーが抱える課題を、自分が解決できると思った手段で解決できることが嬉しいんです。
なので、自分が使わないから開発のモチベーションが下がるということはありません。

まとめ

コンチさんのお話を聴いて特に印象深かった点は以下の3点でした。

● 多くの人に使ってもらうにはアプリの名称もしっかり考えるべき
● 気軽に使い始められる工夫をすることで多くの人に使ってもらえる
● アプリ開発のモチベーションは人それぞれ

特に、開発のモチベーションという点では技術書検索アプリ『Geekle』を開発したJinさんとは対照的でした。

Jinさんは「自分が使いたいと思うアプリを作った方がモチベーションが上がった」とおっしゃっており、私自身もそう感じていたため、
コンチさんがご結婚をされていらっしゃらないことを耳にしたときは、おどろ木ももの木さんしょの木でした。

コンチさん、ありがとうございました!

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