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展望台で写真を撮るか、撮らないか問題。

承認欲求とは、「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という願望であり、「尊敬・自尊の欲求」とも呼ばれる。

Wikipediaより

私の趣味は展望台めぐり。
休みの日にフラッととか、旅行で訪れた場所でとか、これまでに色々な展望台へ行った。

そんな大好きな展望台に行く時に欠かせないものといえば、カメラだ。
展望台に行く予定があれば、必ずカメラを鞄に入れて行くようにしている。


これまでもずっと写真が趣味だったというわけではない。
カメラを使ってちゃんと写真を撮り始めたのは、インスタグラムで展望台紹介を始めた1年半ほど前のこと。
学生時代になけなしのお金をはたいて買ったミラーレス一眼は、しばらくの間、私の部屋で眠っていたのだった。

長い眠りから覚めたカメラは、今となっては私の展望台めぐりの相棒として活躍してくれている。


なぜ展望台で写真を撮るのか。
改めてその理由を考えてみたけれど、展望台からの景色が好きだからという理由に尽きる。
展望台から見える素敵な景色を撮ることが好きだし、後から写真を見て楽しかった思い出を振り返ることが出来るから、私は写真を撮っているのだ。


普段出かける時にはカメラを持って行かない。重たいし、かさばるし、重たいから。
それに、展望台からの景色以外にそれほど興味がない。綺麗な景色とか可愛いものをSNSで見るのは大好きだけれど、自分で撮りたいという欲は、展望台からの景色に比べたらあまり湧かない。
しかも、最近のスマホカメラの性能はすごいから、いざとなればスマホでも十分に綺麗な写真が撮れると思っている。(カメラ好きの方々に怒られそうですが……)


でも、展望台に行ったら話は別。
相棒であるカメラを片手に、可能であれば2周ぐらいして写真を撮りたいと思っている。特に順路がないような規模の小さい展望台であれば、何周も何周もグルグル回って景色を楽しんでしまう。
この間の飲み会で展望台の話になった際、最低1時間は滞在すると言ったら長すぎるとツッコまれた。ツッコんできた彼は居ても20分だと言っていた。いや、それはそれで短すぎだろ。


でも最近、展望台で写真を撮るという行動に少々疑問を持つようになった。

展望台で夢中になって写真を撮って帰ってきた時、「写真を撮っていた」ことばかりが頭に残り、「景色を見ていた」記憶がほとんどないということがたまにある。

果たして、これでいいのだろうか?私が展望台に行きたい理由ってなんだ?

写真を撮ること自体が悪いということでは決してないし、写真を撮るために展望台へ行く人を否定しているわけでもない。私だって、撮りたくて撮っているのだから。

ただ、最近は写真を撮ることばかりに集中して、景色を楽しむという本来の目的を少し見失っているように思う、ということが言いたいのだ。


インスタグラムに展望台紹介を投稿し始めた頃。
最初は「素敵な写真が撮りたい。」「自分が撮影した写真で展望台の魅力を発信したい。」という純粋な心でシャッターを切っていた。しかし、ここ最近の自分を振り返ってみると、いつの間にか「もっと色んな人に評価してほしい」という気持ちが大きくなっていたように思う。

自分のインスタを見返す。最初の頃の投稿は、今と比べていいねの数は少ないが、「この展望台のおすすめできるところを撮ろう」という写真が多く、最近の投稿になるにつれて”インスタ映え”を意識したものが多くなっているように思った。
いいねが少なかったら焦るし、フォロワーが減ったら自分の写真には魅力がないのかと落ち込み、一生懸命撮ってきた写真を否定してしまう。好きで撮っていたはずの写真なのに、そのせいで日に日に承認欲求が強くなる自分が嫌になってきたのだった。


今一度考える。私が展望台に行く理由は?

写真を撮ることが最大の目的ではなかったはず。私はもっと、そこから見える素敵な景色を楽しむために展望台に行きたいんだ!!


では、写真を撮ることばかりになってしまうのを防ぐために、カメラを持たずに展望台に行くことは出来るのだろうか。
物理的には簡単なこと。いつものように鞄に入れることをやめればいいのだから。

しかし実際はどうか。
少し考えれば分かる。きっとめちゃくちゃ後悔するだろう。
やはり、展望台では写真を撮りたい。その日その瞬間にしか撮れない景色がそこにあるはずだから。

そして、もっと沢山の人に展望台の魅力を知ってほしいし発信したい。その気持ちは以前となんら変わらない。


では、カメラを持って行かないという極端なことはせず、まずは意識を少し変えることから始めてみることとしよう。

これからは、景色を楽しむことを優先してみる日があってもいいかな。
初めて行く展望台では写真を沢山撮りたいから、二回目に行った時にはカメラを鞄に忍ばせたままにしてみようかな。

そうすれば、同じ場所に何度も新鮮な気持ちで行くことが出来る気がする。これって意外と、人生をより楽しく生きるための名案かも。それはちょっと言い過ぎ?

みなさんは何のために展望台へ行きますか?
こだわりの楽しみ方があれば、ぜひ教えてほしいです。


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