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「障害?そんなの関係ない!カメラ越しに見たパラアスリートたちの情熱と進化」

僕は、25年間パラアスリートたちを撮り続けてきました。でも、どうしても最初に言いたいことがあるんです。「パラリンピック」って聞くと、みなさん、どんなイメージを持ちますか? あれですかね、ちょっと応援したくなる感動的な大会、みたいな?いやいや、それも分かります。でも、僕の目から見ると、彼らはそれ以上なんです。むしろ、発明家。毎日が「ここをどうやって乗り越えるか」って戦い、まさに自分だけの道を切り拓いている先駆者たちなんです。もちろん、その道、舗装されてません! どこにどう行くかも分からない、まさに"ジャングル探検"。しかもガイドマップもなし。そんな無謀な挑戦に挑む姿を、僕はこの目で見てきたんです。

パラアスリートは「発明家」であり「道なき道を行く開拓者」

パラアスリートたちを見ていると、ほんと「何やってんの!?なんでこんなこと思いつくの⁈」って驚かされることがしばしばあります。

エジプトのイブラヒム・ハマト選手

例えば、パラ卓球。エジプトのイブラヒム・ハマト選手は、両腕欠損のため、ラケットを手じゃなくて口にくわえて試合をしているんです!ボールトスは足を使います。 初めてその光景を目にしたとき、「えっ、どうやってこんな方法を思いついたの!?」と驚きました。しかも、その方法で勝つために、自ら工夫し続けている。誰も教えてくれるわけではないから、彼らはゼロから自分だけの方法を試行錯誤し、「これならいける!」という答えを導き出しているんです。

アメリカのマット・スタッツマン選手

パラアーチェリーのアメリカのマット・スタッツマン選手も凄い。両手を使わずに矢を放っている姿を見たとき、これもまた「こんなことができるんだ!」と衝撃を受けました。足で正確に矢を飛ばす技術を身につけるためには、どれだけの努力と創意工夫が必要だったのか、想像するだけで圧倒されます。

そんな彼らを目の当たりにすると、僕はつい自分のことを「なんて凡人なんだ…」と思わざるを得ません。移動でカメラを運ぶだけで肩が痛いだの腰が痛いだの…。もう、すごすぎてひれ伏すしかない…

彼らの「想像を超えた」目標に、驚愕

記録の面でもすごい選手がいるんです。過去にはさまざまなハードルを乗り越え、両足義足の選手が、オリンピックに出場したことも。

ドイツのマルクス・レーム選手

現役の選手では、義足で走り幅跳びをするドイツのマルクス・レーム選手が凄い。彼、すでに8メートル72センチ跳んでるんですけど、目標が「9メートル超え」。いや、健常者の世界記録がマイク・パウエル(アメリカ)の8メートル95なのに!

「なんでそこまで頑張るの!?」って思うんですけど、彼らにとっては、それがパラアスリートとしての矜持なんです。想像すら出来ないような目標、でも、それを本気で追いかけてる姿、もう固唾を呑んでその瞬間を写真に収めるしかありません。

バスケ車、かっけ〜

車いすバスケットボール

パラスポーツの中でも、僕が大好きな競技の一つが車いすバスケ。これ、ほんと迫力がすごい。最初見た時、「え?これ、車いす?信じられない」って思いましたよ。選手たちがぶつかりボールを競り合って、洗礼されたデザインの小回りがきくバスケ専用の車いすを操って、しかも高さを出すために車椅子の肩輪を浮かせながらダンクシュートさながらのシュートまで決めちゃうんです。「こんなの、見逃せないでしょ!」って、僕はもうドハマりです。ちなみに、初めて見た時はその激しさにびびって、あまりシャッターを切れず呆然と口を開けて見ていました(笑)。

テクノロジーとパラスポーツの、意外な関係

車体には、製造メーカーのF1メーカーのザウバーやアリファロメオが書かれています

それだけじゃないんです。実は、パラスポーツの世界には最先端のテクノロジーも満載!車いすや義足、これがもうF1みたいに進化し続けてるいんです。車いすマラソンで使う車いすなんて、ホンダとかBMWとかアロファロメオとかが作ってて、空気抵抗なども考えられていて、デザインも性能も半端ない。「え?これ車いすって言うけど、もはや近未来の乗り物!」って思わず突っ込んじゃいます。

そういえば、NHKで、この車いすレーサーが、戦隊もの?「超速パラヒーロー ガンディーン」に使用され特撮ドラマになってたりして。車いす陸上のトップアスリートを目指す高校生の主人公が、仲間が作るサポート・ギアを駆使して侵略者から地球を守る!んだって。うん、わかります。

このテクノロジーの進化が日常用車いすなど様々な福祉用具にも応用されていて、私たちの生活が便利になってるんです。まさに、パラスポーツは未来を作ってる!

挑戦の先にある未来

僕は、こうしたパラスポーツの魅力を写真を通じてもっと多くの人に伝えたいと思って撮り続けてきました。彼らの姿には、限界を超え、新たな可能性を探し続ける強さがあるんです。その瞬間をカメラ越しに見ていると、未来が少しずつ形になっていくのを感じます。


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