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【奈良】ペアリングの妙を愉しむお菓子屋さん

◾︎はじめに

こんにちは、おぼろ豆腐です。本日は修学旅行でお馴染みの歴史情緒溢れる奈良にやってきました。

同じ古都でも、奈良って京都と違ってのんびりして素朴な感じがしますよね。

今回は、そのような印象にあう奈良の素材を活かしたとっておきの御菓子屋さんを紹介したいと思います。

◾︎奈良御菓子製造所 ocasi

近鉄奈良駅から歩いて7分ほどの寺社とともに発展した奈良の旧市街地である「ならまち」の一角にあります。

奈良御菓子製造所 ocasi は、2022年10月にオープンしたばかりで、お菓子のペアリングと意匠にこだわった空間を楽しむことができます。

このお店は、日本の工芸を元気にする!をコンセプトに物売りをしている中川真七商店が企画運営しており、食を通じて奈良の街を元気にするプロジェクトとして誕生しました。

◾︎水・和・洋菓子のペアリングの妙を愉しむ

※写真:奈良御菓子製造所HPより引用

水菓子、和菓子、洋菓子の3つのお菓子が重なりあう「奈良御菓子」をコンセプトに、店内での飲食、テイクアウト、贈答用としての購入ができます。

◾︎メインのお菓子のラインナップ◾︎

和菓子「みかさどら焼き」
奈良のシンボル「三笠山」のなだらかで優しい形になぞらえて、どら焼きのことを「みかさ」と呼びます。

洋菓子「シルクチーズケーキ」
シルクのようなクリーミーな滑らかさは和菓子職人が裏ごしを丁寧に重ねた手仕事で生まれたものです。

水菓子「ペアリングジャム」
古来、菓子とは橘などの果物のことで、自然のみずみずしさを他のお菓子と丁寧に味わえるジャムとして添えています。

◾︎菓子の起源は奈良にあり

奈良時代の聖武天皇の言葉として「橘ハ菓子ノ長上、人ノ好ム所ナリ。」という記録が残っており(※)、古来、菓子とは橘などの果物を指しました。やがて大陸から多様な菓子が伝わるにつれ、果物は水菓子と呼ばれるようになり、次第に西洋由来の洋菓子、日本独自の和菓子へと分かれていったとされます。(※出典『続日本紀』)
→ 奈良御菓子製造所 ocasi HP参照

どら焼きの素朴な甘みと、チーズケーキの濃厚なコク、ジャムの自然の香りなどの異なる味わいが重なることで生まれるペアリングを菓子の起源である奈良の地で愉しむことができます。

◾︎茶、香辛料、果物を合わせたお茶を添えて

梅桂茶
キームン紅茶とシナモン、梅を合わせて作ったほんのり甘い味わい

橘水茶
ダージリン紅茶とヴェルベーヌ、大和橘を合わせて作った橘の酸味でさっぱりした味わい

お菓子同様に三味一体のドリンクが2種類あり、季節によってホットとアイスを選ぶことができます。

◾︎中庭に育つ"日本最古の柑橘・大和橘"

奈良御菓子製造所の中庭にはイートインできるスペースがあり、そこにはお店のシンボルとなる大和橘の木が育っています。

大和橘は、日本最古の柑橘であり、奈良時代の菓子といえばこの橘でした。12月頃には小ぶりの黄色の実をつけます。

橘の色づきを感じながら、お菓子のペアリングをぜひお楽しみください。

また、奈良御菓子製造所の紙袋や箱には、大和橘の葉を紋章にしたデザインが施されています。葉で覆われた蓋を開けると、実(お菓子)が現れるという視覚的な体験ができます。

◾︎まとめ

今回の記事は、いかがでしたでしょうか。

歴史情緒溢れる「ならまち」の中にぽつんと佇む奈良の小さなお店ですが、菓子の原点である水菓子とそこから派生した和菓子と洋菓子のペアリングを丁寧に味わうことができるお菓子屋さんでした。

柔らかく包み込む店内のデザインと大和橘の表情、豊かな味わいのお菓子たちに囲まれてゆったりとした時間を過ごしてはいかがでしょうか。

奈良に刻まれる時のごとく、丁寧で繊細な世界に迷い込んでみましょう。

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◾︎奈良御菓子製造所 ocasi
住所:奈良市元林院町5
10:00-18:00
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*一部 奈良御菓子製造所HP、Instagram参照にしております。

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