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「傷ついた」と「雑味」


「傷ついた」

この言葉は近年、強烈。

すべて形勢逆転につながる。


ずるいといえば、ずるい。

しかし、否定もできない。


たとえ傷つける意思がなくても

相手が傷つけば、傷つけたとなる。


この局面で有効な手立てを

私たちは失ってしまった。


リカバリー環境の違いでね。

関わる人が配置されていない感覚。


独りにさせてしまう個人環境を

妙に充実させすぎたこともある。


煩わしいと取り除いたものの中に

捨ててはいけないものがあった。


ワタクスはそれは「雑味」と表現する。

まことに勝手ながら、笑


個人を尊重しつつおせっかいにも

余計なものを周囲が勝手に排除。

雑味を無くして旨味だけを抽出。


この理想を掲げたらもうおしまい。

世間の上級スタンダードがコレ。


旨味しか知らない子どもは

どんなに取り除いても

絶えず生まれる人間の雑味を

許せなくなる。


取っても取っても取り切れない

灰汁(悪)を取るように。

そこにみんな合わせてこいという。


親も子も。おそらくその

祖父母世代から繋いできた

最前線で正義をかざす人たちが。


大人は正しくないけどあえて

雑味を入れてあげないといけない。


その子が大人になったとき

雑味がある状況に置かれたとき

自分が苦しくなるのを解決できない。


そして他人が苦しくなることに

気づけない人間になってしまう。


雑味を取りすぎた親が子に

繋いできたんでしょうね。

良かれと思って。


それが逆に良くない流れや

結果を招いていることにも

気づけなくなってしまっている。


雑味に慣れて、雑味を味わい

雑味を理解する感覚を

体験できていないのが

現代の人間の弱点でしょう。


むかしはケンカしたり

イジメたりしても

ちゃんとお互い謝り、仲直りして

リカバリーする雰囲気をつくってた。


いまの40代以上はそうかな。

30代はもう怪しいですかね。

でも40代以上でさえ流される。


周囲の大人すべてが過干渉で

いてくれたことが逆に正しかった。


いつの時代も逆にが真実、笑

良かれと思った逆のほうにカギがある。


ケンカやイジメが目に見える形

陰湿さもない場合が多かった。


謝ったり、許したりという

お互いの融通が利いてる

そんな感じがあったんですよ。


ちゃんと過干渉で強引な大人に

キッカケをもらっていた。

許すことも自然と学んできた。


傷つけたことも、傷ついたことも

ナーバスにならずに両方あるものと

仕方なくだが、こなしていた。


そういう人が多くいたのは事実。

でもそうでない人もいただろう。


だがこれが雑味の効果だったと

いまは感じているんですよね。



昔、正義を声高に叫んでいた

マジメ人間が社会の中心にいき

地位を得て決定権を握る。

それがいま現在だということ。


フマジメ人間は社会の中心から

遠ざかりつつ、ごく一般的な生活

人生に落ち着くという構図。


この構図が間違っていないとすれば

すべての主導権は自然とマジメ人間。

彼らが流れと意見を強くしてきた。


この中にはイジメられていたという

人もいるでしょうし。


彼らマジメ人間は正しいからと

雑味を取り除いてしまった。

人からは絶対に出る生理現象を

押さえつけてしまうように。


この雑味というのは無くしたら

ダメなんだろうなと。

取り除いてしまうとなぜだか

免疫力低下を起こすように

体全体のバランスに関わる問題。

からだは社会そのもの。


汗を出なくする商品とか本来

体全体のためには悪でしょ?


汗かいていいし、臭くていい。

それくらいでちょうどいい。

雑菌と共存しないと弱くなる。


主に昭和の時代だろうか。

「ふざける」「イジる」

「笑う」「面白い」「楽しい」

イジメにつながりそうなものだ。


これらが複雑に絡み合って

うっすら雑味で繋がっている。

ホントの意味で、うすしお味で。


イジメの原因になるものを

すべてことごとく否定して排除する

差別的笑いを否定して

傷つけない笑いを。


社会がその流れになるのも

原因がここにあるからだろう。


雑味を取ればその

コーティング効果がないため

傷つきやすくなる。


逆に傷つきやすい環境を

整えてしまっていることに

すぐにでも気づかなければ

この問題は悪い方向にしか

いかないのではないか。


正しくて傷つきやすい人間は

無防備で守りが弱く打たれ弱い。


やっぱり雑味でコーティング

大事ですよね。


傷つきやすさと雑味は

妙にリンクしている。

繋げていいものなんだと思う。


そこは意識して逆に

泳がせておくくらいでないと

私たちが溺れてしまうのでは?








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