陽暉楼 (映画 1983)
ひとことで言えば、とても強烈な映画だった。
30年前だから作れたというか。今はこんな映画作るのは無理なんじゃないかと(いい意味で)思うくらい、話もキャストも濃厚な一作だった。
主役の池上季実子も色っぽかったが、ライバル役の浅野温子がとにかく凄かった!若くて怖いもの知らずのはねっ返り、そんなキャラクターそのまま。演技なのか地なのか、判らないくらいの活きの良さだった。
そしてやっぱり緒形拳。何なんだあのアクの強さは!もう全身から漢くささ全開で、名優とはこういう事かと思った。
陽暉楼のおかみ・倍賞美津子もカッコよくて、まさに姉御の称号がぴったりハマっていた。温泉での乱闘よりも、普段の様子から十分に大物の貫禄があった。
脇役ながらその美貌と存在感で目を引いたのが、二宮さよ子さん。めっちゃ綺麗なので調べたところ、杉村春子さんの愛弟子だったとのこと。
そんな、予想外に面白くて掘り出し物な映画だった。
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