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なんだかなの夜

男女の友情はない。
とか思ってたけど、あったみたい。

今宵、私は振られた。
告白こそしてないけど、しっかり振られた。

牽制ボール。

こんな時だけバシッと決まる。

ーーー

7年友だちのそいつは、
十分に思わせぶりな態度を取ってきた。

それでいて今日、3回目のデートにて、
彼は言った。
「〇〇のことは、友だちとしか思えない。」
「友情を壊してまで、
 次のステップに進もうと思えない。」
「まだ何者にもなってない俺だから、したいことを
 今は頑張りたくて、それまで彼女は考えられない。」
と。

あーはい。なるほどそうですか。

そして言われた。
「ごめんね。」
何がごめんだバカヤロー。

来月だって、ゼミの同期旅行があるのに、
辛気臭くなってんじゃないよ。本当に。

彼の決断は、一生変わらないらしい。
まだ25年しか生きてないのに何を言うか。

ーーー

「ねぇ、意志が変わる頃には、
 私もういないかもよ?」
「私、こう見えてモテるんだから。」

平成初期のドラマみたいな台詞を言ってみる。

でも、彼は、
「せやな…」
しか言わない。

じゃ!またね〜!
そうやって別れた改札前で、私はずっと彼の背中を見てた。

世界一の友だちで、
世界一好きな人で、
世界一のバカヤロー

さよならっ!

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