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#25-12 社員は語る⑤歴史教育も暗記から思考・理解へ!

こんにちは、採用担当レイです。
先月よく行くスーパーに、大学入学共通テストを模したスーパー独自の共通テストが並んでいました。マークシートなどの体裁はさることながら、こんな遊び心にGOサインが出るなんて、なんて素敵な企業なんだろう…と思ってしまいました(ちなみに数日前に解答・解説冊子が置かれていました)。

さて、前回に引き続き「社員は語る」をお送りします。現場でさまざまな事業・商品に関わっている社員に、手掛けている仕事の内容を語ってもらうという趣旨で、社内報などを再編集した記事になります。旺文社の事業・商品について、理解を深めるきっかけになれば幸いです。

本日は、歴史教育も暗記から思考・理解へ!
お送りするのは第一書籍出版部 学参編集第三グループOです。それでは始まります!

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学参編集第三グループのOです。よろしくお願いします。

『歴史総合,日本史探究 流れと枠組みを整理して理解する』
『歴史総合,世界史探究 流れと枠組みを整理して理解する』
が、この度刊行となりました! 企画の背景や特長をご紹介します。


高校社会の科目が2022年4月から変わったこと、ご存じですか?

2022年4月からの新しい学習指導要領に基づき、高校社会科の科目は大きく変わっています。

「地理が50年ぶりに必修科目になった地理総合」や「日本の歴史教育史上初めて、日本史と世界史の近現代史を統合した歴史総合」など、今回の学習指導要領は高校社会科関係者には半世紀ぶりぐらいの大転換点です。そして、2025年1月からの新課程共通テストも、新しい科目に基づいたものになります。

新科目「歴史総合」や「地理総合」は、「歴史総合,日本史探究」・「歴史総合,世界史探究」・「地理総合,地理探究」として、旧来の日本史B・世界史B・地理Bを引き継いだ科目とセットになって出題されます。

つまり、2025年1月の新課程共通テストから、日本史受験者は日本史だけでなく「歴史総合と日本史探究」、世界史受験者は世界史だけでなく「歴史総合と世界史探究」の2科目分を学習しないといけなくなったのです。

つまり範囲が、覚える用語が増えたってコト?

2科目分の学習・範囲が必要と言いましたが、覚えるべき用語が増えたのかというと、そういうわけではありません。「歴史」ではなく「歴史総合」、「日本史」ではなく「日本史探究」です。新学習指導要領改訂における歴史科目は、自分で「問い」を立てて、歴史の大きな変化を解釈する学習が求められています。

すでに共通テストでは変化があり、日本史や世界史でも資料文などを読み込まないと解けない問題が増えています。その分、センター試験の時ほど細かい用語や知識は求められていないようです。日本史なら単純に個別の人名や事件を覚えるのではなく、「古代、なぜ律令国家が目指されたのか?→唐の強大化や朝鮮半島情勢の変化といった国際的な緊張の中で中央集権国家のしくみが必要になったから」のような、歴史の大きな流れと枠組みの理解が求められています。

「丸暗記から思考・理解へ」、そんな共通テスト新科目「歴史総合,日本史探究」「歴史総合,世界史探究」に対応するための勉強法と、科目の土台となる歴史の流れと枠組みを説明した書籍が、今回の書籍になります。

この本はどんな勉強法を紹介しているの?

この書籍で提示する勉強法は、以下の2点です。

①まず流れと枠組みを知って、今後は新しく学習した歴史用語や内容を、歴史全体の流れや枠組みのなかに入れて「この時代の枠組みのこと」だと認識し、流れ・枠組み・他の用語とのつながりで理解していく。

②時代の流れと枠組み、特徴、全体像を理解し、そのなかに歴史用語をひもづけることで、考え方の土台ができて、共通テストで増えた読解問題で「これはこの内容の話だな」と思い出しやすい、使える知識にする。

そのために、なるべく固有名詞は少なくし、その上で、近代化・産業革命・国民国家などといった概念は丁寧に説明するようにしています。またすべての章は2ページ完結とし、頭の部分をQ&Aで始めて、アンサー部分だけさっと読んでも要点をつかめるようにしています。

歴史総合お助けサイトも作成しました

「共通テストは暗記から思考・理解へ」といっても、この本の提案する学習法が伝わらないと意味がありません。また、新科目の「歴史総合」を不安に思う学生は多いだろうと考え、WEBでの検索・導線を意識してサイトを準備しました。動画でこの本の使い方を説明したり、勉強法部分のみPDFを無料公開したりもしています。社会の本にしては珍しく電子書籍も刊行翌月に配信しました!

YouTubeでの検索・導線も意識して、今回の記事で説明した「高校社会の新科目ってどうなっているの?」という疑問、「歴史総合ってどういう科目なの?」という疑問に答える動画も無料で配信しています。

おわりに

この参考書でも、結局は「先生が生徒に説明する」かたちに終始してしまって、読者に思考と深い理解はさせられてはいない、というのは課題です……が、単純な一問一答の暗記から踏み出した学習のための土台ができれば良いなと考えています。

また大人の日本史・世界史学び直しも多少意識して作りましたので、日本史・世界史に興味がある方、世界情勢がなぜ今こうなっているのかを近現代史から復習してみたい方、ぜひ手にとってみてください!
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さて、本日より、旺文社採用サイトで書類選考の課題書類を公開しております!エントリーは3月1日からですが、応募をご検討されている方は、ぜひ事前のご準備をよろしくお願いいたします!

本日もお読みいただき、ありがとうございました。



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