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さよならシェアハウス|地球修行 6

先日、3年ほど住み続けたシェアハウスをついに退去した。素敵なルームメイトにも恵まれ、本当にラッキーなシェアハウス生活だったように思う。

シェアハウスと聞くと、広々とした共有ラウンジなんかがあったりするような、キラキラした場を想像する人もいるかもしれない。

実際そんなことは全くなく、良い意味で古くてコンパクト、心がほっと休まるような、とても良い塩梅の場所に住まわせてもらっていた。

キラキラの方が好きな人もいるとは思うものの、私には肩肘張らず飾らないこの場所の雰囲気が合っていたし、大好きだった。

決して広くない共用のキッチンが空いている時をねらってアップルパイやホールケーキを作ったり、屋上で寝転がって1人のんびりしたり、春に近所の公園へ出向いてルームメイト達と夜桜を見ながら談笑したりと、最大限楽しんだ。

この場所が気に入りすぎてなかなか手放せないでいたことから、最後のほうは2拠点生活だった。週の2〜3日ほどをシェアハウスで過ごすスタイルだ。それでも、今回の海外渡航をきっかけに手放すこととなった。

2拠点生活が不経済と言われればその通りなのだけれど、それくらいリーズナブルだったし、それくらいお気に入りの場所だったのだ。

借りていた寝具を整えたり、キーケースから鍵を取り外しながら、
「お世話になりましたありがとう!」
と心の中で話しかけてしまいたくなるくらいには思い出深い場所になっていた。

似たような気質の人が集まっているからか、ルームメイトやシェアハウスのオーナーさんもワーホリ経験があることが分かって、色んなエピソードを聞かせてもらうことができたのも幸運だった。

ルームメイトもさることながら、オーナーさんも素敵な方なのだ。とても穏やか、それでいて面白いキャラクターで、たまに見かけた時になんてことない話を色々とした記憶がある。退去日も、そんな雰囲気で談笑できて良かったなと思う。

オーナーさんはニュージーランドとオーストラリアにトータル5年ほどいたらしい。オーストラリア米が美味しかった話や、小さい売店みたいなところでアイスをシングルで頼むと2つ乗っかって実質ダブルで渡されるという夢のような話を聞いた。ぜひ確かめてみたい。

退去日に食べ物の話で盛り上がるゆるさも良いなあなんて思いながら、
「お元気で〜!」
と言葉を交わして出発した。また帰ってきた時に、土産話なんかもゆるくできたりしたらいいなあ。そんな小さな期待も込めて。

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