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「早春のレモンに深くナイフ立つるをとめよ素晴らしき人生を得よ」(短歌)

葛原妙子の名歌らしいが、私は今朝の新聞で初めて見た。
"若くして死を選びそうになる者に、そんな事止めて素晴らしい人生を送れ!"と鼓舞する、なんとも力強い歌だなあと思った私。
早春のレモン=若い生命
深くナイフ立つる=自殺
と連想したからだ。

これで合ってるのか?と、スマホでこの歌を検索すると、何だか全然違ってる!

正しい解釈は「瑞々しいレモンにナイフを突き立てる若い乙女に、これからもその勢いで素晴らしい人生を歩め」だそうで...。なんや、そのまんまやん。

解釈が全く違う理由はただ一つ。
「を」のせいだ。
私は格助詞としての「を」と認識したが、作者は「をとめ=乙女」の一部として使用した。「天つ風、とめの姿」ってことか。

しかし私は自分の解釈もなかなかだと思う。
若年層の自殺が気になる今日この頃。また、ナイフで他人を傷つけようとする者の事件も頻発している昨今。ナイフへ向かう思考を止めてほしいというのは、間違ってない気がするのだ。

新たな発見と思考を得た今日に感謝しつつ、おやすみなさい。


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