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【二郎系】を食べたいけど、色々怖いわ~って人におすすめの神ラーメン店「豚山」

リラックスできる空間で二郎系ラーメンを食べたい

二郎系ラーメンを初めて食べたのは大学生の時だった。頼み方が複雑だとか店員さんが怖め(そうじゃない店舗も勿論あるよ!)だとか聞いていたので、慣れている友人に連れていってもらった。結果的にめちゃめちゃ美味しかったけど、それから自ら進んで食べに行くことはなかった。理由は頼み方が複雑で店員さんが怖めだったからだ。
自分は空間に渦巻く雰囲気に割と影響を受けやすい方なので、あんなにも味が濃いラーメンが、緊張で無味だったのである。
わざわざお金を出して緊張したり怒られにいく(怒られるとしても客側に問題があることがほとんどだが、「初見殺し」みたいな部分もある)というのは、最早「性癖」の話になってきてしまうと思う。自分はそういう趣味はないので、やっぱり普通にリラックスした状態でボリューミーかつ味の濃いラーメンを食べたいと思う。
話が逸れてしまうが、「寡黙な職人気質」「頑固感」「腕を組む感じ」等々はラーメン屋にかけられた呪いだと思っている。たまに「生きている最中に楽しいことがあったら笑ったりってするんですか?」と質問したくなるレベルの店員がいる。僕が思うに店員側も、なぜ己の意志で客にサービス(ラーメン)を提供するために日々営業している店舗に自ら応募して(履歴書に手書きで自己PRとか志望動機を書いて)、なぜいざ厨房に立ったら人を寄せ付けない態度を取っているのか自分で理解できていないと思う。
「入店時に初期OSとしてインストールされてしまったから」なのではないだろうか。

↓ここら辺の細かい話は以下に過去記事を是非。

「豚山」に出会ってしまった

出会いは二か月前の神保町、友達と歩いていた時だった。「ここで食べよう。」と彼は言った。それが全ての始まりだった。
ああ~コール怖いわ~。ルール分からんわ~。恥かきたくないわ~。と考えながら食券機に向かう。食券を買うタイミングで怒られることさえある。分からん殺し。
最初に驚いたのは、まず食券機のメニュー表示が異常な程に見やすいというところだ。この見やすさは単に「見やすく」した訳ではなく、「見ずらさ」という問題があることを認識し、それを意図的に解決しようとした努力が伝わってくる「見やすさ」であった。
店員さんに食券を渡して席に着く。店内がめっちゃ綺麗。しかも回転寿司屋にあるお湯が出る蛇口のお水バージョンが全ての席に着いている(一部の店舗のみ)。
そして至るところに貼ってあるマニュアル。

分かりやすすぎる。もうこの時点で、僕のような「二郎系もしくは二郎系インスパイアを食べたいけど、色々怖いから食べれない(涙)」という人達を救おうとしていることが明確に伝わってきた。救世主でしかない。
ラーメンが提供される直前「○○番さん。にんにくは?」と言われる。席に番号が振ってあるので、大勢のお客さんがいても「自分のことだ」とすぐに分かる。無駄がない。

世界一美味かった。なんかもうチャーシューとか口に入れた瞬間、うわあああっま~~~~~。旨味あっま~~~~~。脳みそ、バチバチバチバチバチバチバチバチバチ。って感じだった。
最後に水を飲んだ。コップがステンレス製だったので(他の店舗もそうだった)キンキンで最高だった。この類のラーメンを食べたあとの水って世界一美味いんだけど、もうあの瞬間の水を飲みたくてラーメン食べに行くみたいな時もあるくらい美味いんだけど、豚山の水が過去一美味かった。
なによりも店員さんがめちゃめちゃ優しかった。

豚山って素晴らしい

それから僕の人生は百八十度変わった。マジで変わった。いつ何時でも二郎系ラーメンを食べることが可能になってしまったのだ。しかも一人で行ける。
がしかしまだ油断はできない。店員さん達が優しかったのは神保町店だけの可能性があると思い、他の三店舗に行ってみた。三店舗とも店員さんがめちゃめちゃ優しかったし、めちゃめちゃ美味かった。
ああ、もう「豚山」というか「株式会社ギフトホールディング様」は、意識的に食べやすい環境を作ってくれているのだなと体感することができた。

それから僕は豚山のことをどんどん調べていくようになった。この「おとなの週末web」の中での、豚山五反田店の飯田店長の発言が全てだった。
ここに書いてあることに嘘はない。前に友人がにんにくの量の伝え方を間違えてしまったことがあり、少し時間が経過したあとに伝えてみると(伝えられる雰囲気を店員さんが醸し出しているという事実と奇跡と必然性)、「はい了解です!!」と快く受け入れてくれたことがある。そのような態度を取って頂けるとこちらも素直に「もう間違いたくない」と思える。コールを若干間違えてしまった友人も受験生のような眼差しで「ちゃんとコールをしたい。」と胸に誓っていた。はずである。

豚山へ

拝啓 豚山様へ

今年の二月に初めて「豚山」に行きました。店を出た瞬間、神保町のビルの隙間を縫う空気すら美味かったのを覚えています。それはラーメンが美味しかったというのは勿論ですが、なによりも、「素晴らしい店員さん」がいるということがあまりにも嬉しかったからです。
私事になってしまいますが、僕は現在一人でお笑い芸人をやっています。
先月末に行った単独ライブを最後にコンビの活動を停止しました。活動停止が決まっている中での、単独ライブの準備は精神的にも肉体的にもかなりきついものがありました。
そんな中、僕と相方の唯一の楽しみは、深夜までネタ合わせをした帰りに2人で食べる豚山の「小ラーメン、汁なし、チャーシュー1枚増し」でした。本当にマジで救われました。活動停止をした後も二人で食べにいきました。
先月9回食べてました。
なんか本当に、「二郎系ラーメンを一人で食べに行ける」という人生の幅を与えてくれてありがとうございます。これからも行きまくります。売れたらCMやりたいです。

敬具

最後に

「豚山マジ最高!」て僕がめちゃめちゃ拍手したのは、公式ホームページに記載されているメニューが食券機と同じ並びだったことだ。配慮がいきすぎている。「印刷用メニュー」もあって、バイト先のロッカーに貼ってる。たまにロッカー押してます。

汁なし、肉かすあぶら、つまり神

あとマジで美味い。本当に美味い。


落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。